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[E3 2010]「大航海時代 Online」が欧米に向けて新たな船出。いつの間にか進められていた英語圏でのサービスについて,開発プロデューサー竹田氏に聞いてみた
日本でのイベントであれば,プレイヤーの拡充を目的としたものと推測できるのだが,サービスが行われていないアメリカのイベントに出展されている意図は売り込みなのか,それとも? そんな疑問を持って試遊台をよく見てみると,これは英語版? しかも北米で夏にサービスが開始されるの? いつの間に……。
ということで,E3会場に来ていた,開発プロデューサーの竹田智一氏に,短いものの時間をとってもらい,そのあたりの話を聞いてみた。
なお,日本のプレイヤーが気になっているであろう,「El Oriente」Chapter3についても,後日ボリュームたっぷりのインタビューを掲載予定なので,そちらにもご期待を。
「大航海時代 Online 〜El Oriente〜」
“Chapter3”開発/運営プロデューサーインタビュー
英語圏のすべてでサービスを実施
よろしくお願いします。今回,E3のブースには,「大航海時代 Online」の英語版クライアントが出展されていますが,北米での展開が決まっていたんですね。
竹田氏:
北米展開というよりも,グローバル展開ですね。今回の海外展開は,北米地域に限っているわけではなくて,ヨーロッパやオーストラリアなど,世界中の英語圏での展開を予定しています。
4Gamer:
なるほど。それぞれ各国に国ごとのサーバーが設置されるわけですか?
竹田氏:
いえ,地域ごとにサーバーがあるのではなく,英語圏のプレイヤーはすべて一緒です。
4Gamer:
つまり,いわゆるグローバルサーバー形式でサービスが行われるわけですね。
竹田氏:
そうです,そのため,今回の展開については,グローバルサービスという名称を付けています。
4Gamer:
では,なぜ今,グローバル展開を始めることにしたのでしょうか。
竹田氏:
日本でサービスを行い,その後,アジア地域に展開してきた本作ですが,ゲームのテーマとしては万国で通用するものなので,かねてから欧米でのサービス計画はあったんです。そして今回,欧米でサービスを行うチャンスができたというわけです。さらに,どうせ英語圏に行くのなら,世界規模でサービスをしようと考えました。
4Gamer:
なるほど。英語圏ということですが,具体的にはどの国でサービスを行うことになるのでしょうか。
竹田氏:
国というよりも,英語クライアントが触れる人であれば,アクセスできるようにしようと考えています。市場としてメインのターゲットになるのは北米とヨーロッパですが,中南米やオセアニア,それこそアフリカでも遊べるようにします。
4Gamer:
まさに世界規模ですね……。
欧米市場はアイテム課金が主流に?
欧米でのサービスについて,どのような課金形態を行う予定ですか?
竹田氏:
基本無料のモデルになります。
4Gamer:
そうすると,これまでは日本と中国で定額サービスが行われていましたが,ほかのアジア圏を含めて,基本無料が多くなりますね。
竹田氏:
課金形態に関しては、市場に合ったものを提供していくという意味であり, どちらかが主流と考えているわけではありません。例えば,先日もお話ししましたように,日本においては,基本無料形態はまったく考えていません。
(※編注:6月9日に収録した,後日掲載予定のインタビュー時に,プレイヤーの大多数が定額課金を希望していることから,基本無料形態への移行は考えていないと話している)
4Gamer:
そうでしたね。つまり,欧米市場はいまアイテム課金が合っているということですか?
竹田氏:
そう思います。欧米はもともと,月額課金の多い地域ではありますが,その傾向もだいぶ変化しつつあると思います。とくに,ソーシャルゲームによって基本無料のサービス形態が広がったことが影響しており,バーチャルグッズを購入するという意識,環境ができつつあります。
4Gamer:
なるほど。ところでアメリカ(を含めて)でサービスを行う……,しかもそれをE3で公開したということで,日本の大航海時代 Onlineプレイヤーとしては,やはりゲーム内の北米地域はどうなるのかなーなんて思うわけですが(笑)。
竹田氏:
どうなるんでしょうね(笑)。今回,E3に出展するにあたって,北米地域の歴史についての下調べは,しっかりとやってきましたけれど。
4Gamer:
北米のプレイヤーから,「北米地域はないの?」と聞かれそうです。
竹田氏:
そこは,El Orienteまでは「日本」がなかったのと同じですね(笑)。
4Gamer:
ああ,そう言えばそうでした。では,いずれは辿りつくわけですね。
竹田氏:
そうですね。ただ,時代的には大航海時代の後期にあたるので,まだもう少し先かもしれませんね(笑)。
4Gamer:
グローバルサービスについては,試遊台には2010年夏とありましたが,わりと早いですね。
竹田氏:
そうですね,夏にはなんらかの物がお見せできると考えています。進捗度でいうと現在は,70%ぐらいですね。
4Gamer:
ちなみに展開するプラットフォームについては,PCのみとなっていましたが,PlayStation 3では行われないのですか?
竹田氏:
将来的にはまだ分かりませんが,現在はPCのみでの展開になります。
4Gamer:
ふと気になったのですが,日本からグローバルサーバーに繋げるといったことは考えていますか?
竹田氏:
いえ,日本からは繋げられませんし,現在サービス中のアジア地域からも,グローバルサービスには接続することができません。
4Gamer:
では逆に,英語クライアントを日本でダウンロードして,グローバルサーバーで遊ぶということは可能でしょうか?
竹田氏:
それについても,日本からはクライアントがダウンロードできないようにするか,もしくはグローバルサーバーに接続できないようにする予定です。
4Gamer:
あくまで,各地域向けということですね。もう1点,試遊台にはCJ Internet,Netmarbleの名称も併記されていましたが,これは海外での運営ということになるのでしょうか。
竹田氏:
グローバルサーバーの運用については,CJ Internetさんが担当します。コーエーテクモゲームスとしては,英語圏のお客様がもれなく本ゲームを楽しみ,満足いただけるよう,ゲームの企画・製作等,内容面に注力していきます。
コーエーテクモゲームスのオンラインゲーム全般としては,北米や英語圏への展開について,これを皮切りにほかのタイトルの進出も考えていくことになります。
4Gamer:
今後もいろいろと展開がありそうですね。いろいろとお忙しいところ,ありがとうございました。
「大航海時代 Online」公式サイト
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