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[G★2007#87]国の支援を受けた,ゲーム開発者育成のための専門学校Game Academy。そのカリキュラムと卒業制作作品を紹介
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印刷2007/11/14 17:04

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[G★2007#87]国の支援を受けた,ゲーム開発者育成のための専門学校Game Academy。そのカリキュラムと卒業制作作品を紹介

画像集#002のサムネイル/[G★2007#87]国の支援を受けた,ゲーム開発者育成のための専門学校Game Academy。そのカリキュラムと卒業制作作品を紹介
 韓国・文化観光部傘下のKorea Game Industry Agency(KOGIA)ブースの一角で,同組織が運営するゲーム開発者育成のための専門学校,Game Academyの学生が制作した作品が展示されていた。その中には,日ごろインディーズゲームゲームに数多く触れている筆者の目から見ても「これは」と思うものもあり,興味を覚えたので話を聞かせてもらった。

 KOGIAは,ゲーム産業を国の将来を担う重要な産業として発展させることを目的に,文化観光部が1999年に設立したもの。設立以来,国産ゲームのプロモーションや人材育成,ポリシー作成など,さまざまな活動を通じて,国内のゲーム産業の発展に貢献してきた。
 Game Academyもその活動の一環として運営され,卒業生達の就業率が毎年95〜100%と高いのが特徴だ。この就業率の高さは,Game Academyが国の支援を受けたKOGIAの運営下にあることも影響しているようだ。カリキュラムは2年制で,ゲームデザイン(企画),ゲームプログラミング,ゲームグラフィックスの3学科が用意されている。
 入学には高卒以上もしくは同等の資格を持っている必要があり,入学時の年齢には制限はない。入学に際しては,1次書類選考と2次適正試験および面接による選抜が行われる。このあたりは日本とほぼ同様だが,徴兵制のある韓国では,兵役を終えた24〜25歳くらいで入学することが多いとのこと。韓国では現在,その制度上兵役もしくは代替服務に一定期間服さねばならないため,ほかの同等の育成機関においても入学者の年齢はほぼ同じ傾向にあると思われる。

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 入学後はまず,1年間かけて企画,プログラミング,グラフィックスの基礎的な知識を学ぶ。2年めからは,最初の半年間は二つくらいのプロジェクト形式のカリキュラムに参加して実践的な知識を学び,最後の半年間で6〜9人程度のチームで卒業制作としてオリジナルタイトルの開発を行う。
 こうして一通りの知識を身に付けた卒業生達は,一部には研究・教育機関に進む者もいるが,その多くがゲーム会社に就職する。その就職先をざっと眺めてみると,Nexon,NHN,mGame,NTREEV,Hanbit soft,WeMade,Webzenなどなど,現在の韓国オンラインゲーム市場の立役者というべき企業が名を連ねている。また,学生達には海外の開発会社からスカウトの声がかかることも多く,まずは1〜2年国内で実戦経験を積み,その後は海外の開発会社に転職したいと希望する者も少なくないようだ。

 さて,こうした企業に驚異的な就業率で卒業生を送り込んでいるGame Academyではあるが,その過程はやはり簡単なものではないようだ。大方予想どおりではあるが,とくにプログラマーになるのは相当難しいらしく,入学時には50名ほどの学生が,卒業時には25名ほどに半減してしまうという。ちなみに,グラフィックス専攻と企画専攻の入学者は,ほぼ全員が卒業するというので,プログラミング技術習得のハードルの高さは群を抜いている。

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 では,ブースで展示されていた卒業生達による卒業制作作品の中から,筆者がこれはと思ったものを紹介しよう。本作は「Refrain」というタイトルで,ミッションクリア型のMMORPG。ゲームデザイン2名,グラフィックス3名,プログラミング2名の7名のチームで,半年間で制作したものだ。
 3Dによるキャラクターモデリングや,幻想的な雰囲気のグラフィックスなど,見た目の全体的なクオリティは非常に高く,これをわずか半年間で制作したというのは驚異的だ。実際にプレイしてみると,キャラクターのアクションや操作のレスポンスに,ややこなれていない部分が感じられたが,画面に表示されたシンボルを順番に従ってなぞることでスキルを発動させるといったギミックなどが取り入れられており,なかなかに意欲的な作品だ。

「Refrain」
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 国の事業の一つとして,こうした若い人材の育成に取り組んでいることが,今日の韓国オンラインゲーム市場の原動力となっていることがひしひしと感じられる。最後に,スキル発動シーンや戦闘シーンを中心にしたプレイムービーを用意したので,チェックしてもらいたい。

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