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6月15日発売のLogicool G「G413 Mechanical Gaming Keyboard」をテスト。初のフローティングデザイン採用モデルは,打鍵感が違う!?
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印刷2017/05/30 11:00

レビュー

Romer-Gキーボード初のフローティングデザイン採用モデルは,打鍵感が違う!?

G413 Mechanical Gaming Keyboard

Text by 米田 聡


G413 Mechanical Gaming Keyboard(国内製品名:G413 メカニカル ゲーミング キーボード)
メーカー:Logitech International
問い合わせ先:ロジクール カスタマーリレーションセンター 電話:050-3786-2085
メーカー直販価格:1万3380円(税別)
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 2017年5月30日,Logitech International(以下,Logitech)の日本法人であるロジクールは,ゲーマー向け周辺機器ブランド「Logicool G」(日本以外ではLogitech G)の新作キーボード「G413 Mechanical Gaming Keyboard」(国内製品名「G413 メカニカル ゲーミング キーボード」,以下 G413)を国内発表した。6月15日発売予定で,直販サイト「ロジクールストア」における価格は1万3380円(税別)となっている。

Amazon.co.jp限定版となるG413rSV。天板とLEDの色が異なる
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 国内のラインナップは製品型番「G413CB」となる「Carbon」と,同「G413rSV」である「Silver」の2モデル。面白いのは,後者が事実上のAmazon.co.jp限定モデルで,逆にAmazon.co.jpでは前者の取り扱いがないということだ。G413CBは黒地に赤色LEDイルミネーション,G413rSVは銀地に白色LEDイルミネーションというカラーリングで,機能面に違いはない。

 4Gamerでは,発表に合わせてG413CBの検証機会を得たので,その完成度をチェックしてみたいと思う。

●G413の主なスペック
  • 接続インタフェース:USB
  • キースイッチ:メカニカル(Romer-G)
  • 基本キー数:日本語108キー
  • キーピッチ:19mm
  • キーストローク:3mm
  • アクチュエーションポイント:1.5mm
  • 押下特性:45g
  • ロールオーバー:26キー
  • 複数キー同時押し対応:対応
  • キー耐久性:約7000万回
  • ポーリングレート(USBレポートレート):未公開
  • マクロ機能:対応(※「Logitech Gaming Software」による)
  • バックライト:あり(※赤,もしくは白のみ)
  • サイズ:445(W)×132(D)×34(H)mm
  • 重量:約1105g(※ケーブル含まず)
  • ケーブル長:1.8m
  • 対応OS:Windows 10・8.x・7
  • 発売日:2017年6月15日
  • ロジクールオンラインストア価格:1万3380円(税別)
  • 保証期間:2年間


Romer-Gキースイッチ採用キーボード初のフローティングデザイン採用モデルとなるG413


搭載するRomer-Gキースイッチ。フルカラーバックライト版のRomer-Gだと,表面実装LEDの軸上に「光を拡散させるレンズ」が載っているのだが,単色LEDを採用するG413ではそれがなく,軸中央を覗くとドーム型のLEDを確認できる
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 G413は,Logitechとオムロン スイッチアンドデバイスが共同で開発した「Romer-G」(ローマ―G)キースイッチを採用するフルキーボードだ。金額的にはこれまで登場したRomer-G搭載キーボードの中で最も安価な設定となっている。

 外観上における最大の特徴は,金属製の天板を採用し,そこにメカニカルキースイッチを固定した,いわゆるフローティングデザイン(floating design)を採用していること。Romer-G搭載キーボードは当初,プラスチックベースの奇抜な筐体設計を採用し,追加のキーもてんこ盛りという仕様だったのだが(関連記事),その後「G810 Orion Spectrum RGB Gaming Keyboard」(以下,G810)でシンプルさを追求した筐体に変わっていた。その意味においてはG810の系譜に連なるとも言えるが,やはりフローティングデザインになると,印象はずいぶんと変わる。

キーキャップが天板から“生える”,Logitech G/Logicool Gらしくないデザインだ
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 天板の素材は,軽量かつ剛性の高いアルミ合金として知られ,自動車のアロイホイールや,航空機の部材として広く採用例のある「A5052」とのことだ。ヘアライン仕上げが施してあり,端的に述べて美しい。

A5052と呼ばれる剛性の高いアルミ合金を採用する天板。G413CBなので,色はメタリックグレーである
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 レイアウトは日本語108キー配列に準拠しつつ,右[Alt]キーの代わりに[Fn]キーを配した,ゲーマー向けキーボードにおいてごくごく一般的なものとなっている。[無変換][変換]キーのサイズをメインキーと同じ19mmピッチとすることで,日本語109キー配列にしては広い,幅72mmの[Space]キーを確保できている点は,初のRomer-Gキーボードとして登場した「G910 Orion Spark RGB mechanical gaming keyboard」(以下,G910)以来変わっていない。

日本語108キー配列をベースとしつつ,右[Alt]キーを[Fn]キーに置き換えた配列だ。ゲーマー向けとして至ってノーマルと言える
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 机上を占める部サイズは実測約445(W)×132(D)mm。フルキーボードとして標準的な横幅ながら,奥行きは同じフルキーのG810比で約20mmも小さくなっている。
 その理由は,上の写真からも分かるように,G810が搭載していた「G-key」や「Backlight key」などのボタン,あるいは音量調整用ホイールといった装備が,G413ではばっさりと省略されたためだ。スペースが削減された分,本体の奥行きが詰まっている。これにより机上に置いたときの圧迫感はかなり減った印象だ。

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 一方,気になるのは,フローティングデザインを採用すると,天板にキースイッチが固定されるその仕様上,机上からキーキャップまでの高さがフローティングデザインではないキーボードと比べて高くなりがちなことだ。その場合,別途パームレストを用意しないと使いづらくなることが多く,パームレスト分のコストが余計にかかり,また机上を占めるサイズもパームレスト分だけ広くなってしまうが,結論から先に言うと,G413もこの“呪縛”からは逃れられていない。
 一般的なキーボードだと,[Space]キーのトップは机上から30mmくらいなのだが,G413だと31.5mmある。別途パームレストを用意したほうが,タイプはよりしやすいだろう。

 ちなみに天板の厚みは,ノギスによる実測で約1.4mmだった。[Space]キーの列でキートップまでの高さが標準より高い理由,その筆頭は,この分厚いアルミ合金にあると見ることができるかもしれない。

筐体天板部にキースイッチがマウントされ,そこからキーの軸が立ち,さらにキーキャップが載るデザインだ。筐体天板の高さは手前側が実測約16.5mm,奥側が同18mmで,この状態だと傾斜はほぼないに等しい。一方,底面のチルトスタンドを立てると奥側が同31mmまで高くなる。なお,キーの構造はステップスカルプチャで,最奥部のキーは板面から実測約16.5mmのところ(※スタンドを立てない状態で机上から34.5mm)にあった
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 本体重量は1123g,参考までにケーブルを避けてみたところ,重量計は1020g前後の値を示した。1kg超級の重量があり,また底面には5か所の滑り止めゴムもあるため,ゲームプレイ時に多少荒っぽく操作しても,キーボードが動いてしまうといったことはない。
 また,チルトスタンド裏にもゴムは付いており,スタンドを立てた状態での安定感も十分だ。

本体底面にはしっかりと滑り止めゴムを装備。なお,底面側の溝は浅く細いので,ヘッドセットのケーブル固定といった用途向けではない
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LEDインジケーターはGame ModeとCaps Lockのみ
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 外見上でおやと思わせるのが,LEDインジケータが2個しかない点だと思う。G413にはCaps LockとGame Modeの有効を知らせるインジケータしかないのだ。ほとんど利用されていないこともあり,Scroll Rockのインジケータを持たないキーボードというのはたまに見かけるが,Num Lockのインジケータまでないというのはとても珍しい。
 その理由だが,Logitech Gのシニアマネージャーを務めるChris Pate(クリス・ペイト)氏いわく,「G413にはUSBのパススルーポートを装備させたかった。その結果,基板のスペースの都合でScroll LockとNum Lockのインジケータを省略することになった」とのことだ。

 Pate氏が述べるとおり,G413の背面には,パススルー用のUSB Type-A(メス)ポートが1基ある。確かにポートの位置はインジケータと干渉する可能性もありそうだ。もちろん,インジケータ部に小型をLEDを採用するなど,基板の実装密度を上げれば搭載もできたとは思うが,そこはコストの兼ね合いがあったのだろう。

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Num LockとScroll Lockのインジケータを省略してまで搭載させたかったとPate氏が語るパススルーポートを背面に1基装備。ここにマウスやヘッドセットなどを接続できる
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USBにケーブルは直径6mm強のごつい布巻きケーブルを採用。長さは実測で約1.8m(コネクタを含まず)だった。先端はUSB Type-A(オス)が二股だが,片方がUSBパススルー用だ

 ちなみに,Logitech G/Logicool G製キーボード用のドライバソフトウェア「Logicoolゲームソフトウェア」(日本以外では「Logitech Gaming Software」,以下 LGS)をインストールすると,画面上のポップアップ表示でNum Lock状態およびScroll Lock状態を確認できるようになっている。インジケータの代わりにデスクトップ上で確認できるようにしたというわけだ。
 ただ,オーバーレイ表示は[Num Lock]キーもしくは[Scroll Lock]キーの押下後,1秒ほどで消えてしまうので,「いまこの瞬間のNum Lock(もしくはScroll Lock)状態」は確認できないという不便さは残る。また,G413の使用にあたってLGSを導入しない場合,もちろんオーバーレイ表示は利用できない。

LGSを導入すると,Num LockとScroll Lockの状態は,画面上に1秒ほど出るオーバーレイ表示から確認できるようになる。ちなみにこのオーバーレイ表示は画面右上固定で,表示位置のカスタマイズはできなかった
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Facet Keycapとキーキャップリムーバーが真空パックされた状態で付属する
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 以上がG413のハードウェア基本仕様だが,このほか製品ボックスには,交換用キーキャップ12個と,キーキャップリムーバーが,真空パックされた状態で付属していることも触れておく必要があるだろう。この交換用キーキャップはG910で初採用となった,ゲームプレイ時にキーを押しやすくすべくキートップのエッジデザインを変更した「Facet Keycap」(ファセットキーキャップ)になっている。
 正確を期すと,G910のFacet Keycapは,場所によってエッジデザインが異なるという,かなり凝ったものだった。それに対してG413に付属のキーキャップは,すべて同一形状だ。簡易型Facet Keycapといったところだろうか。

 ちなみにFacet Keycapは,ゲーム用途だと[W/A/S/D]キーを中心とした左手の位置決めが明らかに容易になるという明確なメリットと,一般的なキー入力ではFacet Keycapのエッジに違和感が拭えないという明確なデメリットを抱えている。G413をゲーム専用で使うなら付属キーキャップの利用もアリだが,常用するつもりなら,多くの場合,この真空パックを開封する必要はなさそうだ。
 だからこそLogitech G/Logicool Gは「しまっておくケース」のようなものも用意せず,ただ付属させたのではないだろうかと考えている。

付属のFacet Keycapとキートップリムーバー(左上),そして標準のキーキャップ(右上),キーキャップを外してFacet Keycapへ入れ替えたところ(下)。実際に交換して使ってみると,ゲーム時における指の位置決めは明らかにしやすくなる。初めてキーボードでゲームをプレイするなら,たとえば[W/A/S/D]キーだけ入れ替えてみるというのもアリだろう。ただ,変則的なエッジが立つため,文字入力時のキー入力効率はやや悪くなる
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LGSの設定項目もぐっとシンプルに


 ここまで示した写真からも分かるように,G413では音量調整専用のダイヤルあるいはボタン,[Windows]キーなどの無効/有効切り換え用となる「Game Mode」ボタンといった専用の操作系がすべて省略されている。ただ,機能としては存在しており,これらは以下のとおり,[Fn]キーとの組み合わせで利用可能だ。

  • [Fn]+[F7]キー:バックライト輝度変更。消灯を含めた5段階を,順繰りに切り換える
  • [Fn]+[F8]キー:Game Modeの有効/無効切り替え。Game Modeが有効になると「G」インジケータが点灯する
  • [Fn]+[F9]〜[F12]キー:メディアプレーヤーの制御系
  • [Fn]+[Print Screen]キー:Windowsのサウンド出力ミュート有効/無効切り替え
  • [Fn]+[Scroll Lock]/[Pause]キー:Windowsのサウンド出力音量切り換え

 サウンド設定やGame Modeの切り換えは独立した操作系があったほうが便利ではあるのだが,これらを[Fn]キーとメインキーの組み合わせに割り振ったおかげで筐体の小型化を実現できたと考えれば,納得できる代償と受け止められる人も少なくないだろう。

消灯を含めた5段階でLEDイルミネーションを切り換えた例
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 なお,Game Modeで[Windows]キー以外にどのキーを無効化するかといった設定は,従来のLogitech G/Logicool G製キーボードと同様にLGSから行う。本稿執筆時点でG413に対応するLGSは未公開となるため,今回はロジクールから提供を受けたβ版(バージョン8.92.67)を利用するので,その点はご注意を。ひょっとすると,公開版とは表示が微妙に異なる可能性がある。

β版LGSでG413を認識させたところ
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 そのLGSだが,その操作法は,基本的にこれまでと変わっていないと言っていい。下に並んだ「ホーム」「Gキーのカスタマイズ」「ライトの設定」「ゲームモードの設定」「入力分析」「Overwolf」「設定」「ヘルプ」のアイコンから設定したい内容を選ぶ形である。
 ただ,上で示したスクリーンショットでも分かるとおり,ホーム画面では「FNキーの反転」というスイッチが追加になっている。これを有効化すると[Fn]キーと左[Alt]キーが入れ替わったので,要は右[Alt]キーを使いたい人向けの設定である。

 追加の「G」キーがないのにGキーのカスタマイズとはこれいかにと思うかもしれないが,G413では[F1]〜[F12]キーの計12個をGキーとして利用できるようになっている。

Gキーのカスタマイズを開いたところ。[F1]〜[F12]キーがカスタマイズの対象だ。機能を再割り当てしたいキーをクリックして「新しコマンドを割り当てる」を選択すると,設定用ダイアログを呼び出せる
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こちらが設定用ダイアログ。お馴染みのものだ
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 [F1]〜[F12]キーに再割り当てできる機能は,これまでのLogitech G/Logicool Gブランドのキーボードと変わっていない。単独のキーや,マクロとしても使える複数キー組み合わせ,チャット定型文,マウスのボタンクリック,メディアプレーヤー制御,Windowsのショートカット,アプリケーションランチャー,ボイスチャット用のサードパーティ製アプリケーション「Ventrilo」関連機能だ。チャット定型文には日本語も設定できるが,日本語が使えるかどうかはゲームに依存する。

 カスタマイズ結果は,プロファイルとして保存し,ゲームなどのアプリケーションと関連付け,当該アプリケーションの実行中のみ有効にするといった使い方が基本となるだろう。LGSの初回起動時には,ユーザーのPCにインストールされてい既知のゲームを自動的に検索し,必要に応じて当該ゲーム用プロファイルを自動的に作る仕掛けも用意されている。

ライトの設定。選べるのは輝度と,明滅設定である「ブリージング効果」の有効無効切り替えおよび明滅速度指定だけである
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 次にライトの設定だが,G413の場合は,キーボードショートカットを利用するよりも細かな輝度設定と,速度設定の可能な明滅しか設定できない。キーごとのイルミネーションなどといった,上位モデルにある機能は利用不可なので,この点は注意しておきたいところだ。
 Logitech G/Logicool G製キーボードでは,発売後にもファームウェアのアップデートで点灯パターンが追加になったりしているので,今後ひょっとすると,という可能性はある。ただ,市場におけるG413の立ち位置を踏まえると,このままの可能性のほうが高いのではなかろうか。

 ゲームモードの設定では,Game Mode有効時に無効化するキーを選択できる。標準では[Windows]キーのみだが,Battlefield系で“誤爆”が致命傷となり得る[半角/全角]キーなど,任意のキーを選択できるので,ここは積極的にカスタマイズしておきたいところだ。
 なお,ここでは[Fn]キーも無効化の対象にできるが,無効化してしまうとGame Modeの有効/無効切り替えに差し障りが生じるので,うっかり無効化しないよう気を付けたい。

ゲームモードの設定。青く塗られたキーから,Game Mode有効時に無効化したいキーを選ぶと,灰色になって対象となる。設定内容は標準の「デフォルトプロファイル」へ反映させるだけでなく,ゲームやアプリケーションのプロファイルと紐付けることも可能だ
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入力分析では,使用頻度の高いキーを調べたり,自分のタイプ速度を知るといったことができるが,頻繁に使う項目ではない
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 入力分析は,使用頻度の高いキーを調べられる機能で,これは,従来のLGSにも付属していたものだ。
 最後にOverwolfというのは,LGSのインストール時にも導入を促されるサードパーティ製ツールで,画面を共有したりといった,ゲーマー同士のコミュニケーションをサポートするSNSツールである。インストールしていない状態からOverwolfのアイコンをクリックすると,WebブラウザがOverwolfの公式Webサイトを開く仕様となっていた。

 全体としては,上位モデルにあるLEDイルミネーション機能をばっさり削りつつ,機能面はほぼすべて残した,といったところだろうか。G413をただ利用するだけならLGSは不要だが,Game Modeはとくに有用で,またG413の場合,Num LockおよびScroll LockインジケータがLGS上にしかないことを考えると,やはり導入はしておいたほうがいいだろうと思う。


キーを押したときの感触が従来モデルとはかなり違うG413


 最後にG413の使用感をまとめておきたい。
 まず,同時押し対応数およびロールオーバー数はいずれも26だ。この数字はG810など既存のRomer-Gキーボードから変わっていないので,おそらくキーマトリックス設計が共通なのだろう。いずれにせよ,両手指の数を超えているので,事実上の全キー同時押し対応,Nキーロールオーバー仕様という理解で問題ない。

Microsoftが公開しているWebアプリケーション「Keyboard Ghosting Demonstration」で同時押しの数を確認した結果だ。手のひらで広い範囲のキーを押した結果として26キーを超えたため,[Y][J][K][N]キーがオンになっていないものの,十分な同時押し対応数であることが分かる
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 ここでRomer-Gキースイッチについておさらいしておくと,バネ荷重45g,全ストローク量は3mm,キーがオンになるアクチュエーションポイントの深さは1.5mmという仕様だ。
 G413ではそんなRomer-Gキースイッチを搭載しつつ,「Pro Gaming Keyboard」で初めて採用されたキーボード信号処理最適化技術「Keystroke Signal Processing」(以下,KSP)を採用するのもトピックとなっている。KSPは,キーボード信号処理の最適化によって,キースイッチが押されたことをシステムが検出するまでの時間を最大10msも高速化できるという技術である。

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 Logitech G/Logicool Gのテクニカルマーケティングマネージャーを務めるAndrew Coonrad(アンドリュー・クーンラッド)氏によると,KSPは今後,G413とPro Gaming Keyboard以外に,発売済みのRomer-Gキーボードでも,ファームウェアアップデートにより利用可能になるという。どうやらKSPはファームウェアで何とかなる技術のようだ。

 いずれにせよ,Romer-GとKSPはすでにリリース済みの技術なので,G413の打鍵感はいつものRomer-Gキーボードそのもの……と書きたかったのだが,試してみたところ,これがびっくりするほど異なっていた。
 G810やPro Gaming Keyboardも決して華奢なキーボードではなく,十分に安定感があるのだが,それらと比べてもG413のキーからは,まるで机にマウントされたキーを叩いているかのようなしっかり感が得られるのである。

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 文章で説明するのはなかなか難しいが,G810やPro Gaming Keyboardでは,キーを叩くとキーボード本体にポコンという胴鳴りがある。一方,G413では同じようにキーを叩いても胴鳴りがほとんど生じない。これが押下感に大きな影響を与えているようだ。使い始めはRomer-Gスイッチが新しくなったのかと思ったくらいだ。
 ただ,前出のPate氏は筆者の問いに対し「Romer-G自体はまったく変えていない」と述べているので,この押下感の違いを生んでいるのが,天板に採用されている1.4mm厚のA5052合金なのは間違いないだろう。氏は,従来機とは異なるG413の押下感について「狙ったものではない」(=たまたまこうなった)と語っていたが,従来のRomer-Gキーボードとは明らかに異なる,G413独自のキャラクターがあることは,強調してもしすぎることはないと思う。

 ちなみにCherry MXシリーズのメカニカルキースイッチだと,キーを押し切ったときの底付きが固いため,固い板にスイッチがマウントされていると指を痛めかねない。それに対してRomer-Gスイッチの場合は,内部にクッションに相当する構造があるソフトなキースイッチなので,G413だと「ソフトなのに剛性は異様に高い」という,実に不思議な感触になっているのである。
 正直に言うと,G413の押下感には最初,少し違和感があった。前述のとおり,あまりにも従来のRomer-Gキーボードと押下感が異なるためだ。ただ,使っているうちに慣れてくると,この剛性の高さこそがG413の持つ最大の特徴だと理解できるようになるはずだ。


 注意したいのは,この剛性感をよいと感じるかどうかは,おそらく人によって変わるでということである。従来のRomer-Gキーボードと異なる押下感にポジティブな印象を持つ人も,従来のRomer-Gキーボードのほうが自然だと感じる人もいるはずだ。


「これまでにない押下感」で勝負するG413


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 実機を触るまで,筆者はG413を「北米市場で受けているフローティングデザインを採用しつつ,LED周りを上位モデルよりもシンプルにした,分かりやすい廉価版」だと判断していた。ただ,テストするともうこれは露骨に分かるのだが,決してそうではない。G413はRomer-Gキーボードに「これまでにない剛性」をもたらしており,良くも悪くも従来製品にない押下感をもたらしているからだ。
 その意味で,既存のRomer-Gキーボードがどうもしっくりこなかったという人こそ,試す価値のあるRomer-Gキーボードと言える。とにかくかっちりした押下感が好きな人には,相当に有力な選択肢になるであろう一方,Cherry MXにはない,ソフトな打鍵感でRomer-Gキーボードを評価していた人の選択肢からは外れるに違いないので,ぜひ一度触ってみることを勧めたい。

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 一点残念なのは,北米市場におけるメーカー想定売価が89.99ドル(税別)のところ,日本における直販価格が1万3380円(税別)で,単純計算した税込価格だと1万4450円にもなってしまうところだ。Pro Gaming Keyboardの実勢価格が1万4000〜1万5800円程度,G810が1万6300〜1万7800円程度となっているため,それほど安価な選択肢とは言えなくなってしまっているのが惜しい。
 Logitech G/Logicool Gの製品は,発売から数か月もすると店頭価格がけっこう落ちたりするが,G413が注目を集めるのは,そのタイミングからになるかもしれない。

G413をAmazon.co.jpで購入する(Amazonアソシエイト)



4Gamer限定クーポンでシルバーモデルが10%引き。Amazonとのコラボキャンペーン


G413rSV
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 今回,4GamerとAmazon.co.jpは共同で,G413のAmazon.co.jp限定モデルであるG413rSVの10%引きキャンペーンを実施することになった。具体的には,下に示したリンクの先にあるクーポンコードを使うと,6月14日23:59までに限り,Amazon.co.jpの通常価格より10%引きで購入できる

4Gamer×Amazon共同企画,G413rSV 10%引きキャンペーン(Amazonアソシエイト)


 クーポンコードは,G413rSVをAmazon.co.jp内でカートに入れた後,レジに進んで,決済直前の「注文内容を確認・変更する」ページにおいて入力することとなる。下に示したボックスへ入力したら,[適用]ボタンをクリックすると,決済時に割引きが確定となる仕掛けだ。
 適用されなかった場合は,キャンペーン期間が終わったということになるので,この点はあらかじめお断りしておきたい。

「注文内容を確認・変更する」ページの例。矢印で示したところにクーポンコードを入力して[適用]ボタンをクリックすれば,割引きが適用される(※ここで入力しているクーポンコードはダミーです)
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 細則はAmazon.co.jpのヘルプを参照してもらえればと思う。
  • 関連タイトル:

    Logitech G/Logicool G

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