［E3 2011］クリフ・ブレジンスキー氏が「Gears of War 3」の見どころを自ら説明。本作はシリーズ最終章になるのか

　欧米では2011年9月20日に，日本では同9月22日に発売される予定のXbox 360用タイトル「Gears of War 3」は，「Unreal Engine」で有名な北米のデベロッパ，Epic Gamesが開発する三人称視点のアクションゲームだ。
　2006年に発売された第1弾は世界累計で600万本近い大ヒット。2008年（日本では2009年）にリリースされた続編「Gears of War 2」はさらにそれを超えるヒットを飛ばしたと言われており，当たり前だが，本作にも世界のファンの熱い視線が集まり，5月の時点で予約数が100万本突破という，すごいことになっている。


　惑星セラで起きたE-Day，すなわち地下生物ローカストによる地上への一斉攻撃が開始されてから数年，人類は未だに死闘を続けていた。前作で登場した新たな敵であるランベントも手強く，人類の残り時間はそう多くはない。そんな中，5月31日の記事でもお伝えしているとおり，消息不明だった父親から突然の連絡が入ったことを受け，主人公マーカス・フェニックスと彼の仲間「デルタ部隊」は三たび，エイリアンとの戦いに挑むことになる……というようなストーリーになっているようだ。

クリフ・ブレジンスキー氏自らが

GoW3をプレイして解説

Cliff Bleszinski氏

　販売を担当するMicrosoftは，2011年のE3において，そんなGears of War 3のメディア向け紹介を行った。これは，6月6日に開催された「Xbox 360 E3 11 Media Briefing」で会場を沸かせたゲームシーンを，開発者自らが操作し，要所でコメントするというスタイルで，解説を行ったのは，Gears of Warシリーズといえばこの人，“Cliff B”ことCliff Bleszinski（クリフ・ブレジンスキー）氏だ。
　Gears of Warの成功で一躍有名ゲームデザイナーとなったブレジンスキー氏は，今やシリーズの顔と言ってもいいだろう。

　さて，氏のデモプレイでは「巨大な怪物に襲われたデルタ部隊一行は，マーカスが乗る二足歩行型戦闘機械の繰り出す機銃弾やミサイル，そして戦闘中，頭上の橋から降ってきた爆弾などにより，なんとか敵を撃退できた」というシーンが紹介されたあと，「このとき，マーカスの相棒であるドムが橋の上で何をしていたのか」が紹介された。視点を変えて同じシーンを見てみるという，興味深いゲームシーンが登場したわけだ。


　もっとも，やっていることはマーカスもドムも同じで，「カバーポジション」を巧みに使ったドム達が，敵を次々に倒して進んでいただけといえばだけなのだが，なんとか橋の上から爆弾を降らせるようになるまでが，別パートとして描かれたことになる。


　デモプレイを行いながらGears of War 3に関してブレジンスキー氏が強調していたのはグラフィックスで，静的なシーンが多かった前作に比べ，今回は環境がダイナミックに変化する，動的なシーンが増えているとのこと，また，ライティング周りの改善による光と影の表現にも力が入っており，キャラクターがよりよく見えるようになっているという。キャラクターの違いを認識しやすいのは，マルチプレイのときに便利だそうだ。

　またデモプレイ中には，新武器についても説明が加えられた。まずはバルカン砲で，これはCo-opでは2人がかりで扱うことになるのだそうだ。つまり，1人が銃を撃ち，もう1人が給弾することになり，撃っているほうは楽しいが，給弾する係はなにやら機械をクルクル回すだけらしい。
　銃撃感もレベルアップしており，まさしく銃弾の雨が降り注ぎ，サウンドもよくなっているとのこと。

　もう1つは「ワンショット」と呼ばれる武器で，鎧を着た敵でもなんでも一撃で木っ端微塵にしてしまうという，なかなかインパクトの強い武器だ。
　それらを使って敵を撃退し，目的を果たしたドム達だったが，安心するのもつかの間，橋が轟音と共に崩れ，地上へ真っ逆さまに……というあたりでデモプレイは終了した。

本作が最終章。ただし派生タイトルの

可能性は大いにアリ？

　デモプレイのあと，短い時間だったが質疑応答が行われたので，かいつまんで紹介しよう。まず，本作はGears of War三部作の最終章とされているが，それは本当なのかという質問には，「もちろん最終章だ」という答えが返ってきた。ただ，これで終わりなのかというと，「Halo」シリーズの例を持ち出しながら，外伝的な作品や，時代を進めたり戻したりした作品が制作される可能性も示唆されている。
　ブレジンスキー氏いわく，「すべては作品の評価と，売れ行きにかかっている」。売れなかったら，続編は当然なくなるわけだ。もっとも，予約だけで100万本を達成したようなタイトルであり，ブレジンスキー氏は「Gears of War 2を作るのか，作らないのか」と質問されたときも同じような答えをしていたので，これで終わりという可能性は低そうに思う。


　ブレジンスキー氏が強調していたように，シリーズ従来作に比べてグラフィックスは大幅に向上しているのは目で見て分かる。前2作と比べても，派手でスケールの大きな戦いが満喫できそうだ。
　シングルプレイの所要時間も，前作と比べてぐっと長くなっており，「2倍とはいかないまでも，1.5倍以上はある」とブレジンスキー氏。ファンにとって気になるカーマイン兄弟の生死だが，投票の結果は現在のところ発表されておらず，「まあ，生かしておくほうになりそうな感じがするものの，個人的には死んでほしいと思っている」そうだ。ありゃー。

　ともあれ，世界（ほぼ）同時発売となるGears of War 3。シリーズ最終章にふさわしい，迫力満点の一本に仕上がってくるようである。

　なお，下に示したのは，Gears of War 3におけるマルチプレイモード「Horde」のトレイラーとスクリーンショットだ。むしろこちらが本命という人も多そうだが，ともあれご覧あれ。


●公開されたHordeモードのスクリーンショット


●公開されたHordeモード用武器のスクリーンショット


→Gears of War 3日本語公式Webページ（要年齢認証）

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