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「The Elder Scrolls V: Skyrim」メディア向け体験会で実際に2時間30分ほど触ってきたので,さっそくプレイレポートをお届け
今回はゲームの発売が間近に控えているということもあり,製品版と同様のROM(Xbox 360版)を使用し,約2時間30分にわたってゲームを体験できた。特大のボリュームを誇るであろうSkyrimを,2時間半でどこまで体験できるのかというと微妙なところだが,プレイして分かったこと,感じたことをできる限りお伝えしていきたい。
なお,画面の撮影は禁止されていたが,スクリーンショットなどを頂いてきたので,そちらも合わせて公開していこう。
「The Elder Scrolls V: Skyrim」公式サイト
プレイレポートに入る前に,大まかな本作の概要を紹介しよう。Skyrimの背景には,The Elder Scrollsシリーズ共通の舞台となるタムリエル大陸があり,前作「The Elder Scrolls IV: Oblivion」の舞台となったシロディールから,さらに北方に位置するスカイリムが今回の舞台となる。なお,ゲームの時代背景はOblivionから,約200年後という設定になっている。
スカイリムでは,強大な力を持っていた王が殺されたことにより,次の覇権を握ろうとする者たちが相争う,群雄割拠の時代となっている。プレイヤーはそんな世界情勢の中へ,一冒険者として関わっていくことになる。もちろん,どう関わるかはプレイヤー次第だ。
用意されたプレイアブル種族は10種類
じっくり取り組みたいキャラクターメイキング
ゲームはオープニングムービーから始まる。主人公はなんらかの罪を犯したようで,帝国軍に身柄を拘束され,ほかの罪人達と一緒に馬車に乗せられ,ヘルゲンという街に連れていかれる。映像を見ている限り,CGモデルの口の動きとセリフはしっかりシンクロしており,非常に臨場感が高い。なお,デフォルトではOFFになっているが,字幕表示のオプションから「セリフ字幕」「一般的な字幕」をONにすると,一般のNPCのセリフなどにも字幕をつけられるようだ。
馬車から降ろされたところで,主人公はおそらく軍の幹部であろう男に名を名乗るように言われる。ここでキャラクターメイキングに移行。まずはキャラクターメイキングについて紹介していこう。
Skyrimに登場する種族は,全部で10種ある。デフォルトでは「ノルド」というスカイリムの住人に設定されており,こちらは見た目が人間に近い。ほかには「カジート」と呼ばれるネコ型の獣人や,細長く尖った耳が特徴的な「ウッドエルフ」,爬虫類のような「アルゴニアン」などがいる。
種族ごとの説明文には「盗賊に向いている」「弓矢の扱いなら右に出る者がいない」「冷気に耐性があり,戦士に向く」などと特徴や適性が書かれているので,「魔法をメインに使いたい」「錬金術でいろいろな物を作ってみたい」など想定するプレイスタイルがあるのなら,それを得意とする種族を選ぶのがいいだろう。
Nord |
Argonian |
Breton |
DarkElf |
HighElf |
Imperial |
Khajiit |
Orc |
Redguard |
WoodElf |
種族以外には,体と顔を細かく調整可能だ。ここでは性別や見た目(体型や肌の色など),目の大きさや鼻,口の形,髪型や髪の色の変更,顔に傷跡やペイントの追加などができる。調整は項目を選んでバーを左右にスライドするだけという手軽さなので,凝りたい人はここで何時間でも作り込めるのではないだろうか。キャラクターモデルはいかにも“洋ゲー”で,好き嫌いがはっきり分かれそうなデザインだが,個人的にはヒョウやネコのような獣人「カジート」がお気に入りだ。
今回は体験可能な時間が短かったので,あらかじめ用意されたプリセットモデル(全10種類)から選ぶという,お手軽な方式で作ってみた。
外見を作り終えたら,あとは名前を入力すればキャラクターメイキング完了だ。名前はデフォルトでは「Prisoner」(囚人)となっているが,さすがに何かオリジナルの名前を考えたい。
Nord |
|
Orc |
Khajiit |
DarkElf |
Argonian |
戦闘は戦略性ある戦いを楽しめる
クエストも豊富に用意され,飽きさせない
いよいよ自分の番というところで,突如上空にドラゴンがやってきて,街はパニック状態に陥ってしまう。この混乱に乗じて脱走を図るのだが,面白いのは逃げる際に帝国軍,もしくは反乱軍のどちらの誘いに乗るかを決められるという点だ。日本版Skyrimプロデューサーの岩本けい氏によると,どちらにつくかによって,その後のNPCの反応がまったく異なるものになるなど,プレイヤーの行動が,ゲーム内に影響を与えるとのことだ。
脱出の際に通る洞窟が,いわばチュートリアルとなっており,戦闘時の攻撃/防御方法,武器/防具の装備の仕方などを学べる。道中には反乱軍や帝国軍の兵士がいるのだが,帝国軍側の誘いを選んだ筆者の前には,反乱軍の兵士が立ちふさがった。もし反乱軍についた場合は,帝国軍と戦うことになるようだ。
戦闘はRトリガーで攻撃,Lトリガーで防御という操作が基本となる。また,Lトリガーを引きながら攻撃すると,スタミナを消費して強打を出すといった具合だ。なお,スタミナは強打を出す以外にダッシュなどでも減少し,一定時間待つか,またはアイテムを使用することで回復できる。体力に関しても一定時間待機するか,睡眠,ポーション,食料,治癒魔法などで回復できる。
※掲載当初,「体力に関してはポーション,食料,治癒魔法などを使わないと回復できない」と記述しておりましたが,こちらは間違いだったため記事内容を修正いたしました。申し訳ございません。
両手武器や弓矢を装備したり,右手に炎系,左手に雷系の魔法を装備し,異なる属性の魔法を同時に使ったりなど,さまざまな戦闘スタイルが用意されている。魔法の使用には「マジカ」というゲージを必要とし,スタミナ同様に自動回復するほか,ポーションや食料による回復も可能だ。
また,アイテムは「お気に入り」に登録もできる。これでインベントリにアクセスすることなく,瞬時に装備の切り替えなどができるため,非常に重宝する。
戦闘は,筆者がプレイした印象では,敵の防御が固くなかなかダメージを与えられなかった。強打で防御を崩したり,間合いをとって空振りさせ,その隙を狙ってみたり,もしくは剣と魔法を装備して,この2つを駆使して戦ってみたりといった具合に工夫する必要があり,戦略性は高いように感じた。なお,難度はゲーム中にオプションメニューから変更可能で「VERY EASY」〜「VERY HARD」という5段階から選べる。デフォルトでは「NORMAL」に設定されていた。
無事洞窟を抜けて外に出ると,雪化粧をした雄大な山々が目に飛び込んでくる。そして脱出をサポートしてくれたハドバルという帝国軍の兵士の案内で,近くにある「リバーウッド」という村に案内された。
ここでまた新たな出会いがあり,NPCと話しているうちにサブクエストなどが発生していく。クエストログを見てみると,この短いプレイの間でもクエストが全部で8つほど発生していたので,冒険しているうちにどんどん数が増えそうな印象だ。
オープンワールドのRPGなので,どのタイミングでどのクエストを進めるかは自由。あてもなく世界を探索し,新たな街へと移動したり,野山に自生する植物を採取して錬金術を試してみたりと,どう遊ぶかはプレイヤー次第だ。今回はプレイ時間が限られていたため,メインクエストを中心に進めてみた。
挑戦したメインクエストは,「ドラゴンストーンを回収してほしい」というもの。依頼主は「ホワイトラン」という街を治める「首長偉大なるバルグルーフ」という男だ。このアイテムがあるのは,雪山の中の寂れた遺跡のような場所で,そこには山賊,アンデッドなど多数の敵が待ち構えている。
ほかにも踏むと作動する罠,振り子のように動く巨大な鎌などといった仕掛けが多数用意されており,プレイヤーを苦しめる。またダンジョン内には,正しい順に絵を並び替えてからスイッチを操作することで開く扉など,パズル的な謎解きもいくつかあった。ヒントらしいヒントは見かけなかったが,序盤だったからか組み合わせのパターンは多くはなかったので,筆者は総当たりで解いていったが,もしかしたら,どこかにヒントがあったのかもしれない。
プレイスタイルがステータスに反映
どのスキルを習得するかで個性もつけられる
冒頭で種族ごとに特性があるということは書いたが,キャラクター育成の幅は本当に広い。今回筆者は獣人系種族,カジートでプレイしたのだが,スキルメニューを見ると,「両手武器」「弓矢」「鍛冶」「話術」「スリ」など,いくつものステータスがあり,これらが星座をかたどったグラフィックスで表示されていて,見た目にとても美しい。
前作「Oblivion」がそうだったように,各ステータスはプレイスタイルが反映される仕組みとなっており,例えば「片手武器を使い続ける」「敵の攻撃を防御しまくる」「ロックされた鍵を解錠しまくる」などの偏ったプレイをしていると,それらに関連するパラメータが突出して高くなる傾向にある。こうしてステータスを上げると経験値を得られるようで,レベルアップしていく。
レベルアップ時には,「体力」「スタミナ」「マジカ」の3つのうち,どれか1つを伸ばせるほか,スキルポイントを1得られる。スキルはツリー状となっており,各ステータスにいくつも設定されている。下位のスキルを習得すると,同系統の上位スキルがアンロックされるという仕組みになるようだ。
スキルのチョイス方法は,武器を使ってガンガン戦いたいのか,魔法を使いたいのか,錬金術を使いたいかなど,自分がどういうふうに遊びたいかで変わってくる。これによって十人十色なキャラクターが出来上がるわけだ。
今回のプレイではレベル4まで上げられたが,プレイ後に行われた質疑応答で,岩本氏は「レベルキャップは50に設定されています」と話していた。また,「集中して遊ぶと十数時間でレベル50まで到達できるのではないでしょうか」と述べていた。なお,さらに上位のレベルがあるかどうかについては,「あるかもしれませんね」と意味深な発言をしていた。
そのほか,DLCに関しては「大規模なものを想定しています」と話していたので,もしかしたら「Fallout 3」のように,DLCによってレベルキャップの開放を行うなどといった施策を用意しているのかもしれない。
Skyrimは絶対遊ぶべきマストバイタイトルだ
短い時間だがSkyrimをプレイできた今の率直な気持ちを言わせてもらうなら,まさに「早く続きを遊ばせてほしい!」である。メーカーが想定するプレイ時間は300時間とのことだが,そんな大作を2時間ちょっと遊んだ程度では,システム面ですらまだ分からない部分が多く,試せていないことが多々ある。世界観についても,どういった状況なのか理解する間もなかった。
ただ一つ,今年のマストバイな1本であるということは断言できる。とにかく作りが丁寧で,プレイヤーをグイグイと引き込み,本当に続きが見たくてしょうがない。ドラゴンストーンがある洞窟の中であっさり謎解きに詰まった筆者が悪いのだが,仕掛けの先に何があるのか,そしてどういう方向にストーリーが進んでいくのか,とても気になる。
そもそも最初のキャラクターメイキングに,もっとじっくり取り組みたい。しっかり作り込んだお気に入りのキャラクターで,この広大な世界を冒険したいし,いつかあのドラゴンとも戦ってみたい。とにかくやってみたいことだらけだ。これほどのゲーム,そうそうお目にかかれないということだけは2時間半のプレイで実感できた部分だ。
ローカライズに関しても,完全吹き替え,日本語字幕表示のオン/オフが可能と,安心して遊べるクオリティに仕上がっている。シリーズのファンはもちろん,Skyrimから初めてプレイするという人でも,問題なく楽しめるはずだ。発売まであと約3週間。待ち遠しくてたまらない。
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