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Creative,「Sound Blaster Z」を国内発表。Sound Core3Dと外部DAC&ADCを搭載した新世代サウンドカード
シンガポール時間8月17日にCreativeは3製品を10月に発売すると予告していたが,国内での発売時期と,直販サイト「クリエイティブストア」における価格は以下のとおりとなる。
- Sound Blaster ZxR:2013年1月発売予定,1万9800円(税込)
- Sound Blaster Zx:2012年12月発売予定,1万5800円(税込)
- Sound Blaster Z:2012年10月下旬発売予定,1万2800円(税込)
Sound Blaster Zxの製品イメージ |
Sound Blaster Zの製品イメージ |
Sound Core3Dは,機能的にも性能的にも優れたオーディオプロセッサ(≒サウンド処理)を利用できるチップである。とくに入力系は,現状随一といえるほどの完成度を誇っているのだが,一方,内蔵DACの品質はかなり残念で,そのためRecon3Dには音質面で高い評価を与えられなかった(関連記事)。
Sound Blaster Zシリーズというのはつまり,Recon3Dにおける最大の弱点に,「外部DAC&ADC搭載」という形でメスを入れてきた製品なのである。
できることはは基本的にTHX TruStudio Proから変わっていないが,Sound Blasterの機能であることを訴えるべく,「SB」X Pro Studioを名乗ることにしたのだという(※THXの監修がなくなったとか,そういった違いは当然のことながらあると思われ,その点,クリエイティブメディアに確認中だが,原稿執筆時点では回答が得られていない)。
同様にRecon3Dではアナログ出力の仕様上限が24bit/96kHzに留まっていたのだが,このあたりのスペックがX-Fiと同じレベルに回復したのは,X-Fi搭載システムからの移行という観点では意味があるといえるだろう。
Sound Blaster ZxR
Sound Blaster ZxRとDBpro,リボンケーブルのモックアップ。ドーターカード側にもSound Core3Dを搭載する点に注目してほしい。なお今回,Sound Blaster ZxR用ACMの撮影は行えなかった |
メインカード側のアナログ入出力インタフェース |
サウンドカード本体は最上位モデル専用設計で,このあたりは「PCI Express Sound Blaster X-Fi Titanium HD」と似たような位置づけという理解でいいだろう。チップレベルのS/N比が127dBに達するDACを搭載し,カードレベルでも124dBのS/N比を実現しているとのことである。
サウンドカード本体はアナログインタフェースのみを持つ仕様で,具体的には6.3mm標準ピン端子によるヘッドフォン出力×1,マイク入力×1と,RCAピン端子のモノラルライン出力×2(フロント),3.5mmミニピン端子の2chステレオライン出力×2(リアおよびセンター+サブウーファ)が並んでいる。フロント2ch出力用のOPAMP(オペアンプ)は交換可能で,自己責任を覚悟すればカスタマイズも可能だという。
デジタルのリボンケーブルでサウンドカード本体とつながるドーターカードは,モノラルRCA×2によるアナログライン入力と,光角形端子経由のデジタル入出力が可能。アナログ入力時のS/N比はカードレベルで120dBに達するとのことだ。
メインカードとドーターカードはデジタルリボンケーブル経由で接続する |
こちらがドーターカード側の入出力インタフェースとなる |
最後にACMは,大型の音量調整ダイヤルに,ヘッドセット入出力用の標準ピン端子×2,3.5mmミニピン×2(※排他使用),そして,Sound Core3DのCrystalVoiceを用いた「無指向性マイク2基を指向性マイクとして利用する機能」である「Focus」を実現するためのアレイマイクを搭載するデバイスだ。手元に音量調整機能やヘッドセット用インタフェースを引き出したいとか,ヘッドセットなしでゲーム中のボイスチャットを利用したいとかいったニーズに向けたものという理解でいいだろう。
Sound Blaster Zx
サウンドカード本体はカードレベルのS/N比が116dBとされ,また入出力インタフェースも3.5mmミニピンライン/マイク入力共用端子×1,3.5mmミニピンヘッドフォン出力端子×1,3.5mmミニピンライン出力×3(フロント,リアおよびセンター+サブウーファ)に光角形デジタル入力端子×1,光デジタル出力端子×1なので,基板デザインも異なるという理解でよさそうである。
Sound Blaster Z
以上,3モデルのスペックを表にまとめてみたので,興味のある人は参考にしてほしい。
ちなみにクリエイティブメディアは,Sound Blaster Zシリーズの投入に合わせて,Recon3Dの上位モデルを終了させる予定だ。Recon3Dの最下位モデルのみ,直販価格1万2800円から7800円(いずれも税込)へと価格改定を行い,Sound Blaster Zシリーズの下に置くとも同社は述べているが,実質的な話,Recon3Dは表舞台から姿を消すことになるという理解でいいだろう。
Sound Blasterの上位モデルは,これでようやく,X-FiからSound Core3Dへの移行が始まることになりそうである。
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