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[GC 2007#098]「Overclocked」は,ホラーファンを満足させる良質なサイコ・アドベンチャー
Overclockedの舞台となるのは,記録的な雷雨の続くニューヨーク。米軍のプロジェクトを辞職してフリーランスのカウンセラーとなった精神科医デイブ・マクナマラが主人公となる。
物語は,デイブが突如病院からの呼び出しを受け,ニューヨーク中に散らばる5人の患者の世話を要請されるところから始まる。みな何かに激しく怯えている様子で,記憶喪失や銃の保持といった共通点のある人物。デモで紹介された女性は,自分の名前さえ憶えていない様子だった。
デイブに与えられた仕事は,1人1人に催眠術をかけて,何者なのか,何が起こったのかを7日間のうちに探り出すというものだが,患者達と面会しているうちに,デイブ自身も心身の異変に気付き始める……。
グラフィックスは緻密に描かれていて,画面の枠は雨粒が水たまりに落ちてしぶきを上げているような,雨天の模様で統一されている。本作では3Dムービーのカットシーンが多いようで,キャラクター達の心理描写が,表情の微妙な変化までを加えて描かれているのが,どこか映画を意識したような演出で面白い。本作は10月中のリリースとなっているが,ドイツ語圏以外での正式な販売は決定していない。(ライター:奥谷海人)
- 関連タイトル:
Overclocked: A History of Violence
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