建物は巨大な倉庫のような構造で,メインのフロアはとにかく広い。「Crusader Kings III」(PC / Xbox One)「Surviving the Aftermath」(PC / Xbox One)という新作2タイトルや,既存タイトルの新展開が発表された「PDXCON Announcement Show」(関連記事)が行われたメインステージのほか,ほぼすべての出展タイトルのブースが1フロアに収まっていた。
Paradox Interactiveを代表するゲームシリーズの1つである,第二次世界大戦をテーマとしたストラテジー「Hearts of Iron」。その最新作である「Hearts of Iron IV」は,2016年の発売以降も多くのDLCが販売され,多くのストラテジーファンの注目を浴びている。
今回も,「レジスタンス」をテーマに,自由フランスとヴィシー政権という新勢力やスペイン内戦に関するキャンペーン,エージェントを育成して特殊工作に送り出すスパイ要素などを追加する最新拡張パック「Hearts of Iron IV: La Résistance」が発表され,ブースは多くの人でにぎわっていた。
初となる拡張パック「Revelations」が発表となった,ターン制のSFストラテジー「Age of Wonders: Planetfall」(PC / PS4 / Xbox One)。ブースの試遊台は日本語でもプレイ可能で,戦術性の高いターン制バトルや奥深い領土経営が体験できた。
2018年4月に発売された,同名のボードゲーム(ウォー・シミュレーション)を題材としたターン制ロボットストラテジー「BATTLETECH」のブースでは,発表になったばかりの拡張パック「BATTLETECH: Heavy Metal」から新たなバトルメックと武器システムが体験できる試遊台が出展。使用感を確かめるプレイヤーが集まっていた。
別室のようにベールで囲われていたのが,バンパイアをテーマにしたアクションRPG「Vampire_ The Masquerade - Bloodlines 2」(PC / PS4 / Xbox One)と,禁酒法時代のシカゴの裏社会を舞台としたストラテジー新作「Empire of Sin」(PC / PS4 / Switch / Xbox One)という,発売前の2タイトルのブースだ。
「Bloodlines 2」は,初披露となるイントロダクションのムービーとキーアートをイメージした撮影スポット,「Empire of Sin」はgamescom 2019のバージョンと同内容らしきPC版のチュートリアル部分の試遊などが出展されていた。
Empire of Sin
Bloodlines 2
その隣にあったSFストラテジー「Stellaris」(PC / PS4 / Xbox One)のブースでは,これも発表されたばかりの拡張パック「Federations」と種族パック「Lithoids」を,別々の試遊台で先行体験できた。
今回のイベントで個人的に一番興味深かったタイトルが,PC版とXbox One版が試遊出展されていた「Surviving the Aftermath」だった。
本作は,文明がすべて崩壊した地球を舞台に,生存者たちに指示を出し,周辺を探索して資材を集めて施設を建築したり,井戸や畑を作って水と食料を確保したりしながら,コロニーを大きくしていく最新ストラテジーだ。“最悪の状況は抜け出したか。それとも未だ続いているか”という崩壊後の世界の状況や生存者数といった調整で難度を細かく設定でき,また,次にやるべきことがメッセージで表示されるので間口は広い印象だ。
間口が広い一方で,一手間違えると資材が足りなくなってしまうというシビアさもある。試しに難度を最低レベルに調整して挑んだところ,居住スペース,水と食料の確保,集めた資材を加工する施設の建築となかなか順調に進むも,急激な気温上昇により芋畑が炎上して食糧難に陥ったり,隕石で施設が破壊され,資材不足で復興に時間がかかったりと,低難度でもしっかりと“世界の終わりの過酷さ”が体験できた。
本作は2020年後半の発売予定で,試遊出展していたPC,Xbox One以外にもコンシューマ機版の展開も予定されているとのこと。また,PC版はEpic Games Storeで,Xbox One版はXbox Game Previewでアーリーアクセス版が配信中だ。