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「負けたくない」ではなく,「勝つぞ」という気持ちで――優勝・ももち選手へのインタビューと共に振り返る「Capcom Cup Finals」
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「負けたくない」ではなく,「勝つぞ」という気持ちで――Capcom Cup Finals覇者 ももち選手ミニインタビュー
4Gamer:
優勝おめでとうございます! 率直に,今の気持ちを聞かせてください。
いやもう単純に……「嬉しい」以外のことばが出てこないですね(笑)。こういった世界規模の大会で優勝できたのは初めてですし,ようやくだなあと。
4Gamer:
非常にハイレベルなトーナメントでしたが,戦ってきてもっとも苦しかった相手は誰でしたか。
ももち選手:
内容で言うと,やっぱりRyan選手になりますね。Winner'sの2回戦で負けましたし,Loser's準々決勝の試合も本当にギリギリでしたから。
4Gamer:
ああ,さきほどRyan選手にも話を聞きましたが,「Loser's準々決勝は,勝てる試合だったと思う」と言っていました。
ももち選手:
うん,自分にとっては完全に負け試合だったと思います。逆に,あの試合を“あの内容で”勝てたことで,自分に流れが来ているなと思えました。
4Gamer:
なるほど。その後はInfiltration選手,Luffy選手,Xian選手とEVO覇者だらけのボスラッシュが続いたわけですが,いかがだったでしょうか。
ももち選手:
彼らについては,優勝するためには絶対に倒さなければならない相手ということで,重点的に対策をしていました。それがうまくハマったように思います。ただ,Xianが決勝で最初に出してきたポイズンについては,まったく対策していなかったので手探りで戦うハメになって……途中で元に戻してくれて助かりました(笑)。
4Gamer:
「South East Asia Major」では,ももちさんがXian選手の元を撃破して,Capcom Cup Finalsの出場権を獲得したんでしたね。
ももち選手:
そうですね。今回のバージョンでは,ケンvs.元の組み合わせはケン側がかなりいける組み合わせですし,対策もできていました。とはいえ,内容を振り返ってみると,Xian戦はポイズンよりも元に苦労した印象が強いですね。やっぱり,さすがの練度でした。
4Gamer:
Capcom Cup Finalsでのももちさんのプレイを振り返ってみると,第4期 TOPANGAリーグでもよく見られたような,“追い詰められたあと,冷静かつ大胆な攻めで逆転していく”パターンが多かったように感じます。こういったプレイスタイルについては,自分でも意識されているのでしょうか。
ももち選手:
ええ。戦い方については,最初から重点的に考えてはいました。ただ,Winner'sでのRyan戦で消極的な負け方をして,そこで吹っ切れたところもありますね。こんなプレイ内容じゃ,絶対に後悔すると思った。
4Gamer:
Winner'sでのRyan選手との試合では,Ryan選手のぶっ放しを喰らって逆転を許してしまう展開が続きました。
ももち選手:
後手後手でしたね。そのRyan戦がまさにそうだったんですが,「負けたくない」っていう動き方をすると,あんまり良い結果が出ないんですよ。なので,「勝つぞ」という気持ちで動くことを何より意識しました。そうやって,自分でも納得できる内容の試合を目指せば,自ずと結果も付いてくる。それで勝つことができれば,何より自信につながりますから。
4Gamer:
精神的にもメリットが大きいと。
ももち選手:
そうですね。なので,Ryanに負けてLoser'sに落ちたことが,むしろ良かったなと思っています。
4Gamer:
分かりました。それでは最後に,これからの目標についてお聞かせください。
ももち選手:
Capcom Cup Finalsで言うと,ウメハラ選手,Infiltration選手,Luffy選手あたりは,対策をかなり練られていたと思うんです。対して自分は,彼らよりはきっと優先度が低かったんじゃないかと。この大きな大会を制したことで,今後は対策を練られる側になると思うので,それを乗り越えていきたいですね。
4Gamer:
本日はありがとうございました。これからの活躍にも期待しています!
Capcom Cup Finalsリザルトまとめ
- 優勝:ももち選手(ケン) / 日本
- 準優勝:Xian選手(元,ポイズン,ダルシム) / シンガポール
- 3位:Luffy選手(ローズ) / フランス
- 4位:Infiltration選手(豪鬼,春麗,エレナ) / 韓国
- 5位タイ:PR Balrog選手(バイソン,殺意リュウ) / アメリカ
- 5位タイ:Ryan Hart選手(リュウ,殺意リュウ) / イギリス
- 7位タイ:ふ〜ど選手(フェイロン)/日本
- 7位タイ:Valmaster選手(春麗,エレナ)/フランス
中でも,イベントの最後に登壇したカプコン・小野義徳総合プロデューサーの告知は,今後の格闘ゲームコミュニティに一石を投じるものと言える。2015年も開催されることが決定しているCapcom Cupでは,なんと50万ドル(約6000万円)が賞金として与えられるというのだ。格闘ゲームの競技シーンには,これまでうやむやになっていたさまざまな問題――予選開催国の公平性や,隣り合わせの対戦におけるルールの厳密化,八百長の危険性など――が,未解決のまま横たわっている。しかしこの規模になってしまえば,もはやうやむやでは済まされないだろう。
今後の格ゲーが直面し,解決していくべき問題は多いが,今は素直にこのニュースを喜びたい。この試みによって開かれるであろう新たな広がりに,いち格闘ゲーマーとして期待したいのだ。
本大会の所感を一つ付け加えるならば,これだけ豪華な面子を集めておいて,2試合先取という短期決戦ルールは,あまりにもったいないと思っている。まあこのあたりの「見るエンターテイメントとしての格闘ゲーム」についても,まだまだ進化の余地はあるハズだ。Capcom Cup 2015ではより面白い興行が見られることを期待しつつ,2014年最後の大会レポートの結びとしたい。
Capcom Cup 2014公式サイト
「ウルトラストリートファイターIV」公式サイト
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(C)CAPCOM U.S.A., INC. ALL RIGHTS RESERVED.
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