連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第709回「パズルと携帯機の相性」
「パズルを作る」という,珍しい商品をひっさげて40年以上もその商売を続けられているという点に対して,尊敬の念しかない。私はプロレスデビュー20周年。私自身,プロレスラーの中でも「ゲイレスラー」という,いささか特殊な商品を取り扱った商売ではあるのだが,この商売を40年以上も続けるというのは,どうも想像がつかない。
何がすごいって,「パズルを作って売る」という発想がすごい。当初はひょっとしたらパズルの本を作っていただけなのかもしれないが,それでもどこかで転換期はあったことだろう。どこかのタイミングで,うちの会社は「パズルを作って売る」と腹をくくったのかもしれない。今では,企業のPRや用途に応じてオーダーメイドでオリジナルパズルを作る業務もやっているらしい。「パズルを売る」ということを本気で,しかも大きく成長させた。これがすごい。前人未踏過ぎて,道を切り開くのは並大抵のことではなかっただろうなぁと思う。
実はPCとXbox One向けにも「ニコリのパズルW 美術館」(PC / Xbox One)が配信されているんだけど,私としてはこの手のパズルゲイムは携帯ゲイム機との相性が一番いいと思っていて。あくまで私の中だけでの話なんだけど,据え置き機はゲイムに向き合うときに起動し,携帯機は寝る前や移動中といった空いた時間に遊ぶためのモノ,という風に使い分けをしているのです。もちろん,PlayStation 5でしかプレイできないものや,Nintendo Switchでしかプレイできないものもあるので,必ずしもってわけではないけど。
ともかく,据え置き機と携帯機の使い分けをしている。その中でもパズルゲイムっていうのは,気楽にプレイできるものなのですよ。だから,私は携帯機でのプレイがちょうどいいと感じる。なのでNintendo Switch版が向いている。まあ,どの機種を選ぶかは人それぞれの環境が違うから,自由に選べばいいと思うけど。
それとは別に,ゲイム機でパズルをプレイしない人は,「わざわざゲイム機でパズルを遊ばなくても,雑誌とかで遊べばいいじゃん」と思うかもしれない。違うのですよ。紙とは違うゲイム機でのパズルの良さってものがあってですね。それは,デジタルだから正誤の判定が早いという点なのです。これがでかい。
紙には紙の良さがあります。そこは否定すべきものではない。でも,デジタルのほうが手間は少ない。ちょうど麻雀の点数計算と同じようなものです。自分でできなくもないけど,勝手にやってくれたらそれはそれで手間が省けて楽。デジタルだったら間違いもないし。
そして,何度も同じことを言いますが500円なのですよ。金額的には雑誌なんかとそこまで変わらない。これが利点です。以上のことから,パズルは携帯機で遊ぶのが一番合っている。少なくとも私にとっては。ということで,マジでオススメです。
そんなわけで今週はニコリのパズルS 美術館を紹介しようと思った……んだけど。ふと「ニコリのパズル」のニコリって誰? と思ってしまったのです。
ほら,「GUNPEY」とか「ゴルビーのパイプライン大作戦」とか「ドクターマリオ」とか「ヨッシーのクッキー」とか,こういうパズルゲイムって人の名前が使われがちじゃないですか。マリオとかヨッシーはちょっとニュアンスが違うけど。で,ニコリって誰のことなんだろうなあと気になって軽く調べたら,会社だということを知った,と。厳密にはニコリって社名はアイルランドの競走馬に由来しているそうですが。結果的にヨッシーのクッキーにニュアンスは近いような。
で,そんなこんなで調べれば調べるほど「このニコリという会社はすごいぞどうやら」と思ったので,会社を紹介したくなり,冒頭で触れさせていただいたという次第です。
ほかの人が目をつけていないものを商品にするってすごいよね。そして,それを時代と共に拡大していくのも。そうした結果,長く続くのも。会社というものは必要とされるから続けられるわけで。特殊な商品を売る会社が長く続けられるのは,特殊な商品を世の中に求めさせるということでもある。それを40年以上続けてきたニコリさんについて知れて良かったと思った今週でした。
あ,でもこの作品を家庭用ゲイムにして販売してるのはハムスターさんですよ! そこはお間違えなきよう。ではまた来週。
今週のハマりゲイム
PlayStation 5:「地球防衛軍6」
Nintendo Switch:「ニコリのパズルS 美術館」
iOS:「ロードモバイル」
iOS:「ウイニングイレブン カードコレクション」
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