インタビュー
ブラウザゲーム最高峰のクオリティ――制作陣が自信を見せる「クリスタル◆コンクエスト」の中身をインプレッション&インタビューでお届けしよう
「スクウェア・エニックスだからこそ」と制作スタッフが自信を見せる本作は,Flash Player 11(以下,FP11)上で動作するチーム対戦型横スクロールアクションバトルゲームだ。FP11の特徴であるGPUを使った高速描画によって,ブラウザゲームとは思えない美しいグラフィックス,そしてリッチなエフェクトが実現されている。
またプレイヤーキャラクターは,多関節で構成されたほぼ6頭身で描かれ,装備もグラフィックスにキッチリと反映されるなど,その言葉どおりブラウザ上で動くゲームでありながら,クオリティは相当なものだ。
今回,本作の発表を前に開発中のものを実際にプレイすることができたので,どのようなゲームなのかを紹介していこう。プレイしたバージョンはプレミアムαテストに向けて調整中のもので,実際のテスト時には仕様が変更される可能性がある。この点はあらかじめご了承を。
なお,本作でプロデューサーを務める小山博典氏と,マーケティングディレクター下平光峰氏,アシスタントプロデューサー 長谷川友洋氏から話を聞くことができたので,そちらも合わせてお届けしたい。
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ブラウザ上で動く,すべてがリアルタイム進行のアクションゲーム
まずは,大まかな世界設定から紹介しよう。本作は,三つの国家がクリスタルを巡って覇権を争っており,剣と魔法,そしてクリスタルの力を利用した召喚獣などで戦うという世界観を持つファンタジー作品だ。プレイヤーは,いずれかの国家の一兵卒となって戦争に参加することになる。
プレイヤーが選択できるクラスは,「ウォーリアー」「プリースト」「ソーサラー」「スカウト」の4種類。それぞれタンク,ヒーラー,ダメージディーラー(キャスター),そして諜報役となるスカウトにあたり,オンライン対戦ゲームにおける基本的なクラスが一通り揃っている。
クリスタル◆コンクエストは,奥や手前にライン移動が可能な横スクロールタイプのゲームとなっており,操作はすべてマウスだけで行う。戦場マップは最小のものでも6つのエリアに分かれており,プレイヤーはエリアを自由に行き来しながら敵陣に攻め込んでいくことになる。
画面右上に表示される縮小マップには,味方はもちろん,自軍施設や味方に接近した敵の場所が表示されるようになっている。
戦場マップには自軍の「本拠地」のほか,敵に倒されたときにキャラクターが戻ってくる「砦(ホームポイント)」,敵に自動攻撃を行う「アロータワー」,「クリスタル」「召喚施設」などが設置されている。戦場の各エリアは,これら施設の所有数によって,どちらの軍勢が支配しているのかが決まる。また,ときおりマップ上にランダムで「召喚獣の卵」というものが出現するようだ。
戦闘のルールは至って簡単で,制限時間内に相手の本拠地を破壊するか,時間が経過した段階で,倒した敵の数,本拠地をどれだけ攻撃したかがポイントとして計算され,判定が下されるというものだ。
敵が所有する施設は,本拠地以外のものでも破壊が可能(クリスタルは所有権が移動する)で,例えば召喚施設を破壊しておけば,敵の攻撃手段を減らすことができる。敵プレイヤーに攻撃を集中して攻め込むのか,はたまた施設を破壊してジリジリと前線を押し進めていくのか,さまざまな戦略が楽しめそうだ。
なお,攻撃によって耐久力が減少した施設は,原則的には回復(修理)できないのだという。勝敗を左右する本拠地は,回復そのものが不可能だ。
また,プレイヤーキャラクターのHPは,自軍の本拠地や砦に触れたり,プリーストによる魔法で回復可能だ。ただし,本拠地や砦が攻撃されているときは,その場所でのHP回復ができなくなる。なお,支配したエリアにある建物は能力が向上し,例えば砦での回復量が上昇するなどの効果があるので積極的に利用したいところだ。
プレイヤーキャラクターが倒されると,砦に戻された上に衰弱状態(1分間)になり,攻撃力などが1/4になってしまう。この状態になってしまうと前線に飛び出しても,返り討ちにされるのが関の山だ。
もちろん少しでも戦力が必要なタイミングもあるかもしれないが,例えば前線には向かわずに自軍が所有しているクリスタルに近づいて,召喚(詳細は後述する)に必要なシャードを集めるなど,あとの展開を有利に進められるように動き方を工夫すると良いだろう。なお,シャードや召喚獣の卵は,軍全体の共有資産として蓄積されていく。
ゲーム中にはスクウェア・エニックス作品でお馴染みの召喚獣も登場。プレイヤーが特定の条件下で任意に召喚できるが,1体の召喚中を呼び出すと,チーム共有の召喚獣の卵と100のシャードが消費される。
今回プレイしたバージョンで召喚できたのは,施設の破壊に特化した「タイタン」,召喚獣との戦いに特化した「オーディン」,人間との戦いに特化した「ディアボロス」という,異なる特徴を持つ3種類だ。
召喚獣はプレイヤー自身が操作するようになっている。召喚後は,画面の右下にある召喚獣用のアイコンが使えるようになり,それをクリックすると,マウスカーソルが変化。そのカーソルでクリックした対象に対して,召喚獣がアクションを行うという仕組みだ。
例えばそれが地面であれば,その場所に召喚獣が移動し,敵キャラクターや敵施設をクリックすれば,その対象を攻撃する。また,自分や味方キャラクターを指定することで,自動追尾状態にすることもできる。自分や味方に追尾させた召喚獣は対象を護衛している状態になり,攻撃した敵に対して反撃する。
召喚獣は見た目の凄さだけでなく,特化した対象への攻撃がかなり強力だ。例えば,タイタンを連れた敵プレイヤーが本拠地へ向けて突進していたら,できるだけタイタンに攻撃を集中したり,オーディンを呼び出したりして倒すか,もしくは操作している敵プレイヤーを倒して一時的にでもタイタンを足止めしなければならない。
間に合わずタイタンが本拠地への攻撃を開始してしまった場合は,とにかくタイタンを倒さないと本拠地陥落の危機だ。
さて,最初に美しいグラフィックスと言ったが,これはあくまでブラウザゲームで比較したときのもの。さすがにクライアント型のゲームに比べると,一昔前のゲームっぽさを感じさせる。
とはいえ,ブラウザで遊べるゲームをここまで作り込むのかと,十分に驚ける仕上がりなのは間違いなく,実際にプレイしてみると,これが思いのほか熱中して遊んでしまった。最初の1回は,いろいろ試行錯誤してのプレイだったが,2回目以降はもう目的をもって行動できるほど単純明快な分かりやすさで,この点は気軽にオンライン対戦ゲームをプレイしたいという人に,嬉しいところかもしれない。
また,マウス操作のみで移動や攻撃などすべてが行えるのも,本作が気軽に遊べる理由の一つだ。ただ,スキルを使うときにもマウスカーソルをスキルのアイコンまで移動させる必要があり,スキル使用と移動を駆使すると,頻繁なクリック回数もあって,マウスを持つ手が疲れるかもしれない。ちょっと,力が入りすぎていたのかも。
本作では,マウス一つの簡単操作でプレイできるという特徴を明確にするため,ショートカットなどは入れていないという。プレミアムαテスト参加者は,このような点にも気をかけて意見/要望を運営に伝えていくといいだろう。
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