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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第483回「アンドロイドと人間の違いってなんだ?」
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印刷2018/06/07 11:00

連載

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第483回「アンドロイドと人間の違いってなんだ?」


著者近影
 ストーリー性のある“ゲイム”を作るのって,今の時代,すごく難しいチャレンジなんじゃないかしら。なぜって,比較対象が映画になりがちだから。これは,ゲイム機のスペックが上がったからこその葛藤で。
 ちょっと前まで,ゲイムは体験の場だったわ。今ももちろん,そうではあるんだけど,以前は仮にストーリー的な破たんがあったとしても「まあゲイムだし」で片付けられた気がするの。あるいは,いかに美麗なグラフィックスがゲイムで使用されていても,「ここまで来るとゲイムとは思えない」と思われがちだった。
 でも,今はそうじゃない。段階が一つ進んじゃった感があるわ。映像娯楽としても映画とそん色のないレベルだから,必然的に映画やドラマと比べられちゃうのが今だと思うの。ゲイムとは思えない見た目が当たり前。もはやスタート地点が「映像がきれいですよ」じゃないのよね。慣れって恐ろしいわ。

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第483回「アンドロイドと人間の違いってなんだ?」
 お気付きの方もいるでしょうが,当然,「Detroit: Become Human」の話なんだけれども。これ,アンドロイドに自我が芽生えたら,「人間とアンドロイドの違いってなんだ?」「生命ってなんだ?」というテーマが生まれるよねっていう物語なんだけども。確かにストーリーの内容自体にも考えさせられたの。だけどその前に,私は上記の「スタート地点がすごくねえかこれ」っていうのを強く感じたのよね。
 というのも,このゲイムは「アンドロイドと人間の違いってなんだ?」を突きつけてくるゲイムなのよ。でもね,それを描くには,そもそも“アンドロイドと人間の違いを描き分けないといけない”わけ。そうすると,このゲイムの世界観の前提として,“動き的にも見た目的にもアンドロイドと人間の区別が付かないけど,ギリギリで付く”世の中でないといけないし,その世界を完璧に描かなければならない。
 ……ややこしいな。逆に言うとですね,ゲイムが“人間とアンドロイドの違い”を描いているんだけど,そもそも,ここで描かれている“人間”も“アンドロイド”も両方ゲイムが表現したCGなんですよ。でも,プレイする我々は,ちゃんと人間とアンドロイドを分けて認識している。このある種のメタフィクションを,意外とプレイヤーがすんなりと受け入れているという状況がすごいと思うの。CGが作り出した人間を人間として認識し,アンドロイドをアンドロイドとして認識する。しかも何の疑いもなく。
 ゲイムをプレイするにあたって,世界観を一発で受け入れさせることって,なかなか難しいと思うのよ。だからこそ作り手として考えたときに,こんなレベルの高いスタートラインの設定は,できるようでできないなって思う。だって,たいして説明もしないものをプレイヤーが受け入れてくれるかどうか,考えちゃうとすごく不安になるもん。こんなの,相当な自信がないとできないわ。

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第483回「アンドロイドと人間の違いってなんだ?」 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第483回「アンドロイドと人間の違いってなんだ?」
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第483回「アンドロイドと人間の違いってなんだ?」 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第483回「アンドロイドと人間の違いってなんだ?」

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第483回「アンドロイドと人間の違いってなんだ?」
 そして,アンドロイドの視点で進んでいくこのゲイムは,人間がろくでもない存在として描かれがちなのよね。アンドロイドが合理的なものの象徴として描かれている一方,人間は理不尽の象徴として描かれている。たぶんだけど,ここがミソ。
 結局,合理性だけを突き詰めていくと人間なんてそれぞれ大して違いはないのよね。それこそ,世の中を動かすのはアンドロイドでいい。ゲイム中にも出ていたけれども,人間が仕事を奪われることだって必然なわけよ。合理性だけで言うとね。だってアンドロイドはサボらないんだもん。
 じゃあ人間の優位性は……というと,合理的でない部分なんじゃないかと。ゲイムはそう言っているわけですよ。先ほども述べたけれども,このゲイムは壮大なメタフィクションなのです。アンドロイドという合理的な主人公を,プレイヤーである我々人間が操ることによって人間らしさを生ませる。
 ゲイム内的に言えば,人間らしい行動をとることで「システムの異常」を起こすわけ。ゲイムのど頭で熱帯魚が水槽から落ちてピチピチはねているシーンがあるの。それを助けるか助けないかの選択があるんだけど,アンドロイドの思考だと助ける必然性はない。でも,人間なら助けるじゃない。で,助けるとシステム異常のパラメータが上がるの。
 つまり,人間らしい行動=システム異常なのよ。ゲイム開始直後にこの選択があるっていうのが憎いところで,結局「人間とアンドロイドの違いってそういうことなんじゃない?」っていうケツ論が,ゲイムの冒頭で提示されているのよね。
 ただ,そう言えること自体がこのゲイムを一度クリアしないことにはなかなか気付けないポイントでもあって。そういう意味じゃ,このゲイムって少なくとも二度はプレイしないと,細かい部分まで味わいきれないのかもしれないわ。いや,三度でも四度でも遊んでいいんだけど。
 ともかく,何かを感じられる作品であることは確か。もちろん,合理性は世の中の基本よ。合理的なほうがいいケースがほとんど。でも,趣味に合理性がないように,好き嫌いに客観的な合理性がないように。合理性のないことこそが,アンドロイドとあなたが違う部分なんでしょう。
 感情だって,大多数が思うであろう意見は統計学的にプログラミングできるわけで,大多数が思わないであろう部分こそがあなたの個性なわけです。そして,それをコントロールするのがあなたの人間らしさだと私は思うのです。正論は大事だ。でも,それを超えるものを人間は持ち得る。世の中に流される部分と,そうでない部分。自分らしい配分で自分のあり方を定めたいものです。

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第483回「アンドロイドと人間の違いってなんだ?」 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第483回「アンドロイドと人間の違いってなんだ?」
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第483回「アンドロイドと人間の違いってなんだ?」 男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第483回「アンドロイドと人間の違いってなんだ?」

 ……という,ゲイム感想文でした。いや,今の時代,実際に読書感想文のほかにゲイム感想文っていう宿題が出てきてもいいんじゃないかって思っているよ私は。感性を育てるのに本も漫画も映画もゲイムも同じでしょ。本だとちゃんとしていて,それ以外はちゃんとしていないなんて区別はちゃんちゃらおかしいわ。好きなモノで考えればいいと私は思うんだけど,これもシステムの異常なんですかね。では,また来週。

今週のハマりゲイム
PlayStation 4:「Detroit: Become Human
PlayStation Vita:「GOD WARS 〜時をこえて〜
Nintendo Switch:「OPUS-地球計画
ニンテンドー3DS:「牧場物語 ふたごの村+
iOS:「PUBG MOBILE

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
ディーノ選手がプロデューサーを務めるDDTプロレスは,6月9日に栃木県総合文化センター・サブホール大会「Road to Ryogoku 2018〜ドラマティック・ドリーム・とちおとめ〜」を,10日にキラメッセぬまづ大会「Road to Ryogoku 2018〜ドラマティック・ドリーム・タカアシガニ〜」を,12日に新木場1stRING大会「DDT LIVE! マジ卍 #8」を開催します。沼津大会は,ディーノ選手の盟友(?)大石真翔選手の出身県での開催ということもあり,「英雄が妻をめとって凱旋するわけだから,それなりに讃えてあげたい」とのことでした。
  • 関連タイトル:

    Detroit: Become Human

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