インタビュー
「牙狼<GARO>」×「FFXIV」コラボ記念インタビュー。互いの作品を愛する雨宮監督と吉田氏が,ガチで挑んだコラボについて語った
牙狼をはじめとする雨宮監督作品の熱心なファンとして知られる,FFXIVプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏と,自他共に認めるゲームファンであり,FFXIVもプレイ経験がある牙狼シリーズを手掛ける雨宮監督は,互いの作品をリスペクトしており,牙狼のトークショーに,吉田氏がゲストとして出演するなど,公私ともに親交が深い。以前にも4Gamerで,2人の対談をお届けしているので,ご存じの読者も多いだろう。
今回のコラボは,2017年1月17日リリースのパッチ3.5で実装されたもので,牙狼シリーズで魔戒騎士や魔戒法師らが身に付ける武器防具が,FFXIVに性別問わず全ジョブ,全種族分追加されている。また,一部にはFFXIVオリジナルデザインのものも含まれるという。さらにマウントには魔導馬が登場するという豪華仕様だ。もちろんすべての装備を雨宮監督が監修している。
さらに雨宮監督は,2017年6月20日発売予定の拡張パッケージ「紅蓮のリベレーター」(PC / PS4 / Mac)にて追加される,アライアンスレイド「リターン トゥ イヴァリース」に,キャラクターデザイナーとして参加することも決定している。
そんなコラボを記念して,4Gamerでは再び2人にインタビューし,今回のコラボの経緯や開発秘話,そして雨宮監督をFFXIVのデザイナーとして迎えるにあたっての抱負などを聞いてきた。このインタビューの収録日(1月6日)に行われたトークショーの模様も参考にしてほしい(関連記事)。
牙狼のトークショーをきっかけに,約1年半かけて仕込んだ「ガチのコラボ企画」
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。ついに牙狼とFFXIVのコラボが実現しますが,キッカケはやはり2015年8月に吉田さんがゲスト出演されたトークショーだったのでしょうか。
吉田氏:
確かに,あのあとすぐですね。監督から「何かやれないですかね」と言われたんです。それなら,こちらでガチの企画書を作ります,という話になったのが最初ですね。
雨宮氏:
吉田さんに相談したのって,確かあのイベントの当日ぐらいじゃなかったかな? もう1年半以上も経っているんだね。
4Gamer:
今回のコラボ発表時のPVを見ましたが,この時点で十分に完成度が高かったですよね。
雨宮氏:
コラボの発表だけだと思った人も多かったんじゃないかな。ところが,実はもうあそこまでできていたというね。
吉田氏:
全ジョブ分の武器防具を,ひとつのコラボ作品に提供するのは,今回が初めてになります。
4Gamer:
それです! 全ジョブと聞いて驚いたんですよ。開発には相当の時間がかかったのでは……と思ったんですけど。
はい。ジョブ専用となると1ジョブあたり,制作に3か月,防具だけで6か月かかります。それを複数ラインで並行しての作業です。さらに監督とお話がまとまったとしても,権利関係をクリアするにはそれなりの時間もかかりますので,その準備なども含めると,1年半まるまるかかったことになりますね。
雨宮氏:
でも,動き出すのは早かったんですよ。自分からお願いしたこともあったので,権利のやりとりをする前から,劇中で使っている牙狼のハイエンドCGなどを早急に,資料として吉田さんにお渡ししていたんです。
吉田氏:
このあたりの参考データは,通常は門外不出だと思うのですが,さすが監督自ら打診いただいたという感じで,どんどんデータを送っていただけました。もちろん,そのままでは使えないのですが,それらをトレースしたり,ポリゴンの頂点位置を合わせることで,劇中にかなり近いものに仕上がりました。
雨宮氏:
むしろ渡したCGよりも,ゲームのほうが情報量は多いんじゃないかな。
4Gamer:
と,言いますと?
雨宮氏:
劇中では鎧を分割して着るということがないので,一部分だけ外したときに見えるインナーとかは存在しないんですよ。それと呀のマントの下の背中なんかも,めくれ上がることがないので,作っていないんです。
吉田氏:
呀の背中のディティールモデルがなかったのには驚きました(笑)。デザイナーから「吉田さん,(呀の)背中がないんですけど!」って言われたので監督に相談したら,精巧なフィギュアがあると言われて,それを送っていただいてモデリングしたんです。
4Gamer:
その分,情報量が増えたんですね(笑)。しかし,権利のやりとり以前からもう動き始めていたというのは,ちょっと驚きです。
雨宮氏:
FFXIVは吉田さんに決定権があって,牙狼は僕にあるので,二人で直接やり取りができたことは大きかったですね。第三者が挟まっていたら,もっと時間がかかっていたと思います。
吉田氏:
契約の交渉中も動くことができましたから。その段階でかなり動いていたので,契約に関わっている方たちは,「もうあとに引けない」という気持ちだったと思います(笑)。
4Gamer:
以前インタビューをさせていただいたときにお話が出ていた,雨宮監督によるFFXIVの題字も実現しましたね。
吉田氏:
そうですね。監督が書かれる文字は,文字の域を超えて,もはやアートだと思っていつも拝見しています。ですので,コラボ発表のときには牙狼とFINAL FANTASY XIVが並んでいる題字をぜひと,お願いしました。
雨宮氏:
昨年夏のFFXIVの番組の中で僕が竜騎士のイラストを描いてプレゼントしたり,イベントで僕がデザインしたTシャツやパーカーなんかが売られたりもしているので,プレイヤーの何割かは,僕の筆とFFXIVがリンクすることに,あまり違和感はなかったのではと思います。
吉田氏:
題字はパーカーやTシャツにも入れてもらいました。(自身が着ているパーカーを指して)これ,昨年末のファンフェスで販売開始したのですが,パーカーだけで会場で1000着も売れたんです。Tシャツを入れるとその倍ですし……。先日スクエニのe-STOREで予約販売を再開したのですが,予約でまた品切れになりました(※トークショウ当時の話。2月18日現在では,5月5日発売分の予約受付が行われている)。
雨宮氏:
そんなに!? ビックリだね(笑)。
4Gamer:
FFXIVのファンと監督のファンの両方が買ったんですかね?
雨宮氏:
いや,純粋にFFXIVのファンが買ったんでしょうね。端から見ていると,FFシリーズをはじめとして,スクウェア・エニックスのゲームのファンは総じて格好いいデザインのものが好きという印象があって,そういう人に買ってもらえるようなデザインを意識したので,それがハマったんでしょう。
吉田氏:
監督に映像編集なしのライブドローで描いていただいた竜騎士のイラストへの反響もすごかったですから,監督のファンになった方も多かったんじゃないかなと思います。偶然にも今シーズンの「絶狼<ZERO>-DRAGON BLOOD-」にも竜騎士が登場していて,個人的にも非常に楽しみです。
4Gamer:
絶狼の竜騎士がどんな役割なのか,気になりますね。
吉田氏:
そうですね。監督は,当然ですけれど物語の核心については絶対に話してくれないので(笑)。竜騎士という存在が牙狼の世界の中で何を意味しているのかや,魔戒法師ではない一般女性が久しぶりに出るシリーズということに,とくに注目しています。
雨宮氏:
1st.シリーズと同じアプローチなんだけど,序盤を見てお客さんが予想する展開はことごとく裏切っていくつもりでいますので,そこの楽しみと不安を煽っていけるように,死ぬ気でチャレンジしていきますよ。
雨宮監督が了承した「世界観よりも,ゲームとして楽しめる牙狼コラボ」
4Gamer:
今回の実施されたコラボに関しては,全世界へのグローバル展開となりますが,海外で牙狼はどのような展開をされているんでしょうか。
各国のTV局に番組を買い取ってもらう形で放映しています。そのおかげか,潜在的に好きな人は多いみたいですね。韓国の映画祭に牙狼が招待されて,レッドカーペットを歩くときに「牙狼!」という声援が飛んできたりとか,中国でトークショーをやったときも,コスプレをした人が来てくれたりとか,“好きな人がいる”ことは分かるんです。
吉田氏:
北米の掲示板「Reddit」に「ついにFFXIVの牙狼コラボが来た!」という投稿もたくさんあって,牙狼を知らないFFXIVファンが「牙狼って何?」って訪ねると,濃い人達がすごい熱意をもって説明するという出来事が数多く見られました。その中にあった「超大人向けの『パワーレンジャー』だ」っていう例えが一番分かりやすかったですね(笑)。
4Gamer:
あー,それは分かりやすいかも(笑)。
雨宮氏:
パワーレンジャーの元にもなった「恐竜戦隊ジュウレンジャー」も,僕が監督をしていましたし(笑)。スーツのデザインもうちの会社でやりましたから。
吉田氏:
面白いのは,アメリカで牙狼の権利を買って放映している会社のトップがFFXIVプレイヤーだったらしくて,今回の発表で大騒ぎしているらしいですよ(笑)。
雨宮氏:
それはすごいね! 呼んでくれれば吉田さんと一緒に行くのに!(笑)
4Gamer:
それだけで,大きな企画がひとつ動きそうですよね(笑)。
吉田氏:
海外だけでなく発表後の日本国内のコミュニティでも,牙狼を知らないFFXIVファンが「何から見たらいいんだ」と,牙狼ファンに聞いていましたね。僕なら素直に放映時系列の順で見るのをお薦めします。
雨宮氏:
一方で,コラボをしようという話が出たときに,牙狼とFFXIVの世界観が果たしてうまくリンクするのかという懸念もあったんです。
4Gamer:
世界観の違いというのは,どうしても賛否両論ありますからね。
雨宮氏:
でも,吉田さんから「牙狼は鎧が格好いいので,この鎧をみんなに着てほしい」という言葉をいただいて。それで,牙狼という作品の魂はもちろんあるんだけど,純粋にその入れ物となる鎧の格好良さをPRするのもいいのかなと考えられるようになったんですよ。「格好いい」と思う感情は世界共通ですから。
吉田氏:
4Gamerさんがおっしゃるように,コラボをするときは毎回必ず,抵抗感があるという声が挙がります。僕自身が好きな作品だけに,濃くしようと思えばどこまでも濃く実装できます。でも,いきなりキャラクターや牙狼の設定を持ってくるのは,逆に反発や抵抗を生んでしまう可能性があります。だからこそ「牙狼のカッコいい鎧が着たい」とストレートに思ってもらえるところから始めたいです,と。ただ,今回の牙狼コラボに関してはFFXIVの世界観とすごく親和性が高くて,「こういうデザインの鎧を待っていた!」という声がすごく大きくてホッとしています。
雨宮氏:
機工士とかの魔戒法師系も評判いいですよね。武器も防具も,FFXIVの世界観にピッタリはまって。
4Gamer:
牙狼の鎧だけかと思いきや,魔戒法師まであるというのが驚きでした。
雨宮氏:
最初はお試しで牙狼の鎧だけ入れてみるとか,そういうコラボが普通なんですけど,絶狼から呀から法師まで入れて,さらに馬まで入れているとか,吉田さんぐらいおかしくないと実現しません(笑)。呀の魔導馬の雷剛とか,本編にも出てきてないし,しかも翼まで生えてて(笑)。
吉田氏:
雷剛はそもそもスピンオフである呀<暗黒騎士鎧伝>にしか登場していないですし,翼のある天昇状態はフィギュアでしか表現されていません。ただ,呀という騎士は1st.シリーズから見ている人にとっては特別な存在ですし,しかも轟天と銀牙が飛ぶのに,雷剛が飛ばないと,利便性が落ちてみんな乗らなくなってしまいます。監督に「雷剛,飛ばしてもいいですか?」とお願いをして,フィギュアを参考にモデリングしたものを改めて監督に監修していただきました。
法師の装備も,烈花とレオは劇中のままですが,ほかは弊社のアートワークチームがアレンジデザインしたものを監督に監修していただいたもので,ジョブや性別によって全部デザインが違うんです。
4Gamer:
同じ装備でも,種族によって身長や体格が違うので,隠れてしまったり逆に見えすぎたりするところも出てきたりして,デザインに工夫が必要だったのでは?
吉田氏:
そうですね。デザイン面で工夫が必要だったのは,やはりララフェルでした。頭の大きさを普段のままにして鎧を着せると,頭でっかちになりすぎてしまうんです。とくに絶狼や呀なんかは,兜の飾りが大きく張り出して,相当大きく見えてしまいます。ですので,騎士の鎧を装備するときは中の頭を少し縮めていたり,首の位置を普段より少しだけ下げています。そこ以外はそれほど問題にはなりませんでした。やはり,元のデザインやディテールが細部まで作られているからだと思います。
雨宮氏:
キャラクターのバランスなども全部見させていただきましたからね。馬の大きさも種族によって全然違いますし。
4Gamer:
実際に完成したものを見て,監督の感想はいかがでしたか?
まったく違和感がなかったです。思ったのは,牙狼が好きだ,というだけでなく,“作品を知っている人が作っているな”ということでした。単に好きなだけだと,どこかに特化してしまって,どこかがおろそかになるものなんです。それがなかったのは,チームの人が全員牙狼を熟知しているから,ということがよく分かりましたね。
吉田氏:
もともと,うちのチームには監督のファンが多いですから,どのデスクにも監督の画集があって,デザインに詰まるとそれを眺めてインスピレーションを高めるっていう連中ですし。だから監督が直接現場に来ていただいたとき,その後ろで並んで見ている制作チームの整列ぶりは,すごかったですよ(笑)。
雨宮氏:
20人以上はいたね(笑)。
吉田氏:
監督が褒めてくれると,後ろで「ヨシッ!」とガッツポーズしていて(笑)。牙狼の頭のディテールは限界まで再現していますが,普通はゲーム中のモデルなので,どうしても潰れてしまうところがあるんです。それを見た監督が「もっと潰れると思っていたのに,よくここまで再現してくれた」と言ってくれて。あれはモデリングチームがすごく喜んでいました。全員が,そのぐらい気合を入れて作っていて,監督に満足していただけたのは本当によかったです。
雨宮氏:
それと金色の表現がよかったね。
4Gamer:
PVで見て,あの輝きが出せることに驚きました。
雨宮氏:
だよね。僕もFFXIVをプレイしていて,その中での金属の表現は知っているんだけど,あそこまで金色に輝く装備は見たことがなくて。ちゃんと牙狼がそこにいるように見えましたから。
吉田氏:
牙狼や絶狼のような完璧なリフレクション(反射表現)は,これまで意図的に避けてきたんです。あの輝きは,使い方を間違えるとすごく下品に見えてしまうので。牙狼の場合はあの輝き自体がデザインに組み込まれているので,いやらしさがないんです。それに,実際あの輝きを表現してしまうと,本当に牙狼になっちゃいますから……やるなら牙狼の鎧が実現できたときに,と(笑)
雨宮氏:
牙狼の最初は,総金メッキのキャラクターを出すことをイメージしていて,そのときに気をつけたのは,「成金のにおい」を絶対に出さないことだったんです。そこで考えたのが,金メッキに血のにおいを加えることでした。敵と戦ってその返り血を浴びて,その中に見える,ぎらつく輝きですね。
吉田氏:
その結果が,普通の人では触れない「ソウルメタル」という概念になるんですよね。あの質感をゲーム上で表現できて,しかも監督に褒めていただけたのですから,スタッフはそりゃ喜びますよ。
4Gamer:
PVでは,非常に牙狼らしさが強調されて,鎧の輝きが引き立っていたと思います。
雨宮氏:
あのPVも,制作はもちろんスクウェア・エニックスさんなんですが,編集やアングルの設定などをオムニバスの中川(中川茂之氏)がやっているんです。彼はその昔,僕が「B-CLUB」という雑誌に連載を持っていたときの投稿の常連で,いまや牙狼の監督などもやっている生粋のファンなんですよ。その彼がPVを作っている段階で,コラボは始まっているんですよね。
吉田氏:
中川さんは監督の墨絵を動かす第一人者ですね。
雨宮氏:
僕の意向はほぼ確実にくみ取って作ってくれますからね。面白かったのは,PVを見た吉田さんが「この魔導刻(コラボPV冒頭に表示される砂時計のようなギミックのこと)のCG,新しくないですか?」と中川に指摘したことです。魔導刻って,昔のものは解像度が低いので,今回のPVでは全部作り直したんです。当初は,僕もそれに気付いていなくて(笑)。
4Gamer:
そんな細かなところに,よく気がつきますね(笑)。
以前のトークショーでも話したんですが,ヒーローものの「早く変身して必殺技出せよ!」というツッコミに対して,あの99.9秒のカウントダウンは圧倒的な説得力があって,すごく印象に残っているんです。「騎士は99.9秒しか鎧を装着できない。それを過ぎて鎧を装着し続けると鎧に喰われる」という設定はあとで語られるんですが,説明なしでも魔導刻の演出でそれが直感的に分かる。
だから,各作品で魔導刻がどう使われるのか,いつも注目して観ていたのです。それが今回のPVの冒頭で魔導刻が使われているのを見て「あれ,おかしいな……今回のはどの作品の魔導刻とも違う」と思って中川さんに聞いたら,「確かに作り直しました」って驚かれたんです(笑)。
4Gamer:
ゲーム中にあの魔導刻の演出が入ったりはしないんですか?
吉田氏:
さすがにないですね。バトルをしている最中に全員のタイマーが回って鎧が外れたら困りますし(笑)。でも,99.9秒をチャットで数えながら戦うとか,知っている仲間同士でロールプレイしていただくと,きっと楽しいと思います。
また,今回のコラボをやって本当によかったと思うのは,監督ご自身がゲーマーなので,ゲームのアバターに着せて喜んでもらえるのなら,劇中での設定を重視するよりは,楽しんでもらうことに注力してほしいと言っていただけたことでした。
4Gamer:
それは,例えば鎧の設定などですか?
吉田氏:
牙狼という作品の約束事として,「女性は魔戒騎士になれない」というのがあるんですが,世界中にプレイヤーがいるFFXIVとしては,ジェンダーにまつわることが絡むと必ず議論になります。そのことを伝えたら,すぐに「男女隔たりなく,みんなに着てもらえるほうがいい」と快く承諾してもらえたんです。むしろ関係者の方のほうがびっくりしていたくらい(笑)。
雨宮氏:
ゲームとのコラボってそういうものだよね。世界観へのこだわりよりは,キャラクターをいろんな人に知ってほしいという思いのほうが強いので,最低限の約束さえ守られていれば何も問題ないですよ。
4Gamer:
女性の魔戒騎士は,デザイン的に鎧に胸の膨らみがあったりするんですか?
雨宮氏:
うん,ちょっと膨らんでいる感じ。あのデザインができたので,次は巨乳もできるね(笑)。
吉田氏:
いきなり大きいのも,ちょっと下品ですから最初は控えめにしましょう,と監督から(笑)。
4Gamer:
ちなみに手に入れるのは結構大変なんでしょうか。
吉田氏:
まずはFFXIVに実装されているPvP(対人戦)のコンテンツをプレイして得られる「対人戦績」というポイントを溜めて,騎士や法師たちの装備と交換していきます。こちらはPvPコンテンツに参加できることが大前提になるので,それなりにハードルは高いですが,すべての装備が自由に色を変えられる仕様になっています。
その後,別のパッチでFFXIVの中にある遊技場「ゴールドソーサー」でも入手可能にしていく予定です。こちらは染色できず,オリジナルカラーのまま楽しんでいただくことになりますが,レベル15からゴールドソーサーで遊戯可能ですので,入手はかなり楽になります。
しかし自分のメインのジョブと,着てみたい牙狼シリーズのデザインはまた違うでしょうし,悩みどころでしょうね。僕もメインは黒魔道士なんですが,まずは呀の鎧を着たいんです(笑)。
雨宮氏:
藤田(藤田 玲さん,絶狼役)もそうじゃないかな。
吉田氏:
玲くんも黒魔道士がメインジョブですが,忍者もレベル60になっているから,絶狼から取りにいく準備をしているようですね(笑)。
4Gamer:
藤田さんもかなり喜んでいたのでは。
吉田氏:
ええ,本当に喜んでいました。玲君の存在は,このコラボでもすごく大きかったんです。監督にお会いする直前に知り合う機会があって,そのときにスーツアクターの和田君(和田三四郎さん,牙狼や絶狼などのスーツアクター)と2人にFFXIVを渡したらすごくハマってくれて。以降イベントには何度もゲストで来てもらっていますし,牙狼とFFXIVをつないでくれた非常に大きな存在です。
雨宮氏:
牙狼についてもすごいファンで,半分は仕事と思っていないからね(笑)。FFXIVで絶狼の鎧を着られるのが一番嬉しいプレイヤーなんじゃないかな。
吉田氏:
彼の布教のおかげで,牙狼の関係者にFFXIVプレイヤーが増えました(笑)。北九州ロケのときに,みんながPS4を持っていって,撮影後にホテルでプレイしていたっていう逸話もあるぐらいで,本当にありがたいですよね。
4Gamer:
PS4の持ち込みは本気すぎますね……(笑)。
雨宮監督がデザインする「リターン トゥ イヴァリース」
4Gamer:
監督はこの牙狼コラボ以外にも,紅蓮のリベレーターのアライアンスレイド「リターン トゥ イヴァリース」にデザイナーとして参加することになりましたが,そちらの進捗はいかがですか?
実は,ついさっき最初のイラスト数点を見せていただきました。お正月に監督のTwitterを拝見していたら,描いている気配があったんです。それを見たところなので,(トークイベント直前の)今,テンションがかなり上がっています。「すごくいいのがたくさんあって,どうしよう!」っていう状態で(笑)。
雨宮氏:
久しぶりにちゃんとデザインの仕事をしたという手応えを感じています。かなりたくさん候補を出しましたし。
4Gamer:
そうなると,全部使いたくなってしまうのでは。
吉田氏:
悩ましいですが,デザインと体験は必ずリンクしていないといけないので,バトルで映えるようにと考えています。監督の大ファンではありつつも,心を鬼にして,松野さん(松野泰己氏)と一緒にじっくり選び悩むつもりです。
何より,キャラクターデザイナー,イラストレーターとしての雨宮さんのすごさを世界中のプレイヤーに知らしめるようなコンテンツにしたいですね。
雨宮氏:
お話を受けたときに,ボスキャラ1体という選択肢もあったのですが,1点だけ受けるのは僕としてはあまり好きではないんです。最低でも5〜6体は受けて,1体につき何枚も描くぐらいの量を受けないと,デザイナーとして僕を使う良さが分からずに終わってしまいますから。
吉田氏:
今回も相当な量を描いていただいているので,そこは期待していていただければと。
4Gamer:
実際に見られるのはいつ頃になりそうですか?
吉田氏:
紅蓮のリベレーター発売後の最初のメジャーパッチになるかと思います。そこからはレイドシリーズのすべてに,必ず監督のデザインが入ってくるので,足かけ2年は楽しんでいただけると思いますよ。
雨宮氏:
プレイヤーの記憶に残るキャラクターにしたいですよね。
吉田氏:
はい,僕らもがんばります。それまでは今回の牙狼コラボの装備集めをしていただいて,エオルゼアで「牙狼ごっこ」をしていただきたいです。「牙狼」対「絶狼」のシチュエーションを作って,鎧が剥がれる様子なんかも,マクロを作ればたぶんできます。みんなで集まれば,英霊進軍なんかもできるでしょうし(笑)。
雨宮氏:
できるね。魔戒閃騎のラストシーン再現だ(笑)。
4Gamer:
それは楽しそうですね(笑)。
吉田氏:
そうやって楽しんでいただいたあと,4.0で新しい物語を体験しつつ,いよいよリターン トゥ イヴァリースで監督のデザインと松野さんのシナリオが炸裂しますので,どちらも楽しみにしていてください。
雨宮氏:
まだ発売されていないですから,ビッグマウスは終わってからにしようと思っています。「俺,こんなスゲェのデザインしたんだ!」って,自分で言ってまわると思います(笑)。
相当ちゃんとやっていますから,期待していてください。
4Gamer:
公開を楽しみにしています。本日はありがとうございました。
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