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とんでもないコースをモトバイクで走り抜ける,「Urban Trial Freestyle」のインプレッションをお届け
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印刷2013/09/04 12:00

ムービー

あり得ないようなコースを,テクニックの限りを尽くして駆け抜けろ

Urban Trial Freestyle

Text by UHAUHA


PlayStation 3/PS Vita向けに登場した
モトトライアルゲーム


 Tate Multimediaが2013年8月29日にダウンロード販売を開始したモトトライアルゲーム「Urban Trial Freestyle」PlayStation 3/PS Vita)のインプレッションをお届けしよう。大人の事情により,筆者がプレイしたのはPlayStation 3向けの英語版で,そのため掲載したムービーやスクリーンショットも英語版のものとなっているが,もちろん,発売中の日本語版ではゲーム中のテキストはすべて日本語になっているので,ぜひ安心してほしい。

「Urban Trial Freestyle」公式サイト


 本作は岩場や,さまざまな障害物を並べたコースをモトクロスバイクで走り抜ける競技「モトトライアル」をモチーフにしたレースゲームだ。ただし,モトトライアルをリアルに再現しているというより,とんでもないコースをいかに巧みに走るかに主眼を置いたアクション要素の強いゲームに仕上がっており,ビックリするような演出も数多く組み込まれている。

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ヘルメットやシャツなどでライダーのカスタマイズも可能だが,まずはモトバイクのアップグレードを優先したほうがいいだろう
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ステージ選択画面で星とお金の獲得状況を把握し,取りこぼしたステージに再挑戦だ
 バイクの操作はとても簡単だ。一見すると本作は3Dなのだが,ステアリング操作の必要はなく,プレイヤーはアクセルとブレーキ,そして前後の体重移動でステージを走破することになる。もっとも,何も考えずにアクセルを踏み込めばウイリーしてしまい,アクセルオフや前方への体重移動をしなければひっくり返ってしまう。ただ,障害物を乗り越える際にはわざとウイリーさせてフロントタイヤを持ち上げてクリアすることになる。これは,基本中の基本のテクニックだ。
 同様に,アクセル全開で何も考えずに大ジャンプするのは気持ちいいが,ステージによっては大きくジャンプせず,直前でブレーキをかけてスロープを走り抜けたほうが速かったという場合もある。何度も走り込んでステージ攻略を覚えるのは,どんなレースゲームでも同じだろう。

 ちなみに,上には「リアルなモトトライアルゲームではない」と書いたが,本作の開発にはモトトライアルの世界で伝説的な存在であるジュリアン・デュポン氏がアドバイザーとして参加しており,彼の持つレースのエッセンスがゲームに取り込まれているという。おそらく,ジャンプ中のカッコいいトリックなどに彼のアドバイスが活かされているのだろう。

タイムアタックモードでは,ランキングトップのゴーストと一緒に走る。タイムが近いとプレイヤーとゴーストが被って邪魔だ
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 ゲームには全部で5つの「ワールド」が用意されており,それぞれのワールドは8つの「ステージ」で構成されている。プレイヤーがまず挑戦できるのは最初のワールドの最初のステージだけで,ステージクリアのときに獲得できた星(1ステージで最大5つ)を貯めることによって,次のステージがアンロックされ,すべてのステージをクリアすると次のワールドに挑めるという仕組みだ。

 ゲームモードとしては,最短時間でステージ走破を目指す「タイムアタックモード」と,ジャンプの飛距離やトリックを使ってスコアを稼ぐ「スタントモード」という2つのモードが用意されている。
 タイムアタックモードのステージは,いかに速くステージを走破するかを考えればいいわけだが,スタントモードは意外と難しい。ステージには,LONGEST JUMP(遠くまでジャンプする),HIGHEST JUMP(高くジャンプする),PRECISE AIM(正確に着地する),FLIP METER(バイクで宙返りする),そしてSPEED CHECK(計測地点を素速く通過する)といったポイントがいくつか設置されていて,ここで規定のスタントを行うことでポイントが入るシステムなのだ。もちろん,カッコいいスタントが決まればポイントも高くなる。

連続ループ系のトラップも用意されている。一気に走り抜けよう
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 さて,ゲーム中盤くらいまではアンロックに必要な星の数も少ないので,ゲームはサクサク進む。とはいえ,かなり意地の悪いデザインのステージもあり,序盤とはいえ星3〜4つが限界というステージも混ざっているのでやっかいだ。取れるステージで確実に星を取っていかないと,あと星1つでワールドがアンロックされるのに,その1つがどうしても手に入らないということも起きてしまうのだ。筆者が自分で経験したので,間違いない。

ジャンプ中のエアトリックは自動的にチョイスされ,好きなものを自由に使えるわけではない
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バイクテクニックを駆使して,難コースを攻略しよう


 上記2つのモードのほかに,ちょっと仕掛けの異なる「チャレンジモード」もある。これには,「爆弾を破裂させてライダーを飛ばす」「大きなサッカーボールをゴールまで運ぶ」など5種類のミニゲームが用意されており,最初は1つしかプレイできないが,新たなワールドがアンロックされるたびに,新しいミニゲームが1つプレイできるようになるのだ。ちなみに,どのミニゲームもかなりバカバカしく,大笑いしながらプレイできるので,攻略の息抜きにもってこい。

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 ゲームに登場するステージは,実際のモトトライアルとは比べものにならないほど突拍子もないステージばかり。トタン屋根が並ぶスラム街,薄気味悪い廃墟と化した遊園地,ビルの屋上やビル内,そして事故現場などを走り抜けたりするので,走りながら,なんでこんなところを? という気持ちになってくる。ちなみに,タイトルからも分かるように,本作の舞台となるのはUrbanな場所で,大自然を舞台にしたようなステージは出てこない。

スピードを落とさずに走るには,着地時のバイクの角度が重要になる。着地時の姿勢が悪いと転倒するし,タイムも伸びない
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スタント地点にさしかかると,どのスタントを使えばいいのか分かる。すべてのスタント地点で高得点を出せないと良いポイントは出せない
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 高低差が付いていたり,ループやエレベーターがあったりなど,ステージにはさまざまな障害がバランスよく配置されており,バイクテクニックを駆使しないと切り抜けられない場所も多い。また,バイクが倒したポールがヘリコプターに当たってヘリが墜落したり,ド派手な爆発が起きたり,列車にはねられそうになったり,巨大な鉄球に追いかけられたりと,映画さながらの多種多様な演出が随所に施されているところも魅力的だ。タイミングが悪いと爆発などに巻き込まれてしまうのでイライラするが,筆者はたまらなく好きだ。

 転倒せずにステージを走りきると思わずガッツポーズしてしまうほど嬉しいが,反対にコントローラを投げつけたくなるときもある。とはいえ,転倒しても直前のチェックポイントから即座に再開でき,こうしたトライ&エラーを繰り返すことが前提のゲームデザインになっているのだ。転倒しなくても,ボタン一つですぐさま直前のチェックポイント,またはステージの最初から再開できるので,どうも納得がいかんというときにも,やり直してみよう。

ステージの随所に設置されたお金を拾う。どうやって取ればいいか悩むところにあるものも多いので,試行錯誤が要求される
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 やりこみ要素とは少し違うが,各ステージ内にはお金が配置されていて,それを回収するお楽しみもある。普通に走っていれば取れるお金もあるが,高めにジャンプしないと届かなかったり,どうやって取るのかまったく分からないところに配置してあったりするので,すべてのお金を回収するのは相当苦労するはずだ。ちなみにお金は,ライダーやバイクのカスタマイズに使えるので,できるだけ多く回収したいところ。

 ステージ攻略には,「まぐれ」や「運」も重要になる。さっきはうまくいったのに,二度と同じように走れないなんてことも多いので,このへんは遊んでいて不思議。単純な操作の中にも奥深い部分があるようで,たとえまぐれだったとしても,難所をサクッとクリアできたときの気持ち良さはクセになる。

パラメータの変化を見ながら,ステージに合ったパーツをチョイスしよう。高いパーツを使えばいいというものでもなく,組み合わせが重要
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 バイクはタイヤ,ボディ,エンジンなどをカスタマイズできる。パーツは合計64種類も用意されており,それらを組み替えることで最高速度,加速,ハンドリングのパラメータが変化する。最高速度を抑えて加速重視にしたり,荷重移動のためにハンドリングのパラメータを上げたりなど,ステージに合わせてあれこれ試行錯誤しつつ,カスタマイズしてみよう。

 ゲームはシングルプレイのみだが,タイムアタックモードではステージ最速タイムを記録したプレイヤーのゴーストと一緒に走れるし,グローバルリーダーボードも用意されているので,世界の頂点を目指して奮闘するのも面白そう。

 簡単操作でとんでもないステージに挑む本作。手軽に短時間でプレイできるのも嬉しいところ。価格もお手頃なので,興味のある人はぜひ,この一風変わったバイクゲームを遊んでほしい。

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