インタビュー
パンヤが大きく変わる! “5周年プロジェクト”をはじめとする,中長期的なアップデート計画をたっぷりと聞いてきた
パンヤ関連のアップデートといえば,それこそ膨大な種類のアバターアイテムを一気に追加するものや,「Season」と冠された大規模なものが思い浮かぶだろう。しかし今回のプロジェクトはちょっと趣が異なる。一気に大規模な変更/追加を行うのではなく,数か月にわたって断続的にアップデートしていくというものだ。
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そんなパンヤの運営プロデューサーを務める須藤 岳氏と,マーケティング担当の前田 有希氏に,パンヤ5周年プロジェクトの全貌と,今後の展開を含めた中長期的な展望を聞いた。
各コンテンツはどういった背景により導入されるのか? そもそもアップデート方針を変えた理由は? そして“Season”との住み分けはどうするのだろうか。
なお今回の取材は,開発作業の真っ只中に行った。そのため,今後の開発の進行状況によって導入時期や順序,仕様が変わる可能性があるので注意してほしい。
須藤氏はシーズン4の実装直前にパンヤの運営プロデューサーに就任。以前はマーケティングを担当しており,「ユーザーに近い仕事ができるようになった」と嬉しそうに話していた |
前田氏は,以前パンヤの運営プロデューサーを担当していたが,マーケティングディレクターへと転向した |
このイメージ図は,左上がパンヤの現状を示している。そこから右方向が新しいゲーム目的,下方向が従来システムを煮詰めたもの,そして右下方向が同社が認識している,プレイヤーからの主な要望だ |
ほぼ隔週のスパンで新システムが!
「パンヤ5周年プロジェクト」とは
それでは早速,パンヤ5周年プロジェクトで予定されている内容を,一つずつ見ていこう。導入予定時期を見ても分かるように,ほぼ隔週のスパンでの導入が予定されている。
【プロジェクトその1】
◎新コース「イースタン バレー」
8月後半予定
コースの特徴は,フェアウェイがとても広く,初心者がプレイしてもパーだけならそれほど難しくはないという。しかし,滝や川が行く手を阻んだり,10メートル以上を打ち上げるケースがあったりと,いいスコアを狙うのは難しいとのこと。ちなみに飛距離を伸ばすブースターアイテムもない。コース全体の難度としては,★1〜★2個が予定されている。
【プロジェクトその2】
◎称号システム(仮称)
9月前半予定
続いて9月前半に導入が予定されている「称号システム」は,キャラクターに肩書きを設定できるというものだ。パンヤには,プレイ状況に応じて変化する50種類以上ものパラメータがある。それらを元に,例えば「総プレイ時間が▲▲以上」「最高飛距離が●ヤード以上」「GM**に勝利」などといった条件が設けられており,達成すると肩書きをPPやCPで購入できるようになる。
獲得した肩書きは自由に付け外せるが,実装当初はそれによりキャラクターの能力が変わることはない。称号システムは,純粋にコレクター魂を刺激する仕組みといえそうだ。
【プロジェクトその3】
◎カットインシステム
(9月後半予定)
今でこそ当たり前のように感じているが,パンヤショットが成功したときの演出を初めて見たときは,なかなかインパクトがあった。あの爽快感をもっと味わおうとして,気が付いたらパンヤにハマっていたという人も,結構多いのではないだろうか。そんな演出をさらにパワーアップさせようというのがカットインシステムだ。画像や音声によって,今まで以上に盛り上げられる。
例えばパワーショットが成功したときや,チップインのチャンス,あるいはO.B.になりそうなとき……,といった状況に応じて,異なるカットインが挿入される。カットインの絵柄は,基本的には現在の使用キャラに即しており,ごく稀にレアなものが登場するようだ。
さらに時期については未定だが,プレイヤーが描いた画像を,カットインに用いることも検討されている。絵心のあるプレイヤーは楽しみにしておこう。
【プロジェクトその4】
◎リサイクルシステム
(10月前半予定)
運営スタッフはプレイヤーからの要望や,問題点の指摘をきちんと整理しているそうだ。現時点で深刻な問題と考えているのは,ベテランプレイヤーがゲーム内資産を溜め込んでしまい,それらの使い道が少ないことだという。とくに顕著なのが,リプレイテープやカードホリック用のアイテムで,処分に困っているプレイヤーは結構多いらしい。
これに対する解決策として,「リサイクルシステム」の実装が予定されている。いったい何にリサイクルできるのかが気になるが,仮にPPへ換金できてしまうと,ゲーム内経済に影響を与えてしまう。したがってカードホリックなら,別カードに交換といった方向で検討しているようだ。リプレイテープを何にリサイクルさせるのは不明だが(データ消去?),カディエ先生のマジックボックスに近い形になるのかもしれない。
【プロジェクトその5】
◎チャットルーム用のアバター変更アイテム
(10月後半予定)
なおこれらのアイテムは,大会モードで“特別賞”を受賞したときに獲得のチャンスが訪れるという。
【プロジェクトその6】
◎パンヤ5周年記念イベント
(11月前半予定)
最後に,まだ詳細は全然決まっていないものの,5周年を記念したイベントを「ドーン」と行う予定だという。サービス開始当初から遊んでいる筆者としては,5年も経ったことに驚いている。いったい何が実施されるのか期待して待っていたい。
長期的なアップデート計画も聞いてみた
「パンヤ5周年プロジェクト」の全体像としては以上のとおりだ。冒頭部でも触れたように,本プロジェクトの名称は便宜上付けているだけで,11月以降もアップデートが数多く予定されている。詳しい内容や実装時期は確定していないものの,それらをいくつか紹介していこう。なお,構想レベルの話も含まれているので,必ずしも実装されるわけではない。その点に注意して読んでほしい。
【計画その1】
◎キャディでプレイ可能に
【計画その2】
◎オープンリーグ制の導入
今回の取材時に,運営スタッフがもっとも力を込めてアピールしていたのが実はコレ。リーグ制による大会イベントを,毎週実施しようという試みである。ポイントは,「自分と近い実力の人と競える」「入れ替え戦の実施」といったあたりだろう。従来のランクやPJCとはまた違った形での,腕試しの舞台として期待したい。
【計画その3】
◎「眼の色」が変更可能に
眼の色を変えたいという要望は,昔から多くあったそうだが,最近になってようやく実現の目処がついたという。素人目には“かつら”のほうが技術的には難しいのではと思えるが,単に眼の色を変えればいいという話ではなく,顔全体のテクスチャに変更が及ぶそうで,かなりやっかいだったらしいが,技術的な目途がついているとのことだ。
【計画その4】
◎突如発生する「特別コース」では“対ボス戦”も!?
特別コースは既存のものを一部変更したもので,「ブルーラグーン」の海の色が青→赤になったものが例として挙げられた。もちろん,景観がちょっと違うだけでなく,特別なアイテムが得られるとのことだ。
話を聞いていて思わず耳を疑ってしまったのだが,この特別コースでは“ボス戦”なるものが行えるらしい。参加したプレイヤー達が協力して,アンダースコアを出すことでボスに少しずつダメージを与えていくという内容のようだ。まだまだ構想段階ということで大幅に仕様が変わる可能性が高いが,なかなか楽しみなシステムといえるだろう。
【計画その5】
◎スーパーシャッフルモード(仮称)
ちなみに,スーパーシャッフルモードで選出されるのは17ホール分だ。最後の18番ホールは,「特別ホール」になる。パンヤのキャラクター達が遂に宇宙に飛び出すのかと思うと,なかなか感慨深いものがある。
【計画その6】
◎ナチュラルサーバー(仮称)
各コースでは“風”が吹いているが,上級者になるとこの動きを完全に読みきってしまう(らしい)。その結果,ある意味チップインを競うゲームになってしまい,風の計算ができる人とそうでない人との間で,スコア差が付きやすくなっている。
これに対しては,今まで平面方向にのみ(2D)吹いていた風を,立体的(3D)に行おうという試みが検討されている。今までよりも風の計算が複雑になるため,チップインゲーム化が抑えられるかもしれない。だが,チップインが出にくくなることで,爽快感が若干損なわれる懸念もある。というわけで,3Dウィンドの有無を,サーバー単位で分けるようにする,とのことだ。
確かに過去のSeasonアップデートは大規模なものだったが,その分実装間隔が大分開いてしまっている。大規模なアップデートを年に一度行うよりも,短めのスパンで細かなアップデートを行ったほうがプレイヤーが喜ぶだろう,という判断が根底にあるようだ。
もちろん,Seasonアップデートが終わりなるというわけではない。例えば新キャラクターの追加や,チャットルーム(Season3),セルフデザインシステム(Season4)のように,ゲームとしての遊び方を大きく変えるコンテンツを,Seasonという名前のアップデートで実装されていくという。そしてSeason5に関しても,着々と準備を進めているようである。
早いもので,パンヤが登場してからもう5年である。サービスが開始されたばかりの頃のパンヤといえば,ごくありふれたゴルフゲームであった。だが,NtreevSoftとゲームポットが日本市場に合わせた開発/運営を続けて,カジュアルゲームの雄として確固たる地位を築き上げ,現在に至っている。
サービス開始から5年も経つと,良くも悪くも安定期へと入ってしまうタイトルが見受けられる。だが今回の取材では,同社が相変わらずの攻めの姿勢を持ち続けていることを再確認できた。いちプレイヤーとしては,それが何よりも嬉しかった。同社とパンヤの今後に,引き続き注目していきたい。
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