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[CeBIT]「Intel Z68 Express」で,Sandy Bridge統合型グラフィックスと単体GPUはどのように動くのか。カギを握るのはあの企業
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印刷2011/03/03 12:42

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[CeBIT]「Intel Z68 Express」で,Sandy Bridge統合型グラフィックスと単体GPUはどのように動くのか。カギを握るのはあの企業

GIGA-BYTE TECHNOLOGYのZ68搭載マザーボード「GA-Z68X-UD4H-B3」
画像集#002のサムネイル/[CeBIT]「Intel Z68 Express」で,Sandy Bridge統合型グラフィックスと単体GPUはどのように動くのか。カギを握るのはあの企業
 「Intel P67 Express」(以下,P67)の上位モデルとして,2011年第2四半期中の市場投入が予定されているチップセット,「Intel Z68 Express」(以下,Z68)。搭載マザーボードがCeBIT 2011の会場に展示されているというのは,3月1日の記事2日の記事でお伝えしたとおりだが,会場でマザーボードベンダー関係者への取材を進めることで,その概要が明らかになってきた。

 まず,ここまでの情報をまとめておくと,Z68は,充実したオーバークロック設定やマルチGPU対応を実現するP67と,Sandy Bridge世代のプロセッサが持つ統合型グラフィックス機能(以下,統合型GPU)を活用でき,デコード&トランスコード機能「Quick Sync Video」も利用可能な「Intel H67 Express」(以下,H67)の特徴とを併せ持つチップセット,ということになる。

ASRockのZ68搭載マザーボード「Z68 Extreme4」
画像集#003のサムネイル/[CeBIT]「Intel Z68 Express」で,Sandy Bridge統合型グラフィックスと単体GPUはどのように動くのか。カギを握るのはあの企業
 そんなZ68で4Gamer読者が気になるのは,両チップセットの特徴をどこまで両立させられるか,ではないだろうか。単体グラフィックスカードと統合型GPUを必要に応じて切り替えて使ったりできるのか,とも換言できそうだ。
 もちろん,マザーボードベンダー各社も,ゲーマーや自作PCユーザーの期待に応えるべく製品開発を進めているのだが,結論から先に言えば,「制約付きなら,不可能ではない」という,玉虫色の決着になる。

 その理由は,実のところ非常に単純だ。
 Z68で,Sandy Bridgeの統合型GPUを活かすためには,グラフィックス機能からの外部ディスプレイ出力が不可欠であり,プライマリディスプレイがCPU側の統合型GPUと接続されていなければならない。つまり,「シングルディスプレイ構成だと,Sandy Bridgeの統合型GPUと単体グラフィックスカードの共用は難しい」のである。
 ただ,ノートPC環境なら,いわゆるSwitchable Graphics(スイッチャブルグラフィックス)や,NVIDIAの「Optimus」といった機能を利用することで,統合型GPUと単体GPUとの切り替えも可能。なので,これらと近いソリューションがあればいいともいえる。

 ……ということで,にわかに注目を集めているのが,LucidLogix Technologies(以下,LucidLogix)の「Virtu CPU Virtualization」(以下,Virtu)を使う方法である。

ECSが動作デモ展示していた「Intel P67 Express」搭載マザーボード「P67H2-A」は,LucidLogixのHydra Engine(+LT24102)を「HYDRA CORE」として採用していたが,本稿の主役は,チップではなく,Hydra Engineドライバソフトウェア側である
画像集#004のサムネイル/[CeBIT]「Intel Z68 Express」で,Sandy Bridge統合型グラフィックスと単体GPUはどのように動くのか。カギを握るのはあの企業 画像集#005のサムネイル/[CeBIT]「Intel Z68 Express」で,Sandy Bridge統合型グラフィックスと単体GPUはどのように動くのか。カギを握るのはあの企業

※18:25追記
 初出時,名称を「Snady Bridge対応版Hydra Engine」としていましたが,正式名称が「Virtu CPU Virtualization」であると判明したため,本文の一部を書き換えました。

 マザーボードベンダー関係者の話によると,LucidLogixは,Intel 6シリーズチップセットでマルチGPU環境を実現する「ソフトウェアソリューション」を主要マザーボードベンダーに提案しており,Virtuを使えば,発表当初「Hydra 200」と呼ばれていた「LT24102」チップを搭載することなく,異種混合マルチGPU環境を実現できる。Sandy Bridgeの統合型GPUと,単体GPUでマルチGPU動作させることで,“Z68でGPUを切り替えられない問題”に対処できるというわけである。

Offir Remez(President and Vice President of Business Development, LucidLogix Technologies)。2010年6月に撮影したもの
画像集#006のサムネイル/[CeBIT]「Intel Z68 Express」で,Sandy Bridge統合型グラフィックスと単体GPUはどのように動くのか。カギを握るのはあの企業
 2010年のCOMPUTEX TAIPEI 2010で,筆者がLucidLogixのOffir Remez社長にインタビューしたとき,氏は「2011年は,われわれにとって飛躍の年になるはずだ」と述べ,より多くのユーザーがHydra技術の恩恵を受けられるようになるという見通しを示していた。それこそが,Sandy Bridge対応のHydra EngineたるVirtuだったのだろう。

 LucidLogixの技術を使って実際の製品開発を行ってきたエンジニアは,Virtuを「CPU統合型GPUをプライマリとして動作させ,Hydra Engineの仮想レイヤー上で動かすことで,デュアルグラフィックス動作を実現する技術」と説明している。

画像集#007のサムネイル/[CeBIT]「Intel Z68 Express」で,Sandy Bridge統合型グラフィックスと単体GPUはどのように動くのか。カギを握るのはあの企業
LT24102(Hydra 200)の使用を前提とした,Hydra Engineのブロックダイアグラム。複数のGPUをチップが調停する役割を果たす
画像集#008のサムネイル/[CeBIT]「Intel Z68 Express」で,Sandy Bridge統合型グラフィックスと単体GPUはどのように動くのか。カギを握るのはあの企業
Hydra Engineの動作概要。Virtuも,基本的にこのソフトウェアスタックを採用する
(※スライド2枚の初出は2010年1月7日の記事
 やや繰り返し気味になるが,Hydra Engineは,異なるGPUを組み合わせて機能や性能を向上させるエンジン(=ドライバモデル)である。そして,MSIの「Fuzion」シリーズなど,LT24102(Hydra 200)という“Hydraチップ”を搭載するマザーボードでは,このHydraチップが,同じPCI Expressリンク上にあるグラフィックスカードや統合型GPUの調停やスケジューリングを行うことで,性能の引き上げを狙っていた。
 これに対して今回のVirtuだと,このHydraチップの役割をCPUに担当させることで,性能向上を図るのではなく,組み合わせるGPUごとの独自機能を使えるようにするものとなっている。

 Hydraチップを活用するHydra Engineをなぜ使わないのかというと,これも理屈は簡単で,Sandy Bridgeのグラフィックス出力は,FDI(Flexible Display Interface)という「純然たるディスプレイ出力のためのインタフェース」を介してチップセットから行われるためだ。Intel 6シリーズのチップセットと,PCI Express接続されたグラフィックスカードとの間にHydraチップを咬ませることはできないため,複数接続されたGPUの調停は,ソフトウェアで処理することになる。
 ただ,言うまでもなく,この手法には仮想化に伴うオーバーヘッドが存在する。また,Sandy Bridge側の統合型GPUと単体GPUとの間に性能差がありすぎると,協調動作にあたって前者が後者の足を引っ張るのだ。前出のエンジニアが,「Sandy Bridgeの統合型GPUをプライマリ,メインストリーム(≒エントリー)クラスの単体GPUをセカンダリに設定すると,単体GPUの性能は,単独で使ったときよりも2〜3%低下する。より高い性能のグラフィックスカードを組み合わせたときには,性能がさらに低下する可能性がある」と指摘していたことは押さえておきたい。

 現在LucidLogixは,協調動作時の性能低下を抑えるべく,Virtuソフトウェアのブラッシュアップを進めているとのこと。Z68マザーボードが市場投入されるまでには,なんとか間に合わせたい考えのようだ。

 ちなみにこの技術,別に「Z68専用」ということはなく,H67や,それ以前の統合型GPU対応製品でも利用できる。前出のエンジニアは「LlanoとGeForceを組み合わせることすら可能だ」と述べ,実際に,Virtu採用版AMDマザーボードの開発にも着手しているという。


Z68ではTurbo Boost性能に影響が


ASUSのZ68マザーボード「P8Z68-V PRO」。独立した外部PLLを搭載するとされる
画像集#009のサムネイル/[CeBIT]「Intel Z68 Express」で,Sandy Bridge統合型グラフィックスと単体GPUはどのように動くのか。カギを握るのはあの企業
 P67の上位モデルということで,CPU周りのオーバークロック性能も気になるところだが,マザーボードベンダー関係者は,「CPU統合型GPUが有効になると,動作時の消費電力は若干ながらも上がることになるため,『Intel Turbo Boost Technology』の挙動に影響が出るようだ」としている。P67と同等のオーバークロック性能を引き出すためには,各種電圧やクロック周りをさらに強化する必要があると見ているようで,実際,Z68マザーボードの上位モデルでは,独立したPLLを搭載するなどして,CPU,GPU,アンコア部の独立性を高め,より柔軟な電圧・クロック設定を行なえるようにすることでオーバークロック耐性を高めようとする試みも見られる。

 ただ,Z68の場合,チップセットの価格がP67より高いだけでなく,HDMIなどのライセンス料や,ディスプレイ出力コネクタなどのコストも乗るため,マザーボードの価格はどうしても高くなる。あるマザーボードベンダー関係者が,「だから,CPU統合型GPUは必要ないというなら,P67を選んだほうがいい」と指摘していたのは,一理あると言えるのではなかろうか。

  • 関連タイトル:

    Intel 6

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