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「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開
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印刷2021/07/19 22:00

インタビュー

「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開

 2021年8月25日のリリースが予定されているアクションアドベンチャー「Psychonauts 2」PC / Xbox Series X / PS4 / Xbox One)の開発元であるDouble Fine Productionsが,同社を率いるティム・シェーファー(Tim Schaefer)氏を交えてメディア合同インタビューを行った。

画像集#008のサムネイル/「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開

 「Psychonauts 2」の主人公は,サーカス団の家族に生まれた10歳の少年“ラズ”ことラズプーチン・アクアトだ。サイキックパワーで戦うヒーローたちの秘密結社「サイコノーツ」の正式メンバーを目指し,さまざまな経験を経て成長していく物語が展開する。プレイヤーは3Dグラフィックスで描かれたさまざまなステージに挑み,押し寄せるモンスターと戦ったり,パズルを解き明かしたりするのだ。

 ラズに加え,少しキツめな性格だが彼が恋心を抱くリリー,その父でありサイコノーツの長老でもあるトゥルーマン・ザノット,サイコノーツの創始者であるフォード・クルーラー,体育コーチのオレアンダー,エージェントでありながらもラズを見守るサーシャ・ネインとミラ・ヴォデーロら,シリーズではお馴染みのキャラクターが登場。さらに続編ではラズと同じく,サイコノーツの候補生であるノーマやアダム,モリス,リジー,ギス,そしてサムといったクラスメイトと共に,実技を兼ねた危険な旅に出ることになる。

ラズのクラスメイト達。ラズが新入りだからか,最初はちょっかいを出してくるが,ストーリーを通じて友情が芽生えていくようだ
画像集#004のサムネイル/「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開

 2017年にリリースされたVRゲーム「Psychonauts in the Rhombus of Ruin」は,第1作「Psychonauts」(2005年)と「2」の間にあった外伝的なエピソードが描かれている。そして「2」のストーリーは,「Psychonauts in the Rhombus of Ruin」から1週間後が舞台だ。
 今回,メディア向けにはプレイアブルデモが公開されており,“悪の歯医者”ドクター・ロボトの脳内を探検するミッション「Loboto’s Labyrinth」では,ロボトの背後にサイコノーツの設立にも関わる危険な敵が存在することが判明する(これはE3 2019にて発表されたデモ映像と同じものだ)。

精神異常をきたしてしまったドクター・ロボトの取り調べをするエージェントのサーシャ
画像集#003のサムネイル/「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開

 プレイアブルデモではサイコノーツの候補生として受け入れられたラズが,ホリス・フォーサイス教官の心の内面を操作して,野外学習を兼ねたミッションに出る場面も確認できた。ただ,ホリス自身に心の闇があったことでギャンブル狂になってしまい,カジノを舞台にさまざまな活動を行うという流れになっている。
 宿敵であるロボトにも,さらに大きな脅威にマインドコントロールを受けていたことが発覚したりして,前作では悪役だったキャラクターに愛着が沸くような,人間の心の健康や他人への共感がテーマになっている。

サイコノーツの本部「マザーローブ」の様子。日本語にすれば「母なる脳葉」といったところか。とにかく人体や精神をもじったロケーションやネーミングだらけ
画像集#006のサムネイル/「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開

候補生としてサイコノーツの訓練プログラムに参加するラズ。他の候補生と共にホリス教官のもとで勉強することになるが,彼女は心の闇を抱えていた……
画像集#007のサムネイル/「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開

ラズの手前に浮かぶ光は「Mote of Light」というキャラクター。俳優やロックシンガーとしてお馴染みのジャック・ブラックさんが声優を担当している
画像集#002のサムネイル/「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開


シェーファー氏が手がけるコミカルアドベンチャーの決定版


 2005年にリリースされた第1作「Psychonauts」は,自分に超能力があることに気づいたラズが家出をして,サイコノーツのサマーキャンプに参加することから物語が展開していく。同じ境遇の仲間や有能なエージェントに囲まれながらラズはその腕を磨き,近くの施設に収容されていたドクター・ロボトと,彼にそそのかされたオレアンダー・コーチの陰謀を暴き出した。

北米ゲーム業界ではよく知られた名士,ティム・シェーファー氏
画像集#001のサムネイル/「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開
 シェーファー氏は1980年代から90年代にかけて,PCゲーム市場の人気ジャンルだったアドベンチャーゲームをけん引した,LucasArts Entertainmentの最後の遺伝子と言えるゲームデザイナーである。詳しくは(古い記事だが)連載「奥谷海人のAccess Accepted / 第236回:連綿と続くLucasArtsアドベンチャーのDNA」に解説しているとおり,シェーファー氏は2000年に独立してDouble Fine Productionsを設立後,「Psychonauts」や「Brutal Legends」「Broken Age」など,コミカルかつクラシカルなアドベンチャーゲームを次々に輩出している。

 2015年末に開発がアナウンスされた「Psychonauts 2」は,翌年にシェーファー氏も設立に関わったクラウドファンディングサイト「Fig」でキャンペーンを展開。当初の予定していた開発資金のうち,約1/3にあたる400万ドル近い資金を調達している。
 しかし,「Psychonauts in the Rhombus of Ruin」の開発を挟んだこともあり,2018年のリリース予定は延期に。また,スウェーデンのStarbreezeからパブリッシング権として800万ドルを得ることになった。
 その後,2019年6月に開催されたE3 2019にて,Double Fine ProductionsがMicrosoft傘下スタジオになることがアナウンスされている。その一因として,資金不足があったことは想像に難くない。
 Xbox Game Studiosからリリースされる,Double Fine Productionsの作品は「Psychonauts 2」が初となる。Microsoft傘下スタジオになったことで,十分な開発資金と開発期間を得て,シェーファー氏ら開発チームのビジョンがしっかりと具現化できたということだろう。

画像集#015のサムネイル/「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開 画像集#013のサムネイル/「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開

 それでは,オンラインミーティング形式で行われたメディア合同インタビューの模様を紹介することにしよう。Double Fine Productionsから参加したのはシェーファー氏をはじめ,シニア・システムデザイナーのローレン・スコット(Lauren Scott)氏,アートディレクターのリゼット・タイトル・モンゴメリー(Lisette Titre-Montgomery)氏である。複数の出席者がそれぞれの質問をしているため,少々乱雑な印象はあるものの,「Psychonauts 2」の独特な世界の一端が伝われば幸いだ。



画像集#014のサムネイル/「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開
画像集#016のサムネイル/「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開
――第1作から16年ぶりの続編となりますが,どのように物語の連続性を維持していますか。また,「Psychonauts in the Rhombus of Ruin」を含むシリーズ作品をプレイしたほうがいいと思いますか。

シェーファー氏:
 「Psychonauts 2」の舞台は,「Psychonauts in the Rhombus of Ruin」からほんの1週間後のことですから,もちろん物語の連続性には気を配りました。ただ,ゲームの導入部分では,これまでのストーリーを分かりやすく紹介する紙芝居風のイントロ映像が流れます。これはメニューから選択して,繰り返し見られます。
 ゲーム自体,こうした過去のストーリーを知らなくてもプレイできるようになっていますが,サイコノーツ誕生の経緯や,主人公ラズがどのようにしてサイコノーツと関わることになったのかを知りたい人は,イントロ映像をご覧いただきたいと思います。

――精神的な問題を扱っているからでしょうか,欧米のレーティングでは「12歳以上」となっています。「Psychonauts 2」は子供がプレイするのにふさわしいと考えていますか。

シェーファー氏:
 我々がこだわったことは,あらゆる年齢のプレイヤーにアピールできるユーモアを階層のように詰め込むことです。子供にも分かりやすい直接的な会話の面白さも,成人が好むであろうシチュエーションも盛り込み,プレイヤーによってちょっと感じ方が変わるような作風に仕上げています。

――「Psychonauts 2」のグラフィックスやビジュアルは,現代的なゲームとして評価されるものになっているのでしょうか。

タイトル・モンゴメリー氏:
 このシリーズは以前から,フォトリアルやリアリズムを追求したものではありません。コミックを3D化することにこだわりつつ,ゲーム内の空間と,夢や悪夢の空間を同じくするようなビジュアルスタイルを目指ししています。もちろん,現時点ではゲームは完成しておらず,今後も現行のゲーム機向けに最適化をしていく予定です。

画像集#011のサムネイル/「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開 画像集#009のサムネイル/「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開
画像集#012のサムネイル/「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開 画像集#010のサムネイル/「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開

――ステージによってアートスタイルが大きく異なりますが,それぞれが衝突している印象も受けます。これは狙ったものでしょうか。

タイトル・モンゴメリー氏:
 狙ったものと言えます。ゲームに登場するロボトなり,ホリスなり,それぞれのキャラクターをユニークな“人間”として扱い,その思考や心の闇をステージとしては表現しています。そのため,色彩などの統一感を維持しながらも,まったく異なる体験や世界を描いているのです。
 オリジナル版のアートを担当したベテラン,スコット・キャンベル(Scott Campbell)とピーター・チャン(Peter Chan)に再び集まってもらいました。彼らのアートディレクションにより,シリーズのコンセプトが維持できているのです。

――シリーズのアートスタイルは何から影響を受けているのでしょうか。

シェーファー氏:
 第1作を企画していたときに強く印象に残っているのは,ティム・バートン監督の「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」ですね。当時,我々が培っていた3Dグラフィックスのノウハウによって「パペットアニメーションのようなゲームを作りたい」と,アーティストたちと話し合ったことを覚えています。

――「Psychonauts 2」のプレイアブルデモでは,序盤のチュートリアル時点で半分近くのサイキックパワーを獲得しており,プレイヤーキャラクターの成長が非常に速いと感じました。

スコット氏:
 どんなゲームにも当てはまることですが,ストーリーに合わせてキャラクターの成長を実感できるというのは,デザインにおいて非常に重要です。しかし,第1作ではサーカスから逃げてきたときには使えるパワーが皆無だったラズが,さまざまなミッションをこなして難局を乗り切り,「2」の開始時点に至っているという状況を考慮してください。
 サイキックパワーをリニューアルして新たに覚え直すのではなく,すでに習得している能力を状況に応じてアンロックする形にしたため,かなり早い段階でさまざまなパワーが利用できます。ここから各パワーを4段階に成長させていくシステムを採用していますから,プレイヤーは好みの能力を伸ばしながらステージのクリアに挑戦してもらいたいですね。

ラズはさまざまな思考キーワードのバブルを組み合わせて,相手の考え方をポジティブな方向へ転換させられる
画像集#005のサムネイル/「Psychonauts 2」のメディア合同インタビュー。コミカルでサイケデリックでありながら,キャラクターに共感できるストーリーが展開

――人間の脳に起こる作用,例えばリスクを取ることや恐怖,執着心を描くにあたって,それをビジュアル化するのは難しい作業だったと思います。

スコット氏:
 ゲームデザインの観点で言えば,人間の精神の健康という大きなトピックをゲームに変えていくことは,中核的なアイデアをもとにして作り出していくものだと思っています。例えば,「Doubt」(疑い),「Bad Idea」(悪いアイデア),「Regret」(後悔)といった名称の敵クリーチャーが登場しますが,「“疑い”とは何か?」を考えたときにチームではさまざまなアイデアが出てきました。
 これを突き詰めると「人は何かに疑いを持っていると,迅速な行動を起こさなくなる」ということから,プレイヤーの移動速度を遅くする粘着性のあるスライムをまき散らすスキルを使うクリーチャーになったわけです。

――第1作をリマスターしたいという気持ちはありますか。

シェーファー氏:
 ええ。メンバー達とはずっと以前から話し合っています。まだ実現できていませんが,いつかはやってみたいですね。大きな声では言えませんが,実は当時のコードやアートデッサンなどは完全に残っていないのです。そのため,障害の1つとなるのが「カットシーンをどのようにして作り直すか」ということです。いつの日にか,アニメーションを作り直したいと願っています。



 冒頭で述べたとおり,「Psychonauts 2」は8月25日にローンチ予定だ。クラウドファンディングのバッカ―との約束を果たすため,PCやXboxプラットフォームに加えて,PlayStation 4版もリリースされる。
 また,より多くのゲーマーに楽しんでもらうべく,敵にキルされない「インヴィンシビリティ」モードを実装してストーリーに集中してもらったり,色覚多様性に対応するカラー調整機能を搭載したりするとのことだ。なお,現時点では日本語化についてのアナウンスはなく,今回のプレイアブルデモには日本語のオプションはなかった。このあたりは続報に期待したい。

「Psychonauts 2」公式サイト

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