コンピュータエンターテインメント協会(以下,CESA)は本日(2013年2月21日),
「東京ゲームショウ2013 開催発表会」を都内で開催し,東京ゲームショウ2013(以下,TGS 2013)の開催概要などを明らかにした。
東京ゲームショウは,1996年8月の第1回から続く,国内最大規模となるコンピュータエンターテイメントの総合展示会。TGS 2013も例年どおりCESAと日経BPの共催で,千葉・幕張メッセにて,2013年9月19日〜22日(19日,20日はビジネスデイ,21日,22日は一般公開日)に開催される。来場者数20万人,出展社数200社と,いずれもTGS 2012(
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「GAMEは進化し続ける。」をテーマに,多数のコーナーを新設
今回のTGS 2013は,女性ゲーマーをターゲットとした「乙女ゲームコーナー」,コスプレ関連商品を販売する「コスプレコーナー」,クラウドプラットフォームを体験できる「クラウドゲーミングコーナー」,インディーズゲームを紹介する「インディーズゲームコーナー」,PCゲームユーザーに向けてPC本体や周辺機器を展示する「サイバーゲームスアジアコーナー」などが新設される。テーマを絞ったコーナーを多数展開して,
従来よりも広い層へアピールしていく構えである。「クラウドゲーミング」のコーナーなどは,本日発表された
PlayStation 4(
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CESA会長 鵜之澤 伸氏
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発表会で最初に登壇したCESA会長
鵜之澤 伸氏は「ソーシャルゲームから,今日発表されたばかりのPlayStation 4まで,ゲームのジャンル,カテゴリー,そしてビジネスチャンスが非常に広がっている。TGSは2010年からアジアを意識した展開をしており,今年もCESAとしてはいろいろなビジネスマッチングを設定していきたい。TGSを皮切りに,日本のゲーム業界が世界へ出て行けるということをアピールしたい」と意気込みを語った。
日経BPの代表取締役社長 長田公平氏
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続いて登壇した日経BPの代表取締役社長
長田公平氏は「スマートフォンやタブレットの利用者が増えるなど,ゲームを取り巻く環境の変化は速いが,日本のゲームメーカーは自ら動いて顧客を開拓するなど,新しい世界,エコシステムを作り出している。世界に向けてグローバルに働きかけているのも一緒にお仕事していて面白いところ。今年も引き続きアジアを中心としたゲームというものを意識し,その流れを強めていきたい」と,これまでに引き続き,アジア圏へ向けた取り組みを強化していく考えを明らかにした。
アジア市場重視型の開催で一定の成果を上げるTGS
日経BPの企画事業局 事業部長 船本泰弘氏
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発表会では,TGS 2012の開催結果に関して,日経BPの企画事業局事業部長
船本泰弘氏から報告が行われた。
22万人という過去最高の来場者数を記録したTGS 2012。同イベントでは,家庭用ゲーム機のライトユーザー(ゲームプレイ時間が週1日以下)における来場者増加が顕著であった。そしてこの層がスマートフォン用ゲームの継続プレイ率においてトップであることから,今後はライトユーザーの満足度を高めていくことがTGSにおいて重要になる船本氏は分析していた。
なおTGSは,2010年の開催から
アジア市場を重視した展開を行っている(
関連記事)。TGS 2012には,インドネシア,ベトナム,マレーシアといったアジア諸国の企業が初めて出展。ビジネスデイにおける海外来場者も,アジア圏からの来場者が850人と最も多く,東南アジアからの来場者は74人から112人に増えたという。“アジア重視”という方向性が,一定の成果を上げていることが,データとして実証された形だ。
TGS 2013もう一つのテーマは,「混雑の緩和」「“もらえる”“体験できる”イベントの増加」「困っていることを減らすこと」
日経BP 企画事業局事業部 東京ゲームショウ事務局事務局長 渡辺一正氏
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TGS 2013では,「混雑の緩和」「“もらえる”“体験できる”イベントの増加」「困っていることを減らす」という点もテーマになると,日経BPの企画事業局事業部 東京ゲームショウ事務局 事務局長
渡辺一正氏は語る。それぞれのテーマについて,以下のような施策が実際に考えられているという。これらが実現され,より来場者が満足できるイベントになることに期待したい。
【混雑の緩和】
従来のTGSは幕張メッセの1〜8ホールで開催されていたが,今回は9ホールとイベントホールを追加し,ファミリーコーナーとコスプレコーナーを9ホールに移設する。
【“もらえる”“体験できる”イベントの増加】
来場者全員を対象とした大抽選会や,ゲームやアニメをテーマとしたライブイベント,ゲームを原作とした映画の無料上映会を行うなどのイベントを増やすことで,満足度の向上を図る。
【困っていることを減らす】
TGSに初めて参加する人のために専用サイトを開設。また,会場のデジタルサイネージで待ち時間や配布物終了などの情報を配信する。
TGSのプレイベントや,e-Sportsイベントの予選を海外で開催,さらに公式動画チャンネルに英語版を追加するなど,海外へ向けてアプローチも考えられている。ベンチャー企業用の低価格スペースやインディーズゲーム紹介コーナーを用意することで,国内ゲーム業界の基盤を強化していくなどの構想も明らかにされた
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