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[TGS 2009]絶体絶命のピンチが次から次へと訪れるDS用アドベンチャー「ゴースト トリック」のステージイベント
また,本作のディレクターは「逆転裁判」シリーズの生みの親である“巧舟”(たくみしゅう)氏が務めており,TGS会場にこそ来られなかったものの,氏からのビデオレターがステージで上映された。
竹下博信氏 |
“巧舟”(たくみしゅう)氏 |
ゴースト トリックでは,主人公である“シセル”が,なんとすでに死んでしまっている状態から始まる。魂となり自分の死体を客観的に見下ろしているが,周囲を見る限り,どうやら何らかの事件に巻き込まれ,凶弾に倒れたらしい。
若干憶測が混じっているのは,自分が死ぬ際の記憶を失っているからである。自分は誰なのか? 自分は誰に殺されたのか? そもそもなぜ殺されたのか? 何から何まで分からないことだらけだ。
それぞれの動きを見る限り,ごく些細なことだと思うだろう。しかし,その些細な動きによって画面内に何らかの影響を与え,それが思いもよらぬ効果を生み出すことがある。そのようにして次々と“とりつく”物体を変えつつ,物事を連鎖的に動かしていくのだ。ある意味,ピタゴラスイッチ的な面白さといえる。
だが,あまり楽しんでばかりもいられない。なにしろ自分は死んでいるわけで,しかも自分の死体のすぐ隣では,見知らぬ女性が今まさに殺されかかっているのだ……!
自分は物体だけではなく“死体”にトリツクこともでき,その場合は対象が死ぬ直前に時間を遡ることができる。ゲーム中では,絶体絶命のピンチが次から次へと訪れ,ときには死体にも遭遇し,それらの状況を“アヤツル”“トリツク”を頼りに切り抜けていく。最終的には,自らの死の真相に辿りつくのが目的だが,タイムリミットは「翌日の朝」。一晩限りの孤独な追跡劇なのである。
巧氏は,約5年前に「逆転裁判3」を制作していた頃,新しいタイプのミステリーを作ろうと思い,試行錯誤の末に本作を作り出したという。当初はシリアスさを前面に押し出そうとしたものの,制作が進むにつれ,強烈なキャラクターが次々と追加されていったようだ。また竹下氏によると,本作はタッチペンのみで簡単に操作でき,そのぶん謎解きやスリルに重点を置いているとのこと。これらをまとめると,新しいタイプのアドベンチャーを求めている人には,うってつけのゲームだといえるだろう。
ステージイベントを見たあと,いてもたってもいられなくなり試遊台でプレイしてみた。まさに竹下氏や巧氏が言っていたとおりのゲーム内容で,個人的には,初めて逆転裁判に触れたときに感じたような新鮮さと,新たなタイプのアドベンチャーゲームに出会った喜びを感じられた内容であった。
本作の試遊台はかなりの数が用意されているが,アドベンチャーゲームということもあり,一回のプレイ時間が少々長め。一般来場日になると,かなりの混雑が予想される。いずれ(逆転検事のように)公式サイトなどを通じて体験版が配布されることにも期待したい。
「ゴースト トリック」試遊レポート
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ゴースト トリック
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