インタビュー
念願の商館が手に入るチャンス到来!「大航海時代 Online 〜El Oriente〜」Chapter3インタビュー
7月に次期アップデートの実装が発表された,オンライン海洋冒険RPG「大航海時代 Online 〜El Oriente〜」(PC/PS3)。すでにChapter4の実装時期まで公開されているのに驚きつつも,まずはChapter3の内容を聞き出すため,さっそく本作の開発プロデューサー 竹田智一氏,運営プロデューサー 渥美貴史氏のお二人にインタビューを行った。
前回のインタビューで,商会コンペティションの仕様変更について,これは“何かの序章”だと話していたが,その気になる正体は,やはり多くの商会がいつの日か手に入れたいと願う,あの仕様についてだったようだ。
Chapter3で導入される新しい東アジア圏を含めた,気になる新要素と共に,その内容を確認してみよう。
「大航海時代 Online」公式サイト
台湾が登場した「Chapter2」。メモリアルアルバムの項目と報酬はどんどん追加予定
本日はよろしくお願いします。まずは前回のChapterについて,プレイヤーの反響はいかがでしたか。
渥美氏:
前回のChapter2では台湾地域が登場しましたが,基本的なところでは,ボリューム的なものも含め,プレイヤーの皆さんに喜んでいただけたと思います。その半面,今回のアップデートでも不具合などが出てしまったことは,申し訳なく思っています。
竹田氏:
不具合については,開発チームとして,大いに反省しなければならないところです。やはり,品質は非常に大事ですので,再発防止に務めたいと考えています。
4Gamer:
不具合ではないですが,Chapter2と言えば,甲板戦についていろいろと改善が図られていましたね。
渥美氏:
甲板戦については,継続的に議論となっていたところですが,大海戦や模擬戦においては,敵味方の旗艦が同意した場合のみ甲板戦が発生するようになるルール改定など,一連の改善に対して評価していただけていると思います。
竹田氏:
大海戦を含めて甲板戦の改善については,プレイヤーの皆さんが望まれていることを,実感していましたからね。
4Gamer:
大海戦ではとくに,決められた時間内でのテンポに大きく関わりますからね。ところで,台湾の街については,どのような反応がありましたか?
渥美氏:
導入してすぐは,台湾自体に馴染みが薄かったこともあってか,わりと落ち着いた反応だったのですが,追加した衣装など分かりやすい部分はストレートに,「これ可愛いね」といった良い反応がいただけました。
南蛮貿易に関しても,それまで日本だけで行う形でしたので,それに対して台湾という文化圏が入り,またちょっと違った戦略上の選択肢が出てきました。あとは,メモリアルアルバムですね。
4Gamer:
手に入れたアイテムが登録されていく,コレクター魂をくすぐられる新機能ですが,こちらの反応はどうだったでしょう。
竹田氏:
メモリアルアルバムについては,まだ項目の数が少ないので,今後もどんどん追加していきたいと考えています。また,集めたことに対しての報酬については,当初はおまけ程度を考えていたのですが,やはりプレイヤーの皆さんからは,「これだけ集めたのに,報酬はこれ?」という意見があります。そのあたりも今後はしっかり見直していきたいと思っています。
4Gamer:
集める楽しみだけではなく,集めたあとの楽しみも欲しいということですね。
竹田氏:
そうです。今後はいろいろなアイテムを,メモリアルアルバムに登録できるようになっていくので,それに合わせて報酬も増やしていきたいと考えています。
東アジア4地域のうち残るは二つ
まずは朝鮮地域の街が登場
4Gamer:
では,さっそく7月に実装されるという,Chapter3について教えてください。
先日,長期計画という形で大航海時代 Onlineの,今年の秋までのロードマップを提示しました。その中で,Chapter3,それからChapter4という形で,二つの大きなタイミングをご用意させていただくという案内をさせていただきました。
El Orienteを投入するときに,一つのChapterごとに,東アジア地域が追加されるということをお話ししましたが,いよいよChapter3/4の二つで,東アジアの主要な地域が一通り,実装されることになります。
4Gamer:
そうすると,El Orienteとしては,Chapter4で一つの区切りといった感じになるのでしょうか。
渥美氏:
そうですね。El Orienteとしては,一つのクライマックスを迎えるといった意味で間違いないです。機会が来ましたら追ってお話しさせていただきます。
このChapter3/4では,いよいよ残りの東アジア文化圏として,中国の文化圏,朝鮮の文化圏が登場します。まずはChapter3で,朝鮮地域が,そのあとにChapter4で中国の地域が入ります。
4Gamer:
Chapter3では,朝鮮地域が導入されるわけですか。この順番に何かゲーム内での意味はありますか?
渥美氏:
Chapter4で導入される中国地域は,さまざまな時代背景がありますが,当時の東アジアのなかで,一つの文化的な中心でした。なので,東アジア地域登場の締めとなるChapter4は,クライマックスとして中国地域にということになりました。
4Gamer:
なるほど。では,中国地域の話はまた別の機会にお聞きするとして,今回はChapter3の朝鮮地域を含めたアップデートですね。まずは,Chapter3の名称を教えてください。
渥美氏:
はい。Chapter3の名称は,「The Morning Calm」になります。意味としては,「朝凪(あさなぎ)」といった感じですね。
竹田氏:
朝の静けさ……みたいな意味です。
渥美氏:
今回のアップデートは,大航海時代 Onlineのいろいろな要素の中で,MMO的な要素,大人数で遊ぶ仕様について,改革していこうというのがテーマとなります。
アップデートのポイントとしては,地域の追加がまず1点目となり,2点目のポイントとして,大海戦に新たなシステムを入れていきます。それから3点目として,商会関係の仕様に手を入れます。最後に,El Orienteで実装された既存要素のさらなるブラッシュアップ。この四つが具体的な要素となります。
4Gamer:
では,その細かい内容について教えてください。
渥美氏:
はい。海域としてはすでに実装されているので,街として3都市を追加する形になります。
4Gamer:
3都市ですか。具体的にはどんな地名の都市ですか?
渥美氏:
まずは「漢陽(ハンヤン)」という街で,当時の朝鮮の中心地となっていた地域です。そして日本でもご存じの方も多い,「釜山(プサン)」が登場します。
竹田氏:
あともう一つが「浦項(ポハン)」となります。
4Gamer:
ああ,なるほど。すでに補給港として登場している場所ですね。
渥美氏:
ええ,そうです。それらの街がいよいよ開放されるということになります。
4Gamer:
では,これらの地域の特徴を教えてください。
渥美氏:
まずは,わかりやすいところで交易品からご紹介します。交易品で面白いところだと「朝鮮人参」などが追加されます。当時,朝鮮人参といえば,江戸時代の日本でもそうだったのですが,非常に高価な,朝鮮半島を代表する産物として価値があったそうです。ですので,南蛮貿易におけるいわゆるスペシャルな品として,価値が出てくるのではないかと思います。
竹田氏:
ほかに交易品で有名なものとしては,高麗青磁(こうらいせいじ)が登場します。あと,酒場のメニューなどは,韓国料理としてお馴染みのものがいろいろ出てくると思います。
4Gamer:
想像力貧困なせいか,どうしても焼き肉とか,キムチとかを想像してしまいます……。
渥美氏:
そうですね。実は韓国料理について,今の韓国料理は,赤いイメージがあるじゃないですか。
4Gamer:
ええ,もうとにかく赤いというか……辛いです。(※編注:個人的な話ではあるが,以前ソウルでの取材時に,言葉も分からずなんとなく食事で入った店が偶然にもブルダック[あちらの激辛料理]専門店で……その辛さが今もトラウマである)
渥美氏:
有名な話なのでご存じのプレイヤーも多いかもしれないんですが,大航海時代に海運が発達したことで,トウガラシなどの香辛料が伝わっていったからという歴史があるからなんですよ。ですので,皆さんが持っているイメージと,当時の風景にはちょっと差があるかもしれません。
そうですね。もっとも,ゲームとしては朝鮮半島を含めてすでに海域が開かれていますので,すでに変革のときを迎えた段階かもしれません。
4Gamer:
なるほど。具体的に酒場のメニューとしては,どのような食べ物が登場しますか?
竹田氏:
「プルコギ」とか,「ユッケジャン」みたいなものが出てきます。焼肉屋さんで良くみるようなメニューです(笑)
渥美氏:
本作の場合,ゲーム中の食べ物の解説文が特徴的だと思うのですが,プルコギの説明には「甘めのタレで味付けした牛肉を焼きながら食べる料理」と書かれています。
4Gamer:
う,想像するとおなかが鳴りそうに(笑)。
渥美氏:
ユッケジャンは,「牛肉と野菜を使った辛いスープ。疲労時に食べると良い」といった感じですね。
竹田氏:
あ,もう香辛料が入ってきて,辛くなったあとみたいですね(笑)。
4Gamer:
ちょうど朝鮮地域で,トウガラシがブームになっている頃なのかもしれませんね(笑)。ちなみに,そんな変革の時代については,ゲーム中に描かれるというか,表現されていますか。
竹田氏:
大航海時代 Onlineは,時代に幅を持たせて表現しているので,まさにそのときという,ピンポイントな部分はありません。しかし,当時ベールに隠されていたという事柄もあるので,そういった部分については表現しています。
渥美氏:
時代背景を探っていくという面で,冒険家ですとクエストなどが興味深いところだと思います。定番ものの地理系などはもちろん追加されますし,その他,生物学系についても,例えば,蝶など面白い動植物が登場しますので,いろいろ探してみてください。
次に,プレイヤーの皆さんにとって興味深いところである“船”についてです。口で言うと分かりづらいのですが,戦いの船と書いて「戦船(せんせん)」という船が新しく登場します。
4Gamer:
文字どおり,軍人向けの船みたいな感じですね。
竹田氏:
ええ,そうです。一方,交易用というか,輸送用の船として「漕運船(そううんせん)」が登場します。これは物資を大量輸送するための船ですね。
4Gamer:
名前からすると,漕ぎ船タイプになるのですか?
竹田氏:
はい。平底のいかにも東洋らしい船です。
4Gamer:
なるほど。しかし,交易系で漕ぐタイプって珍しいですよね。ガレー船でいくつか交易系はありましたが,どちらかと言えば戦闘用で漕ぐイメージが多いです。
竹田氏:
そうですね。この時代は,一般的に漕ぐ船がまだまだ現役だったということです。
4Gamer:
では,これら新しい船について,特徴的な部分があれば教えてください。
竹田氏:
特徴的といえば,「El Oriente」では,文化圏として日本から始まり,それぞれのアップデートで,その文化圏の船を追加していますが,それぞれ東洋の船特有の特徴があります。どちらかというと,東洋の船は性能的に偏りがある船が多く,人によって使いやすい,使いづらいという印象を持つかもしれません。
渥美氏:
全般的に東洋の船は,とんがっていると表現できるでしょうね。ですので,使いこなすのが難しい船になっています。
4Gamer:
なるほど,当然,朝鮮地域の船もそういったとがった性能の船が登場するわけですね。そういえば,Chapter1,Chapter2ではそれぞれ,主要人物がいましたが,朝鮮地域でも誰かが登場するのでしょうか。
渥美氏:
その辺りの情報については,実際のゲームプレイにおいて,誰と会うことになるのか,楽しみにしてください。
竹田氏:
このほか,装備品であったり,武器であったり,そういうものを含めて,その当時にあったであろうと思われる,いろいろな物を網羅しています。
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