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「GUILTY GEAR Xrd -SIGN-」の大会「闘神激突」に参戦が決まったウメハラ氏に意気込みを聞いてみた
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印刷2015/07/14 17:25

インタビュー

「GUILTY GEAR Xrd -SIGN-」の大会「闘神激突」に参戦が決まったウメハラ氏に意気込みを聞いてみた

 PlayStation 4版「GUILTY GEAR Xrd -SIGN-」(以下,GGXrd)で,ギルティギア王者軍とプロゲーマー連合軍が火花を散らす格闘ゲームイベント「闘神激突」。両軍それぞれに,選びぬかれた代表選手5人と予選通過者5人が選ばれ,各軍10名のプレイヤーが8月22日の本戦決勝で雌雄を決する。
 プロゲーマー連合軍には,まさかのウメハラ氏参戦も決定しており,ギルティギアのプレイヤーだけでなく,広く格闘ゲーマーにも注目度の高いイベントだ。今回4Gamerでは,ウメハラ氏に本大会への意気込みを聞いてみた。

ご存知プロゲーマーのウメハラ氏。古くは「ストリートファイターZERO3」で世界一となり,近年では「ストリートファイターIV」シリーズで世界を相手に最前線で戦い,さまざまな大会で優勝している。ギルティギアは過去に「GUILTY GEAR XX」(以下,GGXX),「GUILTY GEAR XX ♯RELOAD」(以下,青リロ)をプレイしている。闘神激突参戦決定と同時にウメハラチャンネルの配信も始まった
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「闘神激突」公式サイト



ウメハラにとってのギルティギアとは


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。まずウメハラさんは11年ぶりのギルティギアへの復帰となりますが,今回「闘神激突」に参戦を決めた理由を教えて下さい。

ウメハラ氏:
 この企画にぜひ参加してくださいと熱いオファーを受けたのがキッカケです。あと,11年ぶりとはいえ,ギルティギアがすごくハマって遊んでたゲームだったことも大きいですね。そういったいろんな要素が噛み合って参戦を決意しました。

4Gamer:
 ギルティギアの魅力やハマった理由などについて教えてください。

ウメハラ氏:
 今となってはシリーズ共通のシステムなんですが,「テンションゲージ」(※)や「ネガティブペナルティ」(※)というシステムが当時は革新的でした。「ゲームなんだから,積極的に動いていく奴がいい思いをしなきゃおかしいだろ」という持論があるんですよ。「何もしないのが強い」って,これはもう遊びじゃないですよね。もちろん勝負の世界なら,何もしないのが強いならそれをやるんだけど,そこは遊ばせる側が工夫して潰していくべきだと思っています。
 ギルティギアはそこがシステムで否定されていて,積極的に動かないとどんどん不利になっていくというね。そういったシステムがすごく気に入ってます。

※テンションゲージ……攻撃する以外にも前進するなど攻めの姿勢を見せることで増加しやすくなるゲージシステム。これにより安易な待ち戦法は難しくなっている。
※ネガティブペナルティ……後退するなど引き気味に戦うとテンションゲージが溜まりにくくなり,逃げすぎると全ゲージ没収といったペナルティが発生する。


4Gamer:
 たしかに待ち戦法に対する一種の答えを導きだしたゲームのひとつに感じますね。では,次の質問ですが,逆に今までギルティギアシリーズに復帰しなかった理由はなんでしょうか?

ウメハラ氏:
 やはりストリートファイターIVシリーズで精一杯だったという部分が大きいですね。タイミングが合わなかったってのもありますし。

4Gamer:
 今回復帰したということは,このままGGXrdを続けて来年のEVOに出る可能性もあると考えていいのでしょうか。

ウメハラ氏:
 それは今後の展開次第です。

今回のインタビューは,GGXrdでバトルプランナーを務めるアークシステムワークスのパチ氏にも同席いただいた。パチ氏はギルティギアシリーズの最古参プレイヤーの1人で,過去にはウメハラ氏とチームを組んで大会に出場したことも
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4Gamer:
 今回は,過去にギルティギアをプレイしたときと同じく,遅れて参戦するチャレンジャー側ということになりますが,心境などをお聞かせください。

ウメハラ氏:
 また(チャレンジャー側)ですよ(笑)。
 とは言え,あのときほど大変ではないとは思いますね。当時は,Pボタンが下にあるボタン配置(※)がキツくて。何年もやってきた格闘ゲームなのに,とっさに出そうとしたパンチとキックを間違えたり。今回は,そういうところで順応するのが早かったですね。
 あとは今回使用するソルが,昔プレイしていたときからそれほど変わっているわけではないので,GGXXを一からやったときほど大変じゃないだろうと感じます。

※ギルティギアのほぼすべてのシリーズは5ボタン配置で,Pボタンが左下にある。ストリートファイターIIなどの当時のカプコンゲームの多くは,上の列に小中大のPボタン3つ,下の列に小中大のKボタンが3つ配置される6ボタン配置が主流だった。

4Gamer:
 GGXXから始めたときは,やはり大きな苦労があったんですね。

ウメハラ氏:
 それはもう(笑)。日曜の朝10時にゲーセンに行って,そこでファウスト使いにずっと乱入してたんだけど,30連敗した挙句に最後は捨てゲーされたっていうね……。これが始めて1週間のときだったかな。

4Gamer:
 ウメハラさんの連勝エピソードはよく聞きますが,連敗して捨てゲーされたというエピソードは珍しいですね(笑)。

ウメハラ氏:
 でも,その練習過程も含めて面白かったですけどね。ギルティギアは,完全にやったことのないゲームのわりに早く対応できたんですが,それは「ヴァンパイアセイヴァー」をやっていたからかもしれないですね。ストリートファイターしかやってなかったら,もっと大変だったかも。

4Gamer:
 現在は,1日どれぐらい練習しているんですか?

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ウメハラ氏:
 多い日で16時間。今はEVO前だから,ギルティギア1本ってわけにはいかないですが。練習内容は連続技などのトレモ(トレーニングモード)ですかね。あとは合間に対戦をしてます。

4Gamer:
 対戦というのはネット対戦ですか?

ウメハラ氏:
 そうですね。ランクマッチやったり,ロビーに入ったりもしてます。

4Gamer:
 ということは,対戦しているソルが実はウメハラソルの可能性があるということですね。今回もgameinn(※)のIDなんでしょうか?

※ウメハラ氏がストリートファイターIVシリーズをプレイしていたときのオンラインID。当時はgameinnのあまりの強さにさまざまな噂が流れた

ウメハラ氏:
 gameinnじゃないから,たぶん誰もIDを知らないです。参戦発表されたんで,gameinnでやってもいいんですけど。それは少し考えときます。

4Gamer:
 アーケードでプレイしたりはしないんでしょうか?

ウメハラ氏:
 闘神激突は本番が家庭用なので,基本的に家庭用を使ってます。あと,ゲーセン勢は強そうだなと思って(笑)。自分のレベルにあった人を探すなら家庭用かなと。

4Gamer:
 では,うまくなって勝てるようになってきたらゲーセンデビューもありうると。

ウメハラ氏:
 もしかしたらあるかもしれないですね。

4Gamer:
 過去作品で得意としていたキャラクターがあれば教えてください。

ウメハラ氏:
 青リロでいうと,スレイヤーと同キャラですかね。あとは……ファウストもそんな苦手じゃなかったかな。

4Gamer:
 ということは,ナゲ選手(ファウスト)は任せろみたいなことが!?

ウメハラ氏:
 そんな大きなことは言えないけど,純粋に対戦してみたいなって気持ちはあります。最先端のファウストとの対戦ってどんな感じになるのかなって興味はありますよね。

4Gamer:
 昔のウメハラさんのプレイスタイルだと,ファウスト戦はダッシュからのヴォルカニックヴァイパー(以下,ヴォルカ)で荒らしにいくイメージですね。

ウメハラ氏:
 今回もヴォルカは使うと思うんですよね。例えば,まちゃぼー(※)なんて全然ヴォルカを撃たないじゃないですか。もちろんそういうスタイルも考慮するけど,やっぱり実力差を埋める手段としてヴォルカは便利というか。ここ一番で当てたいというのはありますね。

※GGXrd第一回公式大会 無差別1on1で見事ソルで優勝した強豪プレイヤー。今回,ウメハラチャンネル内で,ウメハラ氏の師匠を務めている。

4Gamer:
 あの独特なソルが見れるということで期待しています。


「ウメハラ FIGHTING GAMERS!」2巻のPVは自分が汚れないようにしたのに……


4Gamer:
 ところで最近,マンガ「ウメハラ FIGHTING GAMERS!」の第2巻が出て,あの「電波実況」(※)を再現するかのようなPVが公開されましたよね。電波実況の当時の思い出などあれば教えてください。

※ウメハラソルの攻撃に合わせて,実況のがまの油氏が「ウメハラがぁ」を連呼するだけなのだが,そのあまりのテンポのよさと熱量にさまざまな派生MADが作られた大人気動画。

ウメハラ氏:
 あれは闘劇03だったかな。パチと一緒に組んだ時じゃないかな?

パチ氏:
 そう。(チームメイトの)俺とありさかしんやが速攻で負けたんだよね。

ウメハラ氏:
 「スーパーストリートファイターIIX」で3タテして,ギルティ試合だよと呼ばれたら,俺がまた大将で3人に勝たないといけないっていう。

パチ氏:
 それで見事,逆3タテしたんだけど,「さすがに疲れた…」って言ってたからね。

4Gamer:
 すごい集中力ですね。そのときの試合は実況は聞こえてました?

ウメハラ氏:
 あのときはまったくわからなかったです。後から聞いてびっくりしましたけどね。これ聞こえてたらたぶん負けてたんじゃないかって(笑)。

4Gamer:
 たしかに,あの実況を聞いてたら吹き出しそうですね。ちなみに,ウメハラ FIGHTING GAMERS! 第2巻のPVはどのような経緯で作られたのでしょうか。

ウメハラ氏:
 これまでいろんなPVに携わってきて,格ゲー好きの連中は,ふざけたことが好きなんだって最近分かってきたんですよ。そこでPVの内容を,マンガの変な顔に合わせて,大貫(※)にアテレコさせようって提案してね。自分は汚れないようふざけるつもりだったのに,なぜかあれになってた。

※古くは「ストリートファイターZERO3」でウメハラ氏と日本一を競った格闘ゲーマー。「ウメハラ FIGHTING GAMERS!」では,主人公のウメハラ氏よりも台詞が多く,第2の主人公のように扱われている。

4Gamer:
 なるほど(笑)。ちなみにマンガが続いたら,ギルティギア編もありそうですか?

ウメハラ氏:
 そういうのがあっても面白いかもしれないですね。

4Gamer:
 最後に,本戦決勝への意気込みをお願いします。

ウメハラ氏:
 チームで言うと結構いい勝負ができると思います。ギルティギア王者軍とプロゲーマー連合軍の予選参加人数は,1回目は連合側が少なかったんだけど,2回目では逆転したので,いい人材が来てくれるんじゃないかな。
 ただ自分の直接対決は相手が○○選手(※近日公開)になりそうなので,なんで一番出遅れてるやつがあんな強敵とやらなきゃいけないんだってのはあるんだけど(笑)。でも,旧キャラ同士の対決だから一矢報いることができるんじゃないかな。あとは,まちゃぼーが教えてくれるから,何をされるか分からないってことはないと思う。正直,ちょっと楽しみですね。どこまでいけるのか。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。決勝戦での活躍を期待しています。

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 闘神激突は,各チームごとの代表選手を決めるオンライン予選が全5回にわたって開催されており,PlayStation 4を持っていれば誰でもエントリーできる。予選に参加するだけで8月22日開催の本戦決勝の観戦券が抽選でプレゼントされ,ハイレベルな試合を間近で見られるかもしれないので,記念参加で出場してみるのもいいだろう。第2回オンライン予選では,PlayStation 3から参加して失格になるという珍事件も起こっているので,参加するプレイヤーはお間違えなく。

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