連載
マフィア梶田の二次元が来い!:第247回「ストレスフリーなミリ姫と戯れるサングラスおじさん」
……念のため言っておきますけど,いつもかけているからってサングラスマニアってわけじゃないからね?
最近「ミリ姫大戦 -Militärische Mädchen-」をプレイし始めたんですが,これがまたやめ時を見失うタイプのゲームでして。作業の傍らに遊ぶつもりが,いつの間にかミリ姫のほうへ集中してしまい,気が付けばあっという間に総プレイ時間が80時間を超えておりました。
あえてストレートに言わせてもらいますと,「艦隊これくしょん -艦これ-」の大ヒット以降,この手の作品はどんどん増えていますよね。個人的にトレンドを追いかけること自体はエンターテイメントとして間違っていないと思いますし,それによってジャンル自体が盛り上がるのは,むしろ望ましいことでしょう。それに何より,プレイヤーにとっては,ゲームというのは実際に遊んでみて面白いかどうかが最重要なんですよね。
その点,本作は素直に褒められるポイントとして,同一ジャンルの中でもトップレベルのユーザーインタフェースが採用されています。いわゆる「兵站管理」に重きを置いた作品であり,プレイヤーは司令官としてミリ姫の編成,出撃,補給や修理といった役割を担うわけですが,この手の作品って,とにかくカチカチカチカチと各メニュー画面を開いたり閉じたりで忙しいんですわ。
しかし,本作では,プレイヤーがそのあたりにストレスを感じないための工夫が随所に施されています。部隊編成画面から補給,休養,出撃がシームレスで行えるようになっていますし,ミッションは自動受諾,自動達成。レベリングの最中には,ついつい“作業”と感じてしまいがちな戦闘が,“スキップ”機能で早送りできるというのも嬉しいですね。
“萌え”をフックにした作品として,単にビジュアルがキャッチーなだけでなく,ミリタリー物において外せない“史実ネタ”についてもしっかりデフォルメしたうえでキャラ付けに盛り込まれていますし,完成度的には“海”の「艦これ」,“陸空”の「ミリ姫」と並べ称してもいいくらいの出来栄えだと思います。作品の知名度については,ハッキリ言ってまだまだですが!
……まぁ,よく出来ているからこそ細かい粗が気になってしまうのもこの業界の常でして。具体的にはグラフィックスに3Dモデルを取り入れているためか,PCのスペックによっては重くなってしまうのと,せっかく3Dで戦車などを描画しているのに,すべてが共通モデルであるというところが少々引っかかりはします。
ブラウザゲームでユニットごとに3Dモデルを作れとか,それこそ無茶な物言いなので,ぜいたくな要求だという自覚はあるんですけどねぇ。そこ以外では強い“こだわり”が感じられる分,気になってしまいました。
- 関連タイトル:
ミリ姫大戦 -Militarische Madchen-
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