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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第373回「自分を貫くこと」
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印刷2016/03/24 15:30

連載

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第373回「自分を貫くこと」

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著者近影
画像集 No.002のサムネイル画像 / 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第373回「自分を貫くこと」
 私,何度も言いますが,本業はプロレスラーなのね。
 だから,だいたい土日や祝日にはプロレスをヤってるんだけど,このあいだの月曜日には両国国技館で試合があったの。相手は第64代横綱,曙。まあ,結果だけ言うと負けたわよね。ただね,私,決めていたの。横綱相手に自分の戦い方を貫こう,と。
 こう書くとだいぶ寒いんだけど,私の中ではこの4Gamerでの連載を軸に,人生が回っているところがあるのよね。ここでそれっぽいことを語るために,そういう生き方をしなきゃいけないんだろうなって思っているというか。人生を楽しむためにゲイムや仕事をヤっているはずだから,本末転倒ではあるんだけど。
 要は,ここで偉そうなことを言うために,私にしかできない戦い方を貫こう,言い換えればこの連載を読んでくれてる人に対して胸を張るために自分の武器で戦おう,そう考えて試合に臨んだわけであります。
 具体的には,神様である横綱にケツをつけたよね。生ケツで戦ったよね。だから,私は負けたけど後悔はしていない。私は,ここまで色物レスラーとして生きてきたわ。理由は二つあって,一つは普通に戦っても勝てないから,もう一つは私が普通に戦いたくないから。そのおかげで,今,私はここにいる。
 もちろん,勝ちたいわよ。勝ちたいんだけど,それ以上に勝ち方にこだわりたい。お金で例えると分かりやすいかな。みんな,基本的にお金は稼ぎたいと思うのよ。でも,稼ぎ方にはこだわりたいじゃない? そういうこと。きっと多くの人は,自分自身が納得できる稼ぎ方をしたいと思っているはず。
 そりゃね。世の中的には稼いでいる人が凄いとされるわ。確かに稼いでいる人は凄い。けど,周囲の評価ではなくて,最後は自分が納得できるかどうか。私は日本人っぽく自分のことを中流だと思っているうちの1人なんだけど。そんな自称中流階級の人って得てして,「稼いでる人は稼いでない人に対して『俺のほうが稼いでるからすごい』的なことを思っている」と考えてしまいがちじゃない? でも,そんなことを思う稼いでいる人なんて,けっこうな少数派だということに39歳目前にして気付いたの。
 いや,稼いでる人こそ気付いてるわよ。「もっと稼ぎたいけど,でも本質的には稼ぎなんて数値にしか過ぎない」って。もちろん,生活とは別の概念的な捉え方でね。稼ぎがそのまま人間としての価値だって思っている人のほうが少ない。だからこそ稼げているって部分もあるでしょうし。
 つまり,人間としてどういう価値観で今の収入を認識しているかって話ですよ。ただなんとなく「人間の価値はお金ではない」って言うのと,すごく楽しそうな時間の使い方をしてる人が「人間の価値はお金ではない」って言うのでは,ニュアンスが変わってくるからね。そして私は,人生楽しんだほうがいいよって思ってる。多少嘘でも無理してでも楽しんだほうがいい。私の価値観ではね。
 ……うん,この考え方だとたとえ偽装でも結婚はできんでしょうな。でもまあ幸せにはいろんな形があるからね。
 で,話を戻すと戦いの勝敗に対しても同じことが言えるわけで。どんな手を使ってでも勝つっていうのも人生,勝率が低くなろうが理想どおりの勝ち方で勝つっていうのにこだわるのも人生。どの道を選んだって多かれ少なかれ後悔は残るんだから,どの道を選んでも自分で楽しむようにすりゃいいのよ。
 2016年3月21日は,私にとってそんな感じの日だったわ。負けてるし稼げてもいないけど,この連載でちょっと偉そうに何かを言うために,頑張って横綱相手に突っ張ってきた。相撲の会場だけに。


 そんな感じで今週は「ストリートファイターV」PC / PlayStation 4。以下,ストV)について。いや,ここまでの話とはとくにつながりもないんだけど,今週プレイしたゲイムといえばこれだからってことで。
 実はストVに関しては,これまでお仕事でプレイすることが多かったのよ。それ用のイベントに呼ばれることもあったので。でね。この連載って基本的に私の裁量に任されていて,どのゲイムを取り上げるのも基本的には自由。あまりしがらみを気にすることなく,自由に書いているのね。なので,お仕事でプレイしたからって理由で取り上げるゲイムを決めるのって,少々特殊な事例なのよ。だからこそ,いつもより踏み込んで書かないといけないかな,とは思っているわ。オススメできる部分も,そうでない部分も。

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 まずはオススメできる部分を。私,ここでもたまに言ってるんだけど,争いごとが嫌いなタイプなんで格闘ゲイムは苦手だったりするのよね。かつて「ストリートファイターII」や「鉄拳」シリーズをちょろちょろっとヤった程度。
 私の中でゲイムって進化し続けているイメージだから,最新作の格ゲイって言われても,もうついていけないんだろうなって印象を持っていたのよね。でも,ストVに関しては,決してそんなことはなかったわ。これも,お仕事を通してプレイしなかったら気付かなかったことなんだけど。
 もうね,昔ストIIをプレイしていたって人なら,まったく問題なく楽しめる。感覚が変わってないのよね。正直,シリーズを熱心にプレイし続けてきたファンの意見は分からないわ。ただ,ストII世代の私がプレイした感じだと,あの頃の格ゲイをプレイしてる感覚だった。これなら,ついていける。そりゃまあ,オンライン対戦とかになると話は変わるんだろうけどね。

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 ストII好きだったら絶対に楽しめると思う。当時のキャラもいるからね。全員ではないし雰囲気がだいぶ変わった人もいるけど。まあ,同窓会でもよくある風景よね。変わった人もいりゃ変わらない人もいるし,来ない人もいる。そういう感覚。普段,格ゲイをプレイしない私でもストVは楽しめた。これは声を大にして言いたいわ。
 そして,オススメできない部分も包み隠さず言ってしまうんだけども,これは至ってシンプルでね。格ゲイがそもそも嫌いな人,こういう人にはオススメできないわ。だって格ゲイだから。正直,「格ゲイが嫌いな人も一度プレイしてみて!」って言える要素はない
 例えば,「野球ゲイムの操作は苦手でも,「サクセス」モードはそのへんは関係なく面白いから『パワプロ』をプレイしてみて!」とは言えるけど,ストVに関してはそういうものが無い。ただまあ,苦手だけど嫌いではないっていう人ならば,試しにプレイしてみてもいいんじゃないかな,とは思う。
 なぜなら,操作自体の難しさはだいぶ抑えられているから。当然,突き詰めると奥が深い部分もあるんだろうけどね。とはいえ,苦手でもそれなりに動いてくれる。格ゲイって“相手に何もさせないで勝つ”ような作りが良しとされるか否かで,間口が決まると思うの。詳しくないうえ,うまくもないから偉そうには言えないけど。

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 少なくとも今回のストVは,最低限の操作自体は難しくはないから,初心者でも“何か”はできると思うの。したがって「相手のしてきた何かを防いだうえで勝つ」ような作りじゃないかなって感じたわ。まあ,そうはいってもプレイヤーの気持ち次第でもあるけど。
 なので,繰り返すけど嫌いではなければ一度プレイしてもいいのかなとは思うわ。あとストIIが好きだった人とかも。無理やり冒頭の話につなげるならば,勝ち方にこだわろうとすればこだわれそうだしね。ストII世代はぜひに。その期待は裏切らないと思うわよ。

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 そんな感じで,横綱と戦い自分を貫いたけど完敗したよっていう一週間でした。ここから勝つには“自分を貫くこと”だけではダメで,どう貫けば勝てるのかを突きつめないといけないんでしょうな。どうせなら自分を貫きつつ勝ちたいじゃない。自分を貫きつつ稼ぎたいじゃない。でもそれも,自分が楽しむことができてこそ言える話なんだけどね。
 他人の評価じゃない。あんたがどうしたいか。そのうえで結果が出れば勝手に評価されるから。評価なんてただのオプションであって目的じゃない。目標は死ぬ前か死んだあとに「いい人生だったなー」って思えるかどうか。
 いや,まだ道の途中なんで分かんないけど,今のところの私の考え方ね。今のところ,いい人生。私を見て誰かが笑ってくれればそれが何より。稼げていないし勝ててもいないし家庭も持てそうにないけど。ひとまずまた来週。

今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 4:「ストリートファイターV」「ウイニングイレブン 2016
PlayStation 3:特殊なDVD ※死亡確認→復活予定
PlayStation Vita:「金色のコルダ4
PSP:「サモンナイト5
Wii U:「Splatoon(スプラトゥーン)
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン
ニンテンドー3DS:「大開拓時代〜街をつくろう〜」
Xbox 360:「剣の街の異邦人 〜白の王宮〜

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手が所属するDDTプロレスは,今週末の3月26日に東京・新宿FACE大会「Dramatic 2016 March Special」を,翌27日に大阪・大阪市天王寺区民センター大会「天王寺プロレス園!2016」を開催します。ディーノ選手は,新宿大会で「いつでもどこでも挑戦権追加分争奪バトルロイヤル」に出場するほか,大阪大会では大石真翔選手とのタッグで,ジョーイ・ライアン選手&キャンディス・レラエ選手と対戦予定。「両国が終わったばかりだというのに連戦よ……。しかも移動もあるし。これはもうね,握りつぶすことで憂さを晴らすしかないわ」とのことです。
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