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Qualcomm×Lenovoによる5G対応PC型端末が2020年初頭にも登場
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印刷2019/06/04 18:13

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Qualcomm×Lenovoによる5G対応PC型端末が2020年初頭にも登場

 5Gが間もなくPCの世界にやってくる。現在大国間の政治・経済戦争が5Gの世界へと飛び火し,ベンダー間の連携や技術革新に影を落としつつあるが,それでもなお5Gは予定どおり,2019年から2020年にかけて世界の携帯キャリアで順次ロールアウトされていくことになる。

5G対応Snapdragon 8cxのSoCを手に持つQualcommシニアバイスプレジデント兼モバイル担当ジェネラルマネージャーのAlex Katouzian(アレックス・カトゥージアン)氏(左)と世界初の5G対応PCを掲げるLenovoシニアバイスプレジデント兼インテリジェントデバイセズ部門コンシューマビジネス担当ジェネラルマネージャーのJohnson Jia(ジョンソン・ジア)氏(右)
画像(001)Qualcomm×Lenovoによる5G対応PC型端末が2020年初頭にも登場
 Always Connected PC構想がMicrosoftとパートナー各社によって発表されたのが,ちょうど2年前のCOMPUTEX TAIPEI 2017のタイミングだったが,それから実際に2年の月日が経過して,このコンセプトは実際に“モノ”になっただろうか。おそらく,多くの読者の方はいまだにLTEモデム非内蔵のPCを日々使い続け,その世界に触れさえしていないと筆者は考える。
 だがかつて,まだPCによるインターネット接続は有線が中心だったころ,これほどまでにWi-Fiインフラが整備されて無線によるインターネット接続が一般化すると予想できただろうか。いまでこそマイノリティにすぎない存在だが,Always Connected PCも“PC”いうあり方を大きく変化させうるものだ。携帯ネットワーク接続可能なタブレットが非常に便利なように,PCの常時接続環境もまた新たなアプリケーションや使い方を生み出すきっかけになる。それが来たるべき5Gの時代のいずれかに実現するのだと考える。


PC向けSnapdragon SoCの2世代めで「5G」対応へ


 Qualcommは5月27日に台湾の台北市内で開催されたプレス向け記者会見において,世界初となる「5G対応PC」をパートナー企業であるLenovoとともにお披露目した(※「PC」アーキテクチャかどうかは議論があろうが)。

画像(013)Qualcomm×Lenovoによる5G対応PC型端末が2020年初頭にも登場
画像(014)Qualcomm×Lenovoによる5G対応PC型端末が2020年初頭にも登場 画像(015)Qualcomm×Lenovoによる5G対応PC型端末が2020年初頭にも登場

 これは,Qualcommが2018年12月に米ハワイ州マウイ島で発表したPC型端末向けSoCの「Snapdragon 8cx Compute Platform」(以下,8cx)とと5GモデムのSnapdragon X55 5G modemを組み合わせたもので,これでスマートフォン向けの「Snapdragon 855+X50」と合わせ,PCを含むスマートデバイス全体で5G対応を達成したことになる。2018年6月のCOMPUTEXにおいて,Qualcommとしては初の「PC向け」を謳うSoCの「Snapdragon 850 Mobile Compute Platform」(以下,850)を発表しているが,8cxはその第2世代にあたる。850が性能強化に力点を置いていたのに対し,8cxは企業用途で必要なセキュリティ機能,とくに仮想化機能を強化したのがポイントで,これが理由でArm版PC型端末としては初めてのWindows 10 Enterpriseが動作するプラットフォームとなっている。

5G対応Snapdragon 8cxのブロックダイアグラム。基本的にはSnapdragon 855に準拠しているが,プロセッサ部が「Kryo 495」(クライオ495)に(855は「Kryo 485」),ISP(イメージ信号プロセッサ)が「Spectra 390」に(855は「Spectra 380」),それぞれアップグレードされている
画像(007)Qualcomm×Lenovoによる5G対応PC型端末が2020年初頭にも登場

2018年12月に発表された初のビジネス市場向けArm搭載PC型端末をターゲットにしたSoC「Snapdragon 8cx」が5Gに対応。通常のコンシューマ向けSoCと比較してセキュリティ機能が大幅に強化されている点が特徴
画像(003)Qualcomm×Lenovoによる5G対応PC型端末が2020年初頭にも登場
 今回の発表は,8cxが5G対応モデムを内蔵したことによるものだが,Always Connected PCのコンセプトをもってビジネス市場をメインターゲットとして攻略していくと同時に,プロフェッショナルユーザーを中心としたコンシューマ市場も順次攻略していくことになる。
 スマートフォン向けの5G搭載では,その通信速度の要となる“ミリ波”に対応した専用アンテナモジュールの実装や,それにともなうバッテリー消費の激しさと放熱が大きな問題となっていた。実際,初期のサンプルの多くは筐体が若干大型化しており,技術的にこなれるまで若干の時間を要する印象だった。

 一方で,PC型端末向けでは筐体サイズの差からそうした問題は少ないと考えられるので,おそらくは従来のPCとほとんど外見上は変化ないものとして仕上がってくると予想している。実際,今回公開されたデモ用サンプルでは,筐体の天板にある5Gの文字がなければLenovoのYogaシリーズと大差ない外見だ。

5G PC型端末のサンプル。スマートフォンとは違って5Gアンテナの実装面積や熱容量設計で余裕があるため“ゴツい”筐体になったりしてはいないが,それが理由で本体天板の“5G”の文字がない限りは既存のPCと見分けがつかない
画像(005)Qualcomm×Lenovoによる5G対応PC型端末が2020年初頭にも登場

 今回,QualcommがパートナーとしてLenovoを選んだ理由として「5Gで先頭を走るQualcommと,PC業界で先頭を走るLenovoのトップベンダー同士が組んだ」ことの意義を挙げている。実際,2018年第2四半期の世界のPC市場調査でLenovoはそれまでトップだったHPを逆転しており,現在まで世界シェア1位を継続している。これを5G時代のAlways Connected PCにおいてもリードし続ける立場でありたいという狙いがあるようだ。

2019年2月に開催されたMWCでは「5G only on Android」(5Gが使えるのはAndroidだけ)のキャッチコピーで製品宣伝を行っていたQualcommだが,これに間もなくWindows PCが加わることになる
画像(004)Qualcomm×Lenovoによる5G対応PC型端末が2020年初頭にも登場

基本的には,スマートフォンの長所の数々を備えたArm搭載の常時接続PC(Always Connected PC)というのがQualcommのPC型端末向けプラットフォームの特徴
画像(006)Qualcomm×Lenovoによる5G対応PC型端末が2020年初頭にも登場


Windows on Snapdragonは性能面でも従来のPCとの差をアピールする


 2年前にAlways Connected PC型端末を発表したころ,QulacommはPC市場向けのアピールとして「(安定した)常時接続」と「バッテリー駆動時間」という特長をライバルであるIntelの競合製品に対する差別化ポイントとして訴求していたが,それが初のPC型端末向けSoCとなった850が登場したころから変化し,Snapdragon 8cxでは明らかに性能面でもライバルに肉薄することを強調し始めた。単純なピーク性能で凌駕するというわけではないが,「ミッドレンジクラスのPCより高速」「ハイエンドPCと比較して同等の性能なら消費電力ははるかに少ない」という主張に変化している。

QualcommがAlways Connected PCで毎回アピールするのはバッテリー駆動時間の長さだ。これがユーザーにとって,トータルで価格性能比が高いという印象につながるという
画像(009)Qualcomm×Lenovoによる5G対応PC型端末が2020年初頭にも登場

 実際,今回のプレスカンファレンスにおいても2つのデモ動画が紹介され,正式な型番や詳細なテスト条件は不明ながら,Core i5相当のプロセッサと比較して,Webブラウジングとマルチディスプレイ環境での作業がより高速に処理できる点をアピールしている。Windows 10は現在配信されているMay 2019 Update(バージョン1903)の世代から64bitアプリケーションの動作環境であるARM64が正式サポートされ,これまで性能面でx64に比べて不利だった状況が少しずつ改善しつつある。

Webブラウザのベンチマークテストをライバル機と比較。テスト内容や具体的な競合プロセッサの型番は不明だが,Katouzian氏によればCore i5相当のPCとのこと
画像(010)Qualcomm×Lenovoによる5G対応PC型端末が2020年初頭にも登場

マルチディスプレイでのテスト。1分11秒の差がでたという。もし仮に性能の差を1年間の作業で積み重ねていった場合,最終的に1年間で11日分の工数の差になって表れるという
画像(011)Qualcomm×Lenovoによる5G対応PC型端末が2020年初頭にも登場

 Always Connected PCの発表時には,既存のアプリケーションとの互換性重視の方針から「ゲームの動作は想定していない」という状況だったが,これは今後1〜2年で徐々に改善されていくと思われる。その意味で,5Gに対応した常時接続環境のArm版Windows PCは,これまでの「バッテリーはもつが性能はそこそこ」というArmの評価を変えていくことになるかもしれない。そのころには5Gインフラの整備も進み,性能とネットワーク接続の両面で,Snapdragonを搭載したAlways Connected PCが再評価されるのではないだろうか。

まとめると,バッテリー駆動時間と常時接続のモバイル環境における生産性で競合ライバル(x86プロセッサを搭載したPC)に勝る製品だというのがQualcommの主張だ
画像(012)Qualcomm×Lenovoによる5G対応PC型端末が2020年初頭にも登場

現状でMicrosoftとQualcommはSnapdragon搭載PC型端末のゲーム用途はあまり想定していないが,Unityなどのゲームエンジンも性能的に問題なく動作する
画像(008)Qualcomm×Lenovoによる5G対応PC型端末が2020年初頭にも登場

Qualcommによるプレスリリース(英文)

COMPUTEX TAIPEI 2019取材記事一覧

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