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[Gamescom]Paradoxの「Europa Universalis IV」が2013年第3四半期に発売予定。最新作ではグラフィックスや商業要素などがさらにパワーアップ
今年のGamescomでは,Paradox Entertainmentは会場内にブースを構えていなかったのだが,会場近くのホテルに用意された専用ルームにて,プロジェクトリーダーを務めるトーマス・ヨハンソン(Thomas Johansson)氏にデモを紹介してもらったので,その内容をお届けしよう。
Europa Universalis IVのデモを見て,まず気付くのがグラフィックスの進化である。グラフィックスエンジンは,DirectX 9.0ベースの第2.5世代「Clausewitz Engine」となるが,起伏ある地勢図やユニットのディテール,細かなオブジェクトの書き込みなどは,前作よりも格段に向上している。
加えてインタフェースも大きく改善されており,前作と比べて,より少ないクリック回数やスクロールでも,同じ量の情報を得られるようになっているという。例えば外交ウィンドウでは,以前なら全ての国家がリストアップされていたところが,「同盟国」「敵対国」「友好国」と仕分けされ,加えてそれぞれの国が紋章で表示されるようになり,かなり見やすくなったという具合だ。
また,ヨハンソン氏によれば,本作ではトレーディング要素,とくに海路(シーレーン)での商業に重点を置いた,新たなゲームプレイができるようになるとのこと。これまでも,自国の港から貿易相手の港までが点線でつながれ,そこを小さな貿易船が往来するといった表現は行われていたが,本作からは1つ1つの船の収入などのデータが表示され,さらにどのような貿易ルートが開拓されているのかが分かりやすくなっているのだ。
今回のデモでは,中世の商業国家ヴェニスの様子を確認できたが,同国のシーレーンは占領地であるクレタ島を通過してエジプトのアレクサンドリアまで延びており,さらに紅海からアラビア半島を迂回。アデン湾から西アフリカやインドへと分かれていた。こうしてシーレーンを確保し,さらに他国と関係を強化していけば,ヴェニスやオランダのような,領土は少ないながらも貿易大国として名を馳せた国家を,よりリアルに再現できるというわけだ。
また,Europa Universalis IVへの大きな追加点として,ゲーム中に登場する4000人を越える国王達1人1人に,「Administration」「Diplomacy」「Military」の能力が設定されており,それが国家の運営を左右するようになったことにも触れられた。このあたりは,「Crusader Kings II」で描かれたような,キャラクターを重視する傾向もあるのだろうか。
ちなみに,デモの場にはParadoxの開発副社長ヨハン・アンダーソン(Johan Andersson)氏の姿もあったのだが,氏によれば「できることなら,Crusader Kings IIのデータを,そのままEuropa Universalis IVに移せるようにしたい」とのことだった。
「Europa Universalis IV」公式サイト
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