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独特のアートスタイルで迫るユービーアイソフトの「チャイルド オブ ライト」「バリアント ハート -ザ グレイト ウォー-」を開発者がプレゼンテーション
ファンタジー世界をモチーフとしたRPG,チャイルド オブ ライトと,第一次世界大戦を舞台としたパズルアドベンチャーであるバリアント ハート -ザ グレイト ウォー-。スクリーンショットを見ればお分かりのように,いずれも手描き風のグラフィックスをベースにした,2Dのアーティスティックな表現が特徴だ。
ユービーアイソフト公式サイト
幻想的で怖いおとぎ話がテーマのRPG
「チャイルド オブ ライト」
プレイヤーは,レムリア王国のプリンセス「オーロラ」となり,太陽,月,星を盗み出した「ブラッククイーン」を倒す旅に出ることになる。世界観は,西洋ファンタジーそのものだが,ディズニーアニメのように可愛く描かれたものではなく,独特の残酷さや不気味さを持つ昔ながらの「おとぎ話」的な内容を目指しているそうだ。
この作品を作るにあたり,3つの柱となる要素を立てたというPlourde氏。その一つめの柱が「アート」だ。水彩画のようなスタイルで世界を表現しており,絵本がそのままゲーム画面になったようなグラフィックスがユニークだ。またシーンが変わるときには,こちらは水墨画をイメージしたという,画面に薄墨がたらされていくような演出が施されている。
二つめは「音楽」だ。ノスタルジーを感じさせる旋律はピアノを主とし,ときにオーケストラ演奏などを交えたもので,Plourde氏は「『ファイナルファンタジーX』のBGMのようなイメージ」で作ったとしている。
最後となる三つめの柱は,「ゲームプレイ」。2Dのサイドビューの画面で物語を進めながら,敵と遭遇したときはターン制の戦闘に突入,戦いに勝利することで主人公のオーロラやその仲間達を成長させていくという,誰でも分かりやすい,オーソドックスなRPGのシステムが使われている。
Plourde氏によると,「家族と一緒にプレイしてもらいたい」とのこと。本作は基本的にリビングなどでのカウチプレイが推奨されるファミリー向けのタイトルであり,オンラインの協力プレイには対応していない。
イグニクルスはオーロラが行けないような場所にも自由に移動でき,また,敵の動きを一時的に封じるといった力を持っているので,ゲームを進めるうえで大いに役立ってくれるのだ。
実際にプレイしてみると,オーロラの操作感がかなり心地いい。彼女はフワフワという感じでゆっくりと飛ぶのだが,水中を漂うような浮遊感がうまく表現されている。ちなみに彼女の髪の毛の動きは,ディズニー映画「リトル・マーメイド」の主人公アリエルの水中での髪の動きを参考にしているそうだ。
オーロラは訪ねる村々で困っている人を助け,場合によっては彼らが仲間になってくれることもある。
敵はフィールド上の特定の場所にいて,これにオーロラが接触すると戦闘シーンに入るというシンボルエンカウント方式が採用されている。とはいえ,イグニクルスの放つ光を当てて敵をひるませ,戦わずにスルーすることも可能。また,敵は一度倒すとそのフィールドを出るまで復活しない。
戦闘はターン制で,キャラクターごとにコマンドを入力して行動するというオーソドックスなスタイルだが,攻撃や防御などの各コマンドには異なるウェイトタイムが存在していて,発動するまでにかかる時間が変わる仕組みだ。
敵味方の行動は画面下側にゲージに表示されており,時間のかかるコマンドを実行中に敵から攻撃を受けてしまうと,そのキャラクターは行動を起こせないままターンが終了してしまう。もちろんその逆もパターンあるため,相手がどんな行動を行ってくるかを予想して,戦い方を臨機応変に変えていくことが要求される。戦闘についてPlourde氏は「JRPGの影響を受けたシステム」だと語っていた。
これは,戦いよりもストーリーを楽しみたいというプレイヤーに向けたもので,前述のイグニクルスによるサポートと併用することで,戦闘を最低限に抑えてゲームを進められるのだ。
もちろん,普通のRPGと同様に戦闘を重ねてキャラクターをじっくり育生してもいいし,この独特の世界観を味わうことを優先してゲームを進めるのもいい。見た目だけではない,ひと味違った個性的なRPGとして幅広く楽しめそうだ。
第一次大戦を背景にしたヒューマンストーリー
「バリアント ハート -ザ グレイト ウォー-」
本作は,来年2014年に開戦から100年を迎える,第一次世界大戦を背景とした作品で,コンセプトは「第一次世界大戦の真実を描く」というものだが,絵柄や描写をコミックスタッチにすることで,子供達でも親しみやすいものになっている。ちなみに,本作に使われているアートは,フランスやベルギーのコミックをモチーフとしたものだそうだ。
ゲームには5人のキャラクターが登場する。特別な人物ではなく,名もなき市民や兵士達にスポットを当て,彼らが戦場でどう生きたのかを描くことによって第一次世界大戦の姿を浮かび上がらせようという意図だ。
5人のキャラクターをつなぐ重要な存在として登場するのが,一匹の犬。詳しい物語は明らかにされなかったものの,この犬がそれぞれの場面でキャラクターに出会ったり助けたりすることで,5人の物語がつながっていくのだ。なおこの犬とそれにまつわる物語は,戦場で活躍した実在の犬をモデルにしているとのことだ。
ゲームの進め方は仕掛けを特定の手順で動かすなど,正しいアクションを行うことでパズルを解いていくというもので,例えばドイツ兵にソーセージを調理するように命令された主人公の一人,エミルは「鍋に水を入れる」→「火をつけて湯を沸かす」→「ソーセージを投げ込む」という手順を踏むことでパズルをクリアできるという感じだ。また,人間には行けない場所に行ったりなど,犬の活躍なしでは解けないパズルもあるという。
プレゼンテーションで見せてもらったパズルは,上記のような簡単なものばかりだったが,ゲームが進むにつれて次第に難しくなっていくようだ。
Orsat氏と開発陣は,このゲームを作るにあたって,第一次世界大戦中にやりとりされた多数の手紙を参考にしたそうで,コミカルながらもリアルな100年前の戦争の様子がゲームの背景に描かれている。前述の犬の存在や,第一次世界大戦で戦ったポワリュ(Poilu=毛むくじゃらの人)というあだ名で呼ばれたフランス人兵士達の姿をゲームに盛り込むなど,史実を正確に再現することで,「ドキュメンタリーと映画の中間となるような存在」を目指しているとのことだ。発売は,2014年が予定されており,チャイルド オブ ライトと同様,詳しい配信日時は発表されていないが,世界同時発売が行われる予定だ。
数百人単位のスタッフが参加するビッグタイトルを数多く開発するUbisoftだが,この2作品については,チャイルド オブ ライトが約35人,バリアント ハートはさらに少ない約15人という少数の開発者の手で制作が進められている。UBIart Frameworkを用いた開発によって少人数でのゲーム開発が可能になり,「リスクを少なく抑えたまま,自分達のアイデアを実現できるようになった」とPlourde氏は述べた。
独自の2Dグラフィックスをベースとしつつも,対照的なテーマやまったく異なるゲームシステムを持つこの2作品。Ubisoftの新たな試みとしても注目できそうだ。
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- ライター:稲元徹也
- Ubisoft Montpellier
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