プレイレポート
なんだ,このバカバカしさは!? 思わず開発者の頭の中を覗きたくなった“最恐”ジェットコースター制作シム「ScreamRide」プレイレポート
既報のとおり,「ScreamRide」は乗客の安全性を完全に無視した“最恐”のジェットコースターを作成したり,危険極まりないコースを走行したり,ときには破壊したりするシミュレーションゲームだ。
今回,本作に収録される3つのゲームモードをプレイしてきたのでレポートをお届けしよう。
「ScreamRide」公式サイト
最初のゲームモード「スクリームライダー」は絶叫コースを高速走行して,ゴールを目指すというもの。操作方法はいたってシンプルで,アクセルやブレーキ,ターボ加速,コーナーでのバランス制御などが可能だ。
当然,加速すればするほど好タイムが狙えるし,アクロバティックなアクションで高スコアを叩き出せるものの,高速で急カーブに飛び込むと遠心力で脱輪してしまう。また,レールの光っている部分でタイミングよくボタンを押すと,ターボ加速に必要なエネルギーが獲得できる。
と,ここまでの説明だけだと,いわゆる「ジェットコースター風レースゲーム」のように思われるかもしれない。だが,実際にプレイした筆者は,そんな言葉では表現できない“クレイジーな魅力”があると感じた。
高速走行中のコースターが片輪になってしまったり(片輪走行中の時間に応じてスコアが加算される),レールの切れ目でジャンプしたり,さらにコースアウトの暁には乗客が宙に投げ出されたりと,次から次へと荒唐無稽な光景が繰り広げられるのだ。さらにレールから外れたコースターが周囲の建造物をなぎ倒すわ,吹っ飛ばされた乗客も建物を粉砕するわと,開発者のやりたい放題ぶりが爽快ですらある。
そのうえ,地上に落下したコースターのエンジンを再点火し,破壊を拡大させることも可能で,レースゲームだとしたら絶対にありえないカオスな状況が生まれていく。いや,正確には生まれていくのではなく,“プレイヤーの意思が生み出す”のだが。
もはや,絶叫マシンならぬ阿鼻叫喚マシンといった様相なのに,なぜか乗客達は大喜び。いったいどういう設定なのか……と思わなくもないが,そんな小難しい理屈は抜きにして,破壊の限りを楽しむのが正解だろう。
2つめのゲームモード「破壊のエキスパート」は,さまざまなキャビン(つまり乗客がいる)を投擲し,建造物を破壊してスコアを稼ぐことが目的だ。ステージにはボーナスポイントが獲得できるターゲットのほか,爆弾も設置されており,うまく狙えば爆発によって連鎖的に破壊することができる。
基本的には,どれだけ正確にキャビンを投げられるかを競うという内容だが,物理演算を採用しているため,徐々にビルが崩壊していく様子が妙に楽しいのだ。そして,どんな意外な展開になったとしても,それはそれで納得できてしまうリアリティもある。
倒れたビルが隣のビルに当たったら,そのまま連鎖して次々に壊れていく展開を期待するだろう。しかし,「ScreamRide」では隣のビルが耐えてしまうことだってある。そのあたりは,ビルが倒れたときの勢いや重量,隣のビルの構造的な強さなどから計算しているというわけだ。
逆に,狙いを外したはずの一投や,偶然にも建物の中枢付近に飛んでいった爆弾が思わぬ大崩壊を引き起こすこともある。決定的な場面を見逃さないため,投擲後はじっくりと画面を見守り,破壊の美を堪能したいところだ。
3つめのゲームモード「エンジニア」では,プレイヤーがさまざまなパーツを組み上げてコースを制作することができる。さらにXbox One版であれば,自作のコースをXbox Liveを介して共有することが可能で,離れた場所にいるプレイヤーにも遊んでもらえるとのこと。
なお,今回は時間の都合により,さらに制約の少ないコースエディットが可能な「サンドボックス」モードはあまり試せなかったが,操作自体はすぐに理解できたこともあり,気軽に思い通りのコースを作れそうだと感じた。
自分のアイデアを詰め込んだジェットコースターのコースを走行したり,破壊したりすると,不思議とくつろいだ気分になってしまった。また,個人的には自分で作成したコースを家族や友人に遊んでもらって,そのリアクションを見守ったり,文句を聞いたりしてみたいところで,もっとやりこみたかったモードである。
以上,3つのゲームモードを紹介してきたが,あえて分かりやすく言うなら「物理演算をベースにした,ジェットコースターのレースや破壊,コースエディットが楽しめるゲーム」となる本作。しかし,記事中にも触れたとおり,あまり難しく考えずに,目の前にある状況をあるがままに受け入れて楽しむのが正解ではないだろうか。
また,意外に思えるかもしれないが,かなり細かいスコアシステムが存在しており,往年のアーケードゲームよろしくスコアアタックに熱くなることもできる。スコアランキングで目標を設定して,自分なりの攻略法を模索したり,スーパープレイの動画を参考にしたり,自分もプレイ動画をアップロードしたりといった楽しみ方で,本作への熱中度はさらに増大するはずだ。
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(C)2015 Microsoft
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