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[E3 2012]E3会場の隠れた名作「Guardians of Middle-Earth」は,「指輪物語」を題材にしたMOBA系ストラテジー
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印刷2012/06/09 17:33

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[E3 2012]E3会場の隠れた名作「Guardians of Middle-Earth」は,「指輪物語」を題材にしたMOBA系ストラテジー

画像集#003のサムネイル/[E3 2012]E3会場の隠れた名作「Guardians of Middle-Earth」は,「指輪物語」を題材にしたMOBA系ストラテジー
 Warner Bros. Interactiveは,本業の映画制作の資産を活かした「ハリー・ポッター」や「DC Comics」とったライセンスものを主体にしたラインナップが目を引くパブリッシャだが,そんななかで,5対5による対戦ゲームによるプレイアブルデモを公開していたのが,「指輪物語」を題材にした「Guardians of Middle-Earth」(PlayStation 3 / Xbox 360)だ。

 実はこのゲーム,PCプラットフォームでは大人気の「Defense of the Ancients」や「League of Legends」などで知られる,「MOBA」(Multiplayer-Online Battle Arena)と呼ばれる種類のチーム対戦ストラテジーに属するタイトルだ。しかも,チーム対戦の面白さはそのままに,まだまだ未開拓なPlayStation NetworkとXbox Live向けに,ゲームパッドでも楽しめるよう設計されたゲームなのである。


 MOBAについて少し解説しておこう。これは簡単に言うと,ストラテジーゲームにRPGやアクションのような要素を詰め込んだオンラインゲームである。一般には「DOTAゲーム」と呼んだほうが通りはいいが,年内にValveから「DOTA 2」というゲームがリリースされる予定になっていることなどもあり,欧米でのジャンル名としては,この「MOBA」という名称が使われていく流れになっているようだ。

 とにかく,そうしたMOBAジャンルにあるほかの作品と同様,このGuardians of Middle-Earthでは5人ずつに分かれた2つのチームが,ほぼ左右(もしくは上下)に均等なマップで戦いを繰り広げていく。双方の勢力の陣地からは,AIコントロールの歩兵達が自動的に生産されて3つの“レーン”を通って敵陣に向かって進んでいく。この戦いに影響を与えるのがプレイヤーが使うヒーローキャラクターであり,本作の場合はガンダルフ,アラゴルン,レゴラス,ゴラム,サウロンといった原作の主要キャラクター達から選択可能となっている。ゲームのローンチ時点で,双方の勢力に10人ずつのヒーローが用意されるという。

画像集#002のサムネイル/[E3 2012]E3会場の隠れた名作「Guardians of Middle-Earth」は,「指輪物語」を題材にしたMOBA系ストラテジー

 ヒーローキャラクターは,「Warden」「Mage」「Striker」「Warrior」そして「Defender」というキャラクタークラスに分類される。筆者が座った席は,ドワーフ族を代表する名家の1つであるオーケンシールド家の「スライン」(Thrain)というヒーローユニットがセッティングされていた。ハンマーを手にしたWarriorクラスである。
 それぞれのヒーローには,4つのボタンにアサインできるスキルが用意されており,スラインの場合は,ハンマーを相手に投げ付ける基本技「Hammer Throw」のほか,ハンマーを地面に振り下ろして大打撃を与える「Lethal Blow」や相手をノックバックさせる「Durin's Wrath」,そして相手からのダメージを軽減する「Dwarven Valor」というスキル構成になっていた。

 ゲームは,筆者のスラインと味方のガンダルフが中央から攻撃する展開となり,敵と味方のAIユニットを交えての派手な戦いっぷりが,ヒーローユニットらしいパワーを感じさせていた。ただ,そのうちに巨大なサウロンが登場して劣勢となり,レーンの要所に設置された,リスポーンポイントのファウンテン(ヘルス値が回復できる)に追い詰められるような状況になっていった。このように序々に後退していくような展開であっても十分に興奮できる戦いだったのだが,別のレーンで戦っていた仲間達が善戦していたようで,結果的には判定勝ちを収めることができた。

画像集#001のサムネイル/[E3 2012]E3会場の隠れた名作「Guardians of Middle-Earth」は,「指輪物語」を題材にしたMOBA系ストラテジー 画像集#004のサムネイル/[E3 2012]E3会場の隠れた名作「Guardians of Middle-Earth」は,「指輪物語」を題材にしたMOBA系ストラテジー

 この手のMOBAジャンルのゲームは,勝ち負けに関わらず,そのタクティクスを肌で感じながらゲームスキルを学んでいくタイプのゲームであり,現在どのような戦況なのかを判断する各種情報は非常に重要な要素である。
 Guardians of Middle-Earthの場合,コンシューマゲーム機向けに簡略化されている部分はあるものの,自分のキャラクターが死ぬ10秒前まで,1つ1つの操作が克明に記録される仕組みになっていて,情報提供についてもなかなか考えられて作られているように見えた。
 また,自動的にエイミングするような遊びやすさはPSN/XBLA向けゲームならではといったところで,多くのゲーマーがヒーローユニットやスキルのコンビネーションを試しながら,序々に腕を磨くことに専念していた。

 Guardians of Middle-Earthは,年末の劇場公開が予定されている「ホビット」とのタイアップも行われているとのことで,公開が近付くにつれて盛り上がっていくのは間違いない。ちなみに,開発を担当するMonolith Productionsは,「F.E.A.R.」などで知られるシューティングゲームの老舗といえるメーカーである。そんなメーカーが作った本作は,コンシューマ機でもMOBAゲームを楽しめるようにと各所に作り込みが感じられる。なかなかの名作になりそうな気配であった。

画像集#005のサムネイル/[E3 2012]E3会場の隠れた名作「Guardians of Middle-Earth」は,「指輪物語」を題材にしたMOBA系ストラテジー

「E3 2012の特設ページはこちら」

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