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“ケーキ”の謎がようやく明らかになるのか? Valveが発表した「Portal 2」
2007年にPC版がリリースされた「Portal」は,二つの空間をつなぐことができる特殊な銃,ポータルデバイス(正式名称は,Aperture Science Handheld Portal Device)を使ってパズルを解いていくというゲーム。ポータルデバイスで壁を撃つとそこに穴が開き,別の壁を撃つとそこにも穴が開き,その穴と穴がつながっているというあんばいで,プレイすれば一発で分かるが,文章で書くとちょっと分かりにくいという編集者泣かせのシステムが特徴となっている。
もともとは,ワシントン州レドモンドのゲーム学校,DigiPen Institute of Technologyの学生達が制作し,フリーウェアとして配布していた「Narbacular Drop」というゲームで,それを見たValveが,学生ごとスカウトしてブラッシュアップしたものがPortalだ。このあたりのことは,2007年3月6日に掲載したGames Developers Conference(GDC)のリポート記事に詳しいので,ぜひ参照してほしいが,発売されるや,ユニークなゲーム性がメディアやプレイヤーから高い評価を獲得し,翌年のGDCでは「BioShock」や「Call of Duty 4: Modern Warfare」などの強敵を押さえてGame of the Yearを受賞している。
そんなPortalの続編が登場するというわけだ。公式情報ではないものの,北米の月刊誌「Game Informer」はすでに巻頭特集を組んでかなり詳しく紹介しており,彼らのウェブサイトを見ると,二人のプレイヤーによるCo-opがPortal 2の新たなフィーチャーの一つになるとしている。
Portalはまた,そのユニークなゲーム性だけでなく,謎めいた世界観も魅力の一つだった。プレイヤーは,Aperture Scienceという企業でテストを受けている設定らしいが,マップのところどころに以前の被験者が書いたと思われる奇妙なメッセージが残っていたり,説明してくれるAIが,たまに訳の分からないことを口走ったりと,どうにも不可解なのだ。だいたい,失敗すると被験者が死んでしまう実験なんてあっていいのだろうか?
AIの言う“ケーキ”とは何か? ここはどこで,プレイヤーは誰なのか? 不思議なメッセージの意味は? など,さまざまな疑問が続編で解決されるかもしれないし,されないかもしれないわけで,発売が楽しみである。エンディングテーマの「Still Alive」はゲーム史に残るほどの名曲だったし。
ちなみに,PortalのPC向けパッケージ版は「ハーフライフ2 オレンジボックス」として,本作のほか,「ハーフライフ2 エピソード2」「チームフォートレス2」など計5本がパックされて発売された。したがって,今回のPortal 2の発表に伴い,もしかしたらアレのエピソード3もそろそろ……などという期待もふくらんでしまうのは仕方ないだろう。続報を待とう。
- 関連タイトル:
ポータル2【日本語版】
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