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[GDC2008#34]遂にCryENGINE 2がクロスプラットフォーム化
これまでPC一辺倒だったCryEngine 2が,遂にゲーム機への本格的進出を果たすことになるのだ。噂では,さっそくドイツのフランクフルト本社でPLAYSTATION 3専用ソフトが制作されているとのことだが,残念ながらこれに関する新情報はなかった。CrysisがPLAYSTATION 3やXbox 360でリリースされるかどうかは未定とのことである。
CryENGINE 2のミドルウェア・ライセンスビジネスへの参入が発表されたのは,前回のGDC07でのことである。同時にAvatar Realityの「Blue Mars」の制作発表が行われたのに続き,スウェーデンのMindArkが既にリリースしている「Project Entropia」が同エンジンを使ったバージョンへの大幅アップデートを発表。さらには,NCsoft時代に「Lineage」を生み出したJake Song(ジェイク・ソン)氏が設立した,XML GamesもCryEngine 2のライセンスを発表するなど,とにかくMMOGに強い印象を受けるミドルウェアである。
しかし,ほかにもアクションゲームやミリタリーシミュレーションが開発中であることが発表されており,現在では10作ほどのCryEngine 2ゲームが開発中なのだ。
CryEngine 2では,高速でレベルを構築できるエディタ「Sandbox 2 Editor」が進化し,あらかじめプログラマが設定しておいた気象設定に合った種類の樹木を,自動生成してマップに植えつけるなどといったことが可能だ。また,顔の表情をエディットできるアニメーションシステムや,ゲーム内の音楽にインタラクティブ性を持たせるなどの機能が追加されているという。
CryEngine 2に関しては,さらにPC分野でも大きなニュースが発表されている。GDC会場のブースでは,現在なら600ドル(7万円前後)程度で組み立てられるようなローエンドPCでも快適に作動するようオプティマイズされたバージョンがデモンストレーションされ,CryEngine 2の「ハイエンドPCでも重い」というイメージは過去のものになりそうだ。
また,Crysis用のMODを制作できるSDKも会期中にリリースされており,3D Studio MaxやPhotoshopのプラグインなども同封された「Crysis MOD SDK ver.1.0」がダウンロード解禁となった。これからロースペック版に照準を合わせた新作ゲームの発表や,CrysisのMODなどが続々登場することになり,ゲーマーが直接恩恵を受けることになるのは間違いなさそうだ。
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