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[COMPUTEX]低消費電力向けBroadwellは「Core M」ブランドに。モバイル分野で攻勢を強めるIntelの基調講演レポート
講演の中では,デスクトップPC向けの倍率ロックフリーCPU「Devil’s Ca
話題が盛りだくさんだった講演の概要をレポートしたい。
PCの時代は終わった……と言われ続けて早幾年?
講演の冒頭でRenée氏は,IT業界では今までに何度も「PCの時代は終わった」と言われ続けてきたという話を披露した。たとえば1999年には,当時IBMのCEOだったLouis V.Gastner氏がそういう見解を示したし,最近ではスマートフォンとタブレットの急速な拡大によって,同じようなことを言ってる人がいるという。
Renée氏が提示したスライド。1999年にはIBMのCEOに,2005年にはTexas InstrumentsのCEOに「PCの時代は終わった」と言われたが,それでもPC市場は成長を続けている,ということを示している |
そのために用意された最新の武器が,採用が拡大している「Bay Trail」ベースのAtomプロセッサや,これから紹介するモバイル向けCPUであるというわけだ。
さらりと触れられただけのDevil's Canyon
その詳細については,6月3日掲載の発表記事を参照してほしいが,簡単に言えばパッケージ内部の部材を変更することで,安定したオーバークロック動作を可能にしたHaswell Refresh世代のCPUである。
講演中で取り上げられた製品名は「Core i7-4790K」だが,「Core i5
通常のHaswell Refreshと比べてアーキテクチャ面での違いはないが,Core i7-4790Kの場合,定格で4GHz,最大クロックの4.4GHzに4コアすべてが到達可能であるなど,CPU性能にこだわる人には,なかなか魅力的なCPUといえよう。
余談めいた話になるが,Renée氏の講演ではわずかに言及されただけのDevil's Canyonだったが,6月3日の夜にIntelは,「Enthusiasts Overclocking Event」なる,Devil's Canyonを使ったオーバークロック大会を開催している。
マザーボードメーカー各社のオーバークロックチームが,制限時間内でどこまで動作クロックを上げられるかを競うというもので,空冷部門と液体窒素冷却部門に分かれて,まさに熱い戦いが繰り広げられた。
低消費電力版Broadwellは「Core M」ブランドに
極薄のWindowsタブレットが実現可能
Broadwellは,22nmプロセス世代のCPUと比べて,TDPを60%,消費電力は10〜45%低減でき,CPUパッケージのサイズを最大50%縮小し,そのうえバッテリー駆動時間は20〜40%も向上できるのだという。
ここでRenée氏は,Intelが開発したというリファレンスデザインの薄型タブレットを披露する。これに搭載されているCPUは,低消費電力版のBroadwellで,Intelではこれらに新しく,「Core M」というブランド名を冠していくことが発表された。
つまり,Broadwell世代のCoreプロセッサは,今までどおりの「Core i7/i5/i3」に加えて,モバイルデバイス専用のCore Mが登場するというわけだ。Renée氏いわく,Core MプロセッサはIntelの歴史の中で,最も「低発熱で,静かで,軽く薄い,省電力な製品」になるという。
Renée氏が手にしているのが,Core M搭載タブレットのリファレンスデザイン。タブレット時はかなりの薄さで,画面サイズは12.5型。キーボードと接続すればSurface Proのようにも使えるという |
Core Mプロセッサを搭載する製品は,2014年のホリデーシーズン,つまり12月頃に登場する見込みであると,
モデム統合型SoC SoFIA 3Gを2014年第4四半期に投入
Renée氏の講演で2つめの大きなテーマとなったのが,IntelアーキテクチャのCPUコアを中核に,GPUや周辺回路,さらにモデム機能を統合したSoC(System-on-a-Chip)「SoFIA」(ソフィア)だ。CPUコア部分はAtomベースで,基本的には低価格スマートフォンやタブレットをターゲットにしたSoCである。
Renée氏は,3Gモデム機能を統合した「SoFIA 3G」を搭載するスマートフォンやタブレットのリファレンスデザインを披露し,すでにモデム機能も動作していて,通話が可能な段階まで開発が進んでいることをアピールした。
ちなみに,Intelは2013年11月にSoFIAを発表したとき,SoFIAはIntel自体が製造するのではなく,外部のファウンドリ(半導体製造事業者)に製造委託することを公表していた。そして,COMPUTEX開幕直前の5月28日には,Fuzhou Rockchip Electronics(以下,Rockchip)と提携し,両社が共同でAtomベースのSoCを提供することを発表している。そうなると,SoFIA 3Gを最初に製品化するのはRockchipとなる可能性が高いのではないだろうか。
あくまでもデータセンター向けの製品ではあるが,2.5インチSSDでは「Intel SSD 730」のように,元々データセンター向けとされた製品をPC向けにチューンしたものも販売されているので,こちらもPC向けの登場を期待したいところだ。
IntelのCOMPUTEX TAIPEI 2014 特設ページ(英語)
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