インタビュー
8年間,悲喜こもごもいろいろなことがありました。「ラグナロクオンライン」8周年特別企画,RO歴代関係者に集まってもらい座談会を開いてみました
廣瀬氏:
2009年ごろといえば,メモリアルダンジョンの実装に苦労してたころだよね。
千葉氏:
それ私じゃないですか(笑)。あれはなかなかスムーズに実装できなかったんですよね。テスト中に止まるとかサーバーが不安定だとか,スケジュールを発表した後も,リリースするまでの調整と,それに伴うGravityとのやりとりなどいろいろありましたね。
4Gamer:
たしか一度実装されて,すぐに停止しましたよね。メモリアルダンジョンで落ちると,戻れないなど結構プレイヤーさんから不評なところもあったと思いましたが……。
千葉氏:
そうですね。一度実装してみたら,ほかのところにエラーがでてしまいまして。まったく関係のない騎士の転職クエストが止まったりということもあって,胃に穴が開きかけました。Gravityと原因の修正や検証を繰り返しましたね。そんな苦労もあったメモリアルダンジョンですが,現在,4つのメモリアルダンジョンが実装されています。
4Gamer:
今後も増やしていく予定はあるんですよね?
千葉氏:
もちろん,今後も増やしていきたいと思います。現在,韓国で実装されているEP14.1にはメモリアルダンジョンがありますし,イズルード海底神殿6Fの実装と同じタイミングでメモリアルダンジョンが追加されています。Gravityもメモリアルダンジョンの実装に意欲的みたいです。
やはり,ほかのパーティとかち合わないので安心して狩りができるのがいいのかなと思います。とはいえ,ほかのパーティと出会わないんじゃMMOじゃなくてMOだよね,と思わなくはないんですが(笑)。チャレンジ要素があるのもいいのかなとは考えています。
4Gamer:
それを言い出したらギルドダンジョン行けなくなりますものね(笑)。中村氏や,Rocca氏は,どのような思い出がありますか?
中村氏:
ゲーム内ではなくて,イベントやキャンペーンの話ですと,僕は入社当初からエイプリルフール企画(※)をやりたいと言い続けていまして。結局,エイプリルフール企画を2年連続でやらせてもらって,今年は社内でG-SHINEという社員バンドユニットを組んでROの曲をアレンジして作りましたね。
※新製品「らぐな録」を発売してみたり,モロクでロックしてみたりする4月1日の企画
千葉氏:
なんか,ガンホーらしいイベントかなって感じでしたね。
Rocca氏:
久しぶりにやった感というか,やっちゃった感がありましたね(笑)。エイプリルフールや,3次職アップデート時の29時間TVでは,昔のオフラインイベントのような,ちょっとやんちゃなところを久しぶりに出せたかと思います。
4Gamer:
29時間TVは見ましたよ(笑)。屋久島に行ってましたね。
Rocca氏:
はい,ポリンを背負って行きましたね。あれも最初は,ROを日本一のタイトルにしたいという願いと,アップデートの無事を祈って,ポリンを富士山の頂上に連れていこうかと考えていたのですが,あまりにも無茶だったので断念して。それで,屋久島へという方向になったんですよ(笑)。
中村氏:
あと,よく千羽鶴が完成したと思いました。
4Gamer:
あのときはトラブルとかなかったんですか。
Rocca氏:
トラブルは……番組だけではなく,いくつもあった気がします(笑)。3次職アップデートは大規模なものだったので,公式サイトでの告知事項も多かったんですね。最終的な調整事項などもありますので,Web用の原稿を書いていたのは告知当日の明け方でした。
ただ,そんな中でも29時間をちゃんと放映し続けられましたし,誰かが倒れるようなこともなかったので,よかったのです。
中村氏:
あれから生放送の企画というのも出るようになりました。例えば,RWCの放送などですね。
Rocca氏:
RWC2010では,ご存じのようにインドネシアからの中継と,日本での番組配信を同時に行いました。
4Gamer:
それはまさに,29時間TVの成功でノウハウができたということですね。
Rocca氏:
回を重ねるごとに,という感じですね。先日のアニバーサリーのカウントダウンもやらせていただきました。
4Gamer:
今後のRJCやRWCも生放送を続けていく予定はあるんですか。
中村氏:
生放送にするか,またはRJCについてはメディアの方々に取材いただくか,どちらがいいか考え中です。というのも,生放送にすると取材の意味がなくなっちゃいますよね。
4Gamer:
生放送と取材,そこは我々にとっても,いま難しい問題だと思います(笑)。
中村氏:
生放送って実際の試合会場の様子をお伝えする手段になりえるかなと思っていて,来られないけどステージや発表をみたいというプレイヤーさんのご要望を叶えられるのであれば,イベントの中に生放送を入れるのはありかなと思っています。
放送も公式サイトやプレスリリース,ブログ,SNSに続く見せ方のひとつとして選択肢に入れたいところですね。気軽に少人数のスタッフで回せるところもあるのもいいですね。先ほどのG-SHINEじゃありませんが,ネタ的な部分でも,うちらしさが出せるかなと思ってます。ちょっとおこがましいですが,他社さんにもマネしてもらえたらいいな,なんて思いますね。
一年がかりで準備が進むRJCとRWC
そこにワールド対抗戦も参戦が!
4Gamer:
飯野さんは2004年のRWCには,関わっていたんですか。
2004年のRWCにも現地で見てましたし,日本でもそれを根付かせていこうとRJCを2005年から始めて……続けるのは大変でしたね。ものすごくリソースが必要となるので,やりたい,やりたくないという意見が出てくるんですよね。
4Gamer:
え,それは自分達でイベントを運営したくないってことですか?
飯野氏:
そうです! なぜなら大変だから!!(笑)
4Gamer:
えらい,ぶっちゃけですが(笑)。では,今年はやめたい! っていう意見なんかも。
飯野氏:
今年はやめたい! というよりも,今年はアップデートでずらしたい! っていうのが多かったですね。それで,よくみんなで揉めました。
廣瀬氏:
TGSが9月で,だいたいその後にアップデートがあるんですよ。RJCが5月,7月に大規模アップデートで,それが終わるとすぐにTGSの準備となると,もう大変なんです。
飯野氏:
TGSは2005年まで,RWCは2007年からでしたが,スケジュールがかなり詰まっていることには変わりがなかったので,スタッフに休みをあげられませんでした。「無理だよ」と,にこやかに怒られましたね。RJCも予選とか準備が長いんですよ。2005,2006年はRWCがなかったので,日本独自でルールを毎年変えてましたから,今よりもずっと時間がかかってたんです。
中村氏:
今も半年がかりです。例えばRJC2011は,いまの時点でもう動いていますよ。
Rocca氏:
企画は半年前からスタートしてますね。会場を押さえたり,どういう内容にするかといったイベント面,関係各社との交渉から,サーバーの準備やルール,そしてその告知や募集期間などのスケジュール管理などいろいろな面がありますので。
4Gamer:
そうすると,RJCとRWCを合わせて丸々一年がかりでずっと動き続いているんですね。
Rocca氏:
日本で実施したRWC2009についていえば,半年前どころではなく,一年ぐらい前から動いてました。韓国やフィリピンなどの他国でRWCが開催されるときは,日本代表をどう決めてどう送り出すか,RJC優勝ギルドを出すのか,別途代表戦を行なうのかなどを決めなければなりません。相対的に見れば2009年に比べるとかなり楽ではありますね。
4Gamer:
でも,念願の日本開催はかなり力が入ったんじゃないですか。結果的に日本代表が優勝しました。
飯野氏:
力が入りましたね。
Rocca氏:
あれは,いま思い出すと,いろいろなものが走馬燈のように思い出される感じですね。
中村氏:
だいぶ気合い入ってましたからね。日本に来る海外のプレイヤーのためにどんなお土産を用意しようかとか。
Rocca氏:
毎回,各国ともおそろいのスタジャンなどを用意していましたので,日本では和風に行ってみようとRWCオリジナルのはっぴを作ることにしたり,ビザの問題であやうく選手が来日できないかも,という事態になったり,選手が宿泊するホテルの冷蔵庫にはどんな飲み物を入れるのかとか。この規模のイベントを行なうときは,こんなことまで決めなきゃいけないんだ,というのはとても勉強になりました。
中村氏:
あと思い返せば,よく全試合喋っていられたと思います。前半と後半で声変ってますからね。
4Gamer:
先日の講演でも思いましたが,本当に中村さんは力を入れてましたよね。
当日はもとより,準備など露出させる前に決めなきゃいけないことがたくさんあります。私個人はそれが楽しい面もあるんですが,プレイヤーさんが楽しんで参加してもらえるようにするところも考えなきゃなりませんからね。
それを毎年続けるのが大事だって講演のときも話しましたけど,できれば大会を年2回できると良いんですけど,さすがに準備が大変なので1回が限界かなと。
4Gamer:
終わったらすぐに次の準備に入らなきゃなりませんし。
中村氏:
ええ。でも,ファン感謝祭などでプレイヤーさんが集まれる機会を増やすことは大事なことだと思いますし,またそこに合わせてコスプレなど準備をしてきてくれるプレイヤーさん達もいます。そうった方々に育てられているのかなと思うと,僕らとしても嬉しいところです。
4Gamer:
そういえばRWCやRJCの解説で気になることがあります。解説でつい口から選手達の行動が出てしまって,一方が不利になるといったことはないんですか?
中村氏:
実際戦っている選手の人達には,解説はほとんど聞こえていないんですよ。スピーカーが外向きというのもあるのですが,試合に集中していて外部からの音はほとんど入っていないんです。チーム内での指示などの声は通るみたいですけど,僕が言ったことが相手に伝わって不利になるってことはないみたいです。
4Gamer:
そんな声を聞いている余裕はないと。
中村氏:
ものすごく集中しているんだと思います。解説の話が出たのでお話させて頂きますと,解説ってリアルタイム解説と事後解説があって,ふたつ合わせて初めて解説になるんですよ。RWCはいま何が起こっているか説明しなくてはならないリアルタイム解説と,それが終わった後になぜそう動いたかの事後解説が行なわれないと,試合に対する理解度が深まらないんです。
4Gamer:
将棋における感想戦みたいなものですよね。
中村氏:
そうです。なぜ彼らがほかの選択肢を選ばずこの行動を選んだのか,ということを含めて事後解説で埋めていく必要があります。起こったことを説明するだけって結構簡単なんですけども,なぜこういう行動を取ったのか。本当はそう考えて動いたのではないかもしれないけど,そういった部分も含めてちゃんと解説できるのは大事なことかなと思いながら私は解説しています。
4Gamer:
それこそDVDに付けたらどうでしょう。
中村氏:
DVDのオマケに一回アテレコしたんですが,これが全然うまくいきませんでした(笑)。私はリアルタイムでしゃべってるのと違って,原稿を見ながら,この秒数で言うっていうのが苦手らしくて。今年は佐久間が解説しましたが,彼は彼なりの方法で伝えていると思います。解説者が100人いれば100通りの解説があると思うので,そこで盛り上がってもらえればいいなと思います。講演でも話しましたが,ゲームを遊ぶ楽しさとゲームを考える楽しさがそれぞれあります。試合はたかだか7分程度ですが,その試合のために長い時間作戦を考えるなどといった楽しみ方も見出してもらえればいいなと思います。
4Gamer:
そういうところを含めて,ガンホーでサイトを作って啓蒙するといったことはされないんでしょうか。
中村氏:
そういうことができないかなと模索はしています。RJCのサイトを構築する前にそういった話ができるコミュニティをSNSなどで作ろうと考えています。予選の段階からそういう場が提供できればと企画を進めているところです。
Rocca氏:
RJCなどの話が出たのでちょっと付け加えますと,2011年は,以前に韓国で実施されたワールド対抗戦みたいな対人戦を,日本でも独自に開催したいと考えています。どういう形で行なうかなど細かなルールはまだ公表できませんが,プレイヤーさん同士が楽しめるコンテンツの新しい柱にしたいなと考えています,
4Gamer:
5月の感謝祭で構想として発表されていたものですね。
Rocca氏:
韓国で実施されたものとは異なる形にしたいと思いますので,現在企画を詰めている最中です。
4Gamer:
ワールド対抗戦はRJCやRWCとは被らない時期ですよね?
Rocca氏:
そうですね。トーナメントのように比較的短期間で終わるものか,リーグ戦で勝ち星を積み上げて順位付けされていく長期的なものにするかなど,いろいろな切り口を考えています。
中村氏:
ワールド対抗戦やるならやるで,その時はSNSなども活用して連動できればいいなと思ってます。
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