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「Apple Arcade」は,Appleが月額900円(税込)でiPhone / iPad / Mac / Apple TV / Apple Vision向けに提供している,ゲームのサブスクリプションサービスだ。
この連載では,広告やゲーム内課金なしでプレイできる200種類以上のタイトルの中から,4Gamerがチョイスした作品を紹介していく。
第69回では,広大な海を舞台に不穏なストーリーが展開するオープンワールドスタイルのアドベンチャー「DREDGE+」を紹介しよう。
「DREDGE+」
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オススメポイント
1.複数の海域を移動,探索して漁をし,捕れた獲物で資金を稼ぐ
2.昼夜の概念があり,夜の海上では不可解な現象が発生。謎の怪異の存在も!?
3.船をカスタマイズしてさらなる遠洋に向かうことで,ストーリーが展開
ニュージーランドのデベロッパBlack Salt Gamesが手がけ,2023年に発売された漁業アドベンチャー「DREDGE(ドレッジ)」が,後に配信されたDLCなどを含む“完全版”的な仕様で,「DREDGE+」(タイトル表記は「DREDGE COMPLETE EDITION」)としてApple Arcadeに登場した。
漁師であるプレイヤーは,自前のトロール船で移動中に原因不明の事故に遭い,複数の諸島が点在する海域へと流れ着く。
海域の中心にある「グレートマロー」島の町長の計らいで船を修理してもらったプレイヤーは,その修理代金を漁業で稼いで返しつつ,自分の家へ帰ることを目指し,広大な海原を巡っていくことになる。
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ゲームは,自機となるトロール船を後方から見下ろす三人称視点で展開する。船を下りて徒歩で行動することはなく,島の住民との会話や海域調査もすべて船上から行われる。
各島の要所には町があり,そこで人々と会話し,依頼を受けることで少しずつ物語が進行していく仕組みだ。
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海域には泡の立つ場所があり,水面下に魚影が見えるところが漁場となる。
漁場で竿を下ろすと円形のゲージが表示され,タイミングを見計らって画面をタップし,成功すれば魚を釣り上げられる。釣りや漁の知識はとくになくても遊べるが,魚のサイズや生息場所に応じて専用の道具をそろえる必要があり,それらも漁で得た資金で購入していくことになる。
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本作で面白いのは,釣った魚がパズルピースのような複数の四角形で構成されており,それらをマス目状になった船倉へ収納していく点だ。
船のエンジンやライト,漁具なども同じ要領で船倉内に設置しなければならないため,漁にあたっては魚のサイズや形状にも気を配る必要がある。
ゲームを進めて船をアップグレードすれば,それぞれの設置スペースや船倉の広さを増やすことも可能だ。
このやりくりがあることで,見つけた魚を片っ端から釣り上げることはできず,限られたスペースの中で何を持ち帰るかを考える,計画的な漁が求められるのである。
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本作最大の特徴となるのが,昼と夜で海域のシチュエーションが大きく変化すること。
昼は明るくのどかで遠くまで見渡せる海も,時間の経過とともに周囲は暗くなり,不穏な空気が船を包み込んでいく。
暗い海にかかる赤い霧や,不気味な“何か”と出会うことでプレイヤーは錯乱し,その状態は画面上に開く目玉の「パニック度」として表される。
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これが最大の状態になると,見えないはずの幻覚が現れ,周囲には怪奇現象が発生する。
ライトが消える,いるはずもない船が現れるといった現象はまだ序の口。移動中,目の前に突然岩礁が現れて事故を起こしたり,目が赤く光る鳥や巨大魚などが船に襲いかかり,獲物や資材を奪われたり,船体がダメージを受けたりと,予測不能なハプニングが次々に襲ってくる。
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とくに船体ダメージは海上での行動において深刻で,通常の岩礁などにぶつかっただけでも損傷し,蓄積すると船倉にも影響が出る。最悪の場合は船が沈没してゲームオーバーになってしまうこともある。
満身創痍の状態で夜の海から帰港する緊張感は凄まじく,画面上の目が赤くなったときには「頼む! これ以上何も起こるな!」と祈りたくなるほどだ。
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夜が来るまでの時間は,移動時はもちろん漁の最中もリアルタイムで過ぎていく。夜の時間帯でないと捕れない魚や特殊な生き物もいるため,漁そのものをないがしろにすることもできない。
いつまで漁を続け,どのタイミングで帰港するか。その見極めこそが,この海で漁師生活を送るうえで最大のポイントとなる。
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本作でプレイヤーの精神をじわじわと追い込んでいく恐怖の演出は,H・P・ラヴクラフト作品を思わせるもの。
海の底からやってくる異形の何か,夜の恐怖でプレイヤーの正気を削るゲームシステム,閉鎖的でどこか様子のおかしい島の住人たちなど,明らかに普通ではない要素を「漁業アドベンチャー」という異色のジャンルに落とし込んでいるギャップが実に面白い。
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メッセージはすべてローカライズ済みで,アドベンチャーゲームとしてのストーリーもしっかりと作り込まれているようだが,iPhoneでプレイするには少し文字が小さいようにも感じた。
恐怖をしっかりと味わいたいのであれば,iPadかMacでプレイすることを推奨したい。また,「DREDGE」はPCやコンシューマゲーム機でも発売済みなので,Apple Arcade版でゲームの手応えを試してみて,ほかの機種へ移るのもありだろう。
得体の知れない恐怖が待つ海域で繰り広げられる,異色のゲームシステムと物語を存分に味わってほしい。
Apple Arcade:月額900円(税込) / 年額6000円(税込)
Apple One:月額1200円(税込)
※「iCloudプラス(50GB)」「Apple TV+」「Apple Music」「Apple Arcade」を利用可能
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