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GeForce GTX 600
  • NVIDIA
  • 発表日:2012/03/22
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いよいよ「Kepler」が離陸体勢へ。「GeForce GTX 660M」などNVIDIAの次世代GPUを搭載したノートPCがCeBIT 2012の会場に並んだ
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印刷2012/03/07 00:00

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いよいよ「Kepler」が離陸体勢へ。「GeForce GTX 660M」などNVIDIAの次世代GPUを搭載したノートPCがCeBIT 2012の会場に並んだ

 PC&IT関連製品見本市「CeBIT 2012」が,2012年3月6日にドイツ・ハノーヴァー市で開幕。そこでは,NVIDIAの次世代GPU「Kepler」(ケプラー,開発コードネーム)を搭載すると思われるゲーマー向けノートPCが複数台展示されていた。

P2542G Gaming Notebook
画像集#002のサムネイル/いよいよ「Kepler」が離陸体勢へ。「GeForce GTX 660M」などNVIDIAの次世代GPUを搭載したノートPCがCeBIT 2012の会場に並んだ
 たとえばGIGA-BYTE TECHNOLOGYは,「Ivy Bridge」(アイヴィーブリッジ,開発コードネーム)世代のCore i7プロセッサを搭載する15.6インチワイドサイズのノートPC「P2542G Gaming Notebook」で,未発表のGPU「GeForce GTX 660M」を搭載すると発表している。また,MSIも「GT70」というノートPCで「Nvidia next generation GPU」(※原文ママ)の搭載を謳っているといった具合だ。

画像集#003のサムネイル/いよいよ「Kepler」が離陸体勢へ。「GeForce GTX 660M」などNVIDIAの次世代GPUを搭載したノートPCがCeBIT 2012の会場に並んだ 画像集#004のサムネイル/いよいよ「Kepler」が離陸体勢へ。「GeForce GTX 660M」などNVIDIAの次世代GPUを搭載したノートPCがCeBIT 2012の会場に並んだ
デバイスマネージャからは,P2542G Gaming NotebookがGeForce GTX 660Mと「Intel HD Graphics 4000」を搭載することが確認できた(左)。つまり,CPUはIvy Bridgeだというわけである。なお,GIGA-BYTE TECHNOLOGYの製品ポップによれば,グラフィックスメモリ容量は2GBの模様
画像集#005のサムネイル/いよいよ「Kepler」が離陸体勢へ。「GeForce GTX 660M」などNVIDIAの次世代GPUを搭載したノートPCがCeBIT 2012の会場に並んだ 画像集#006のサムネイル/いよいよ「Kepler」が離陸体勢へ。「GeForce GTX 660M」などNVIDIAの次世代GPUを搭載したノートPCがCeBIT 2012の会場に並んだ
MSIのゲーマー向けノートPC,GT70。「Nvidia next generation GPU」の搭載が謳われる。残念ながら,Windowsにログオンできないよう設定されていたので,デバイスマネージャは確認できなかった

Acerは次世代GeForce搭載を正式発表している。写真はAspire Timeline Ultra M3
画像集#007のサムネイル/いよいよ「Kepler」が離陸体勢へ。「GeForce GTX 660M」などNVIDIAの次世代GPUを搭載したノートPCがCeBIT 2012の会場に並んだ
 また,AcerはCeBIT 2012初日の報道関係者向け発表会で,未発表GPU「GeForce GT 640M」を搭載したUltrabook「Aspire Timeline Ultra M3」の市場投入を公表している。
 そのほかにも発表会場には,「GeForce GT 650M」という未発表GPUを搭載したノートPC「Aspire V3」や,GeForce GT 640M搭載のノートPC「Aspire V5」も展示されていた。

画像集#008のサムネイル/いよいよ「Kepler」が離陸体勢へ。「GeForce GTX 660M」などNVIDIAの次世代GPUを搭載したノートPCがCeBIT 2012の会場に並んだ 画像集#009のサムネイル/いよいよ「Kepler」が離陸体勢へ。「GeForce GTX 660M」などNVIDIAの次世代GPUを搭載したノートPCがCeBIT 2012の会場に並んだ
GeForce GT 650Mを搭載するAspire V3。グラフィックスメモリ容量は2GBとされる
画像集#010のサムネイル/いよいよ「Kepler」が離陸体勢へ。「GeForce GTX 660M」などNVIDIAの次世代GPUを搭載したノートPCがCeBIT 2012の会場に並んだ 画像集#011のサムネイル/いよいよ「Kepler」が離陸体勢へ。「GeForce GTX 660M」などNVIDIAの次世代GPUを搭載したノートPCがCeBIT 2012の会場に並んだ
GeForce GT 640Mを搭載するAspire V5

 「Graphics Core Next」アーキテクチャに基づくRadeon HD 7000シリーズのラインナップ拡充をAMDが積極的に進めているため,傍目には劣勢に回っている気配のNVIDIAだが,同社のKeplerに対する信頼はいささかも揺らいでいないようだ。
 1月の2012 International CESで,NVIDIAでテクニカルマーケティングを統括するNick Stan氏は,Radeon HD 7900シリーズでRadeon HD 6900シリーズに対して約1.5倍の性能向上が得られていることを引き合いに出しながら,次のように述べていた。

Nick Stan氏(Technical Marketing Director, NVIDIA)
画像集#012のサムネイル/いよいよ「Kepler」が離陸体勢へ。「GeForce GTX 660M」などNVIDIAの次世代GPUを搭載したノートPCがCeBIT 2012の会場に並んだ
 「我々のユーザーは,従来製品から“たった”1.5倍程度の性能向上では満足しないだろう。Keplerの詳細は明かせないが,消費電力あたりの性能は大幅にアップし,同価格帯の従来製品と比べて絶対性能も著しく向上するはずだ」。

 実のところNVIDIAは,2011年末から,将来のGPUで採用する要素技術の公開を始めており,その一部ではKeplerでも採用されると見られている。
 一例を挙げておくと,NVIDIAは2011年末に開催された半導体関連の技術会議で,CUDA Coreの利用効率を向上させるべく,各コアでより多くのスレッドを処理できるようにするアプローチを紹介していた。そこで語られたのは,現行世代の製品において32スレッドで制御される「Warp」(=スレッドを束ねたバッチ)のスレッド数を大きくし,スケジューリングの改善と合わせることでGPUの利用効率を引き上げ,低消費電力化と高性能化を両立させよう,といった内容である。

 その詳細は機会をあらためてお伝えしたいと思うが,NVIDIAのアプローチは「Intelの『Hyper-Threading』を思い浮かべてもらえれば分かるように,CUDA Coreの空きリソースをほかのスレッド処理に利用できるようにすることで,CUDA Coreあたりの処理性能を引き上げ,性能あたりの消費電力を引き下げられるようにする」(NVIDIA関係者)というものだ。
 また,NVIDIAに近い関係者は,「Keplerでは,PhysXやDirectComputeの処理性能が向上する」と述べてもいるが,たしかにNVIDIA関係者の言うアプローチを採れば,グラフィクス処理よりも“軽い”演算処理を,CUDA Coreの空きリソースに割り当てられるわけで,性能向上を図れたとしても不思議ではないだろう。

 いずれにせよ,こうしてCeBIT 2012の会場で搭載製品が実際に動作している以上,そう遠くない将来に,デスクトップPC向けモデルも含めて,Keplerの詳細が明らかになるはずだ。いよいよKeplerが離陸体勢に入ったと見てもいいのではなかろうか。
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