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オープンβテスト開始直前の「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」。さまざまな要素が追加されたβテストフェーズ3の内容をレポートしよう
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印刷2013/08/16 00:00

プレイレポート

オープンβテスト開始直前の「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」。さまざまな要素が追加されたβテストフェーズ3の内容をレポートしよう

 MMORPG「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」PC / PS3 / PS4 以下,新生FFXIV)のβテストフェーズ3が,6月14日〜7月14日の週末を中心に実施された。今回のテストではPC版のみならず,PlayStation 3(以下,PS3)版のテスターも参加して,製品版と同様に両機種とも同じワールドで冒険できるものとなっていた。

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 βテストフェーズ3(以下,フェーズ3)の公開エリアは,フェーズ2までのグリダニアと黒衣森に加えて,残りの2都市であるリムサ・ロミンサウルダハ,その周辺ゾーンにあたるラノシア地方とザナラーン地方だ。
 これに合わせて,「旧ファイナルファンタジーXIV」(以下,旧FFXIV)でプレイ可能だったクラスも漁師以外がすべて解放されていた。さらに各都市からの導線クエストを始め,F.A.T.E.の大幅追加,レベリング用インスタンスダンジョンの追加,テストの途中からはパーティ編成のわずらわしさを解消してくれる「コンテンツファインダー」が実装されている。
 こうした要素のほかにも,フェーズ2で寄せられた多岐にわたるフィードバックへの対応や,旧FFXIVのキャラクター引き継ぎテストなども行われており,かなり製品版に近い状態のエオルゼアを見ることができた。

 とはいえ,やはりβテストに不具合は付きもの。インスタンスエリアに突入できなかったり,PS3版でフリーズする現象が起こったりと,幕開けはかなりの波乱含みだった。もっともその後,テスターの報告と開発チームの尽力によって,これらの事象はほぼ解消されているようだ。フェーズ4からの参加を検討している人は,その点は安心してほしい。
 では,フェーズ3からの追加要素を中心に据えながら,新生エオルゼアの世界をレポートしていこう。

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リムサ・ロミンサとウルダハが華麗に新生!

周辺エリアも隅々まで歩き回りたくなってしまう美しさ


 これまでのテストでは,エオルゼア3大都市の一つであるグリダニアと,その周辺エリアにあたる黒衣森のみの公開にとどまっていたが,ついにフェーズ3から残りの2都市もベールを脱いだ。海洋都市リムサ・ロミンサとその周辺エリアにあたるラノシア地方,交易都市ウルダハとその周辺エリアにあたるザナラーン地方が公開され,開放感に溢れる大地を駆け巡ることが可能となったのである。
 各都市は旧FFXIV時代の面影をしっかりと残しつつ,施設の配置などに若干の変更が加えられ,見た目の美しさだけではなく利便性もしっかりと向上していた。初めて新生FFXIVのグリダニアに降り立ったときにも思ったが,主要な都市のデザインを崩さず,よくここまで違和感なくリファインできたものだと感心させられる。

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リムサ・ロミンサは,小島や岩礁を利用して形成された海洋都市国家。上甲板層と下甲板層の2層構造になっているのが特徴だ。下甲板層にはフェリードッグがあり,乗船すると西ザナラーンのベスパーベイにたどり着ける
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荒涼とした地にそびえるウルダハは交易都市国家として名を馳せ,実際のプレイにおいても人の往来が非常に激しい。高い防壁の内側は円状に施設が広がり,北側がナル回廊,南側がザル回廊と呼ばれている
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 ラノシア地方とザナラーン地方においては,すべてが一新されたといっても過言ではないほどの変貌ぶりだ。新規プレイヤーも旧FFXIV経験者も,未知の世界の冒険に胸ときめいたのではないだろうか。遠くに見える建物はなんだろう,あの丘には登れるのだろうか,この洞窟はどこかに続いているのだろうか……などなど,景観の美しさも相まって,目に見えるものすべてが気になるほどフィールドの作りは新鮮で,都市とは別の意味で驚かされた。
 かと思えば,巨大なダラガブの破片が大地に突き刺さっていたり,帝国の兵器の残骸が散らばっていたり,かつて大地だった場所が水没していたりと,第七霊災の傷跡もあちこちに見られる。浮かれ気分に釘を刺すかのように,冒険者としての使命もしっかりと思い出させてくれる。このあたりの演出にも抜かりはないようだ。
 またフィールドが拡大したことに合わせて,F.A.T.E.も大幅に追加されていた。その数はフェーズ3の段階で200種以上にも及ぶ。

旧FFXIVのラノシア地方といえば草原と海のイメージだったが,新生FFXIVではさまざまなランドマークが増え,エリアごとの特徴が明確になった。もちろん海に面した地形も多く,コスタ・デル・ソルはリゾート地としてかなり目を引く作りだ
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見渡す限りの荒れ地というのが旧FFXIVのザナラーン地方。新生FFXIVでもそこに変わりはないのだが,キャンプがちょっとした街のようになっていたり,頑丈な橋が架けられていたりと,荒廃したイメージはかなり薄くなっている
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ラノシアのF.A.T.E.ではキャンサーが非常に強力だ。推奨レベルが32だからといって,仲間がいない状態でなぐりかかると返り討ちにあうことは必至。その分,獲得できる経験値は多いので,出現したらシャウトなどで参加を呼びかけてみるとよいかも
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踊り娘のミコッテを護衛しつつ海岸沿いを進んでいくF.A.T.E.。晴れの日は景色もよくて南国気分満載だが,クリア時の展開はR指定な気がしてならない
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ザナラーンで発生するF.A.T.E.の代表格といえば,やはりハイブリッジの死闘だろう。敵を倒すだけでなく,NPCが誘拐されないようにしっかり護衛しなければならない。失敗した場合はハイブリッジから複数のNPCがいなくなり,人質奪還のF.A.T.E.に切り替わる
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サゴリー砂漠では巨大なサンドウォームがエーテライト付近を急襲。テレポした直後にこんなヤツとのご対面は避けたいところだが,そういう展開も大いにあり得る
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このほかにもNMが出現するF.A.T.E.や,乱戦F.A.T.E.が各ゾーンで頻繁に発生していた。グランドカンパニー入隊後は軍票も獲得できるようになるので,F.A.T.E.は積極的に参加していくとよいだろう
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 3都市の開放に伴って各クラスのギルドが利用できるようになり,漁師を除くすべてのクラスが実装されたこともフェーズ3の特徴だ。
 フェーズ2までは使用可能クラスが限定されていたが,今回はやりたいクラスを思う存分に動かすことができた。その中でもプレイヤー側が,とくにロール(役割)を認識し直さなければならないと感じたのは,斧術士である。大きな斧を担いでいるため,DPS(ダメージを与える役割)のように思えるが,ロールはタンクであり,剣術士と同様に敵の攻撃を集めることが役目だ。
 剣術士はフラッシュを使いながら周囲の魔物の敵視を高めて,1体ずつ仕留めていくスタイル。対して斧術士は,範囲攻撃のオーバーパワーを中心に力技で敵視を高めていくスタイルとなる。タンク以外のロールの人もこれをきちんと認識して,剣術士がタンクなら周囲の魔物を寝かして安全を確保しつつ1体ずつ集中攻撃,斧術士がタンクなら殲滅速度優先で範囲攻撃を撃ち込んでみたりと,戦い方を変えていく必要があるように感じた。
 敵の特性などによって使い分けも必要になってきそうなので,新生FFXIVでタンクをやろうと考えている人は,剣術士と斧術士の両方を育ててみるといいかもしれない。

 またキャラクターのレベル上限は35に設定されていたのだが,旧FFXIVからの引き継ぎであれば,レベル50のキャラクターはそのままの状態で使用できた。しかしながらエンドコンテンツはまだ未実装であり,すべてのアクションを駆使して戦わなければならない状況も魔物も存在しない。各アクションの性能は確認できたものの,レベル50でのジョブバランスを体感するところまではいかなかった。装備性能や所有アイテムのチェックを行ったあとは,結局新規キャラクターでプレイしていたという人も少なくなかっただろう。

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格闘士およびモンクはウェポンスキルを発動すると,壱の型,弐の型といった「型」が付与される。その型によって次に発動可能なウェポンスキルの種類が決まり,これらを組み合わせてコンボを成立させていく。背面や側面からの攻撃ボーナスも考慮して動かねばならず,かなりテクニカルなクラスだ
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槍術士および竜騎士は,3パターンのコンボに加え,付加効果を持つ複数のジャンプ攻撃など,とにかくダメージを叩き出すためのアクションが揃っている。だからといって,全力で攻めるとタンクから敵視を奪ってしまいかねないので,そのパワーをコントロールしながら戦う必要がある
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クラフターはCP(クラフターポイント)を消費してアクションを発動し,製作に有利な状況を生み出していく。特定の条件下でHQ品が作りやすくなってしまうという事案も発生したが,こちらはフェーズ4で調整が入る予定だ
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ギャザラーはGP(ギャザラーポイント)を消費してアクションを発動する。ステータスが一定の条件を満たしていると素材が獲得しやすくなったりするので,採集効率を重視するのであれば装備がかなり重要になりそうだ


4つのダンジョンが追加され,ギルドオーダーも実装

いずれも製品版への期待が高まる完成度だ


 フェーズ2までに実装されていたダンジョンは,グリダニア方面に位置する「地下霊殿タムタラの墓所(以下,タムタラ)」「監獄廃墟トトラクの千獄」「名門屋敷ハウケタ御用邸」の三つのみ。
 フェーズ3では,ほかの2都市の実装に伴って,「天然要害サスタシャ浸食洞(以下,サスタシャ)」「封鎖坑道カッパーベル銅山(以下,カッパーベル)」「魔獣領域ハラタリ修練所(以下,ハラタリ)」「奪還支援ブレイフロクスの野営地(以下,ブレイフロクス)」といった四つのダンジョンが追加された。このうちサスタシャ,タムタラ,カッパーベルは,メインクエストで必ず踏破しなければならないため,多くのテスターが足を踏み入れたことだろう。

 いずれのダンジョンも,道中のギミックやボス戦にひと工夫してあり,パーティプレイの醍醐味が味わえるよう丁寧にデザインされていたのが印象的だ。
 最初のうちは苦戦したとしても,敵の動きの把握や,用意されている仕掛けの意味が分かれば,次からはしっかり対応できるようになっていたし,ボス戦で全滅して入り口に戻されてしまっても,ボスの直前までワープできるゲートが用意されているため再挑戦も簡単。初心者同士のパーティでも,自身のロールを理解して挑めば,踏破までにそれほど苦戦することはなさそうだ。作り込みも細かく,可能であれば足を止めてダンジョン内をいろいろと見て回りたかったが,攻略中はなかなかそういうわけにもいかないのがもどかしい。

サスタシャは,メインクエストで初めて足を踏み入れるダンジョン。旧FFXIVでいうところの「シュポシェの霊窟」と「浮海月の厳窟」を融合させたような,海底洞窟といった雰囲気だ。難度は低めだが,ボス戦では早くもギミックが仕込まれている
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新生FFXIVにおける,パーティバトルの醍醐味と可能性をもっとも感じられたのがカッパーベルだ。爆薬を使って道を切り開いたり,仲間とうまく連携をとらないと倒せない敵がいたりと,フェーズ3の中ではプレイしていて一番楽しいダンジョンだった
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レベル20までのメインクエストを終え,突入条件にあたるクエストをクリアするとハラタリに挑むことができた。多数の敵への対処を求められる場面が多く,DPSの動き如何で難度は高くも低くもなるため,槍術士,格闘士,弓術士,呪術士は腕の見せどころだ。
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フェーズ3に実装されていたダンジョンの中で,もっとも高難度だったのがブレイフロクス。ここはダンジョンといえども開放感のある屋外を進むことになるため,かなり新鮮に感じられた。クリアのポイントは毒攻撃への対応と,複数の敵の処理がスムーズにこなせるかどうかだ
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メインクエストの序盤の山場として,イフリート討伐戦が用意されていた。旧FFXIV経験者はすぐに対応できたかもしれないが,初見の人はイフリートのさまざまな攻撃にかなり苦戦したのではないだろうか
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 4人以上のパーティバトルにおいては,「リミットブレイク」というシステムも追加された。
 戦闘を行っているとパーティ共通のリミットブレイクゲージが溜まっていき,満タンになると大技が発動できるというものだ。技の効果はロールごとに異なり,剣術士(またはナイト),斧術士(または戦士)では被ダメージ軽減,格闘士(またはモンク),槍術士(または竜騎士)では単体物理攻撃,呪術師(または黒魔導士)では範囲魔法攻撃,弓術士(または吟遊詩人),幻術士(または白魔導士)ではHP回復となっていた。
 それぞれの威力はリミットブレイクゲージの溜まり具合によって,レベル1〜レベル3まで変動。ただしシチュエーションに応じてゲージの長さは固定されており,ダンジョンの道中はレベル1まで,ボス戦はレベル2まで(レベル3のリミットブレイクは未公開)。そしてリミットブレイクの発動権は個々に与えられるわけではなく,パーティ内の誰か1人が発動するとゲージが消費される仕様だ。したがって,エンドコンテンツなどでは誰がどの場面でリミットブレイクを発動するか,あらかじめ決めておくことが重要になりそうだ。

 ただしフェーズ3の公開範囲では,発動すべき場面は極めて少なかったように思う。そのため,ダンジョンの中でリミットブレイクについて会話することもほとんどなく,仲間内でもない限り,使ってみたくても勝手に使えない空気が生まれてしまい,少々もったいない気がした。そもそも誰が発動したのかが分かりにくく,効果があったのか判然としないことも多かったので,もう少し発動時の演出に凝ってもらえるとFFらしさが際立ちそうである。

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ナイトでリミットブレイクを発動してみたところ。パーティ全体の被ダメージが軽減されるので,敵の大技に合わせて使えば生存率が大幅にアップし,そのあとの立て直しも迅速に行えそうだ
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槍術士と格闘士のリミットブレイクでは,なぜか大きな剣を振り回す。派手ではあるのだが,ちょっと違和感が……。効果は現状のままでも構わないので,それぞれのクラスの特徴を前面に押し出すようなモーションにはならないものだろうか

 ダンジョン以外のパーティ用コンテンツとしては,「ギルドオーダー」がプレイ可能となった。こちらはダンジョンよりも手軽に挑める内容となっていて,パーティでのバトルを練習するためのコンテンツだと思ってもらえればいいだろう。
 任務はいずれもシンプルで,基本的には出現する複数の敵を倒す(または捕獲する)ことが目的になる。だがその過程において各種ギミックを体験できる点が,ギルドオーダー最大の特徴だ。例えば毒への対応であったり,範囲攻撃の回避であったり,敵を倒す順番であったりと,パーティバトルにおける立ち回りをいろいろと学べるため,ダンジョンへ挑む前にプレイしておくと気持ちに余裕が生まれるだろう。
 ただ,フェーズ3では,ギルドオーダーへの導線が用意されていないに等しく,レベル10に到達してギルドリーヴが受けられるようになったときに,「ギルドオーダーもありますよ」という簡単なメッセージが表示されるのみ。せっかく有意義かつ良質なコンテンツなのだから,これではもったいないと感じた。なおフェーズ4からは,初回クリア時の経験値やギル(新生FFXIVでの貨幣単位)が多めにもらえることなどが,強調されるようだ。


ギルドオーダーは10種類用意されていた。どのロールで参加してもパーティでの立ち回りを学べる点に変わりはないので,ぜひプレイしておくことをオススメしたい
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