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Blizzard Entertainment,設立20周年を祝うムービーを公開。キャンパスでの出会いから始まり,ついには世界最大規模のゲーム会社になるまでの秘話が明らかに
今年,2011年に設立20周年を迎えるBlizzard Entertainmentが,その道のりを紹介するムービーを公開した。UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の学生だったマイク・モーハイム(Mike Morheim)氏,アレン・アダム氏(Allen Adham)氏,そしてフランク・ピアース(Frank Pierce)氏の3人が,軽い気持ちで立ち上げたゲーム会社が,最初は従業員に給与も払えないほど金に困りながら,やがて次々とヒット作を生み出し,世界最大級のゲーム会社であるActivision Blizzardの屋台骨を支えるまでに成長する過程が,なんと50分近い映像に収められたものだ。
Blizzard Entertainment 20 Year Anniversary
Blizzard Entertainmentの前身となるSilicon&Synapseを1991年に設立したモーハイム氏らは,UCLAのコンピューター学科に属しながらも,あまり授業に出ない落ちこぼれ学生だったらしい。アダム氏は「将来はお菓子屋になるか,ゲーム販売店の店員になると思っていた」と語るように,設立当初は自分達の会社がこれほど成長するとは,思ってもみなかったようだ。資本金は,モーハイム氏が祖母から借りた1万5000ドルだったという。
Silicon&Synapseの処女作となったのは,1991年中にリリースした「RPM Racing」というゲームで,地元の販売会社だったInterplayを通して発売された。Blizzardが知る限り,北米のゲーム開発会社がスーパーファミコン用に制作した最初のタイトルであり,当時はまだ開発用マニュアルも翻訳されていなかったため,ほとんど手探りで開発を進めたという。
その後,さまざまなゲームの移植作業を行って食いつなぎつつ,RPM Racingの続編となる「Rock n' Roll Racing」や,レミングス風の横スクロール型アクション「The Lost Vikings」などを開発したが,なかなかヒットが出ず,やがて会社の資金が底をつくと,モーハイム氏とアダム氏は,自分達のクレジットカードを現金化して従業員の給与にあてるしかなくなった。
もちろん,そんな経営手法は,クレジットカードの限度額である4万ドルを使い切った時点で破綻し,3人は途方にくれることになる。しかし1994年,教材販売で知られる企業,Davidson&Associatesが,経営にはいっさい口を出さないという好条件で親会社になってくれたので,資本問題は一気に解決することになった。
幸運は続き,ついに同年,待望の大ヒット作「Warcraft: Orcs & Humans」がリリースされ,それ以降,階段を一気に駆け上がるように「Warcraft II: Tides of Darkness」(1995年),「Diablo」(1997年),「StarCraft」(1998年),「Diablo II」(2000年),「Warcraft III: Reign of Chaos」(2002年),そして「World of Warcraft」(2004年)とヒット作が続き,ついには「100万本売れないソフトは発売しないメーカー」と言われるほどの企業になったのだ。
彼らが会社を立ち上げた1991年は,id Software,Epic Games,そしてBungieなど,現在トップクラスとなったメーカーが次々と誕生した年だ。この20年でゲーム業界は大きく変わったが,Blizzard Entertainmentはコアメンバーがほとんど入れ替わっておらず,昔の雰囲気を色濃く残している。長編で,しかも全編英語という,なかなかハードルの高いムービーだが,ぜひ見てほしい。
Blizzard Entertainment 20 Year Anniversary
- 関連タイトル:
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- 関連タイトル:
StarCraft II: Wings of Liberty
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