プレイレポート
「LOST ARK」のCBTレポート。大量のコンテンツが開放されるレベル50まではチュートリアル? 壮大な物語と爽快なバトルが楽しめるRPGだ
さて,今回実施されたCBTは,一部のダンジョンやコンテンツに制限はかけられているが,本作の最大レベルである50までキャラクターを育成でき,ストーリーもとくに制限されてはいない。「CBTでここまで見せていいの?」という気はするのだが……ともあれ,これはプレイせずにはいられない。なにせ,筆者が初めて本作を知ったのは2014年末のこと。あれから5年半,日本での登場を待ちわびていたのだ。
と,そんな個人的な事情はさておき,このLOST ARKのCBTに参加してみたので,その模様をお届けしよう。当然だが,本稿の内容はCBTのものであり,今後の展開で内容が変更される可能性がある点に注意してほしい。
大量のモンスターを一度になぎ倒す爽快なバトルシステム
本作は冒頭でも述べたように,基本的にクォータービューでゲームが進行する。移動はマウスの右クリックで移動先のフィールドを指定し(押しっぱなしで移動を続ける),左クリックで通常攻撃を行うといったタイプだ。スキルはQ/W/E/R/A/S/D/Fキーに対応したスロットに任意で設定でき,また1〜4キーに対応したスロットに即時回復のポーションなどといったアイテムを設定できる。ハクスラ型のRPGではよくある操作体系だが,慣れないうちは戸惑うかもしれない。なお,公式にサポートされているわけではないが,Xinput対応のゲームパッドなどを利用できるようだ。
プレイできるキャラクターのクラスは,「ウォリアー」「ファイター」「マジシャン」「ハンター」の4種類。性別や体型は固定されており,キャラメイクできるのは顔や髪型といった部分のみとなる。キャラクターを作成すると,それぞれ選んだクラスにゆかりのある場所で,チュートリアルを兼ねた物語が展開する。冒険に出るキッカケやここで登場するボスらしき敵キャラはクラスごとに異なっているので,進めたいクラス以外も一度は見ておこう。
いずれのクラスも特徴的な攻撃方法を持つが,基本的にはキャラクターレベルに応じて開放されるスキルを駆使して戦うというのは変わらない。スキルは8つのスロットに登録して使用する。各スキルにはクールタイムが設定されているので,強力だがクールタイムの長いスキルばかりを並べるというわけにもいかないだろう。場面ごとに使い勝手の良さ,悪さもあるので,スキルの特徴をよく理解してうまく使い分けたいところだ。
また,スキルはレベルアップやクエストの報酬などで入手できるスキルポイントを使って強化できる。スキルにポイントを振るとダメージ量や特殊な効果が向上し,さらに振ったポイント数に応じて,そのスキルのトライポッドが開放される。トライポッドはスキルの特性を変化させるもので,3段階に分かれたトライポッドのどれを組み合わせるかで,スキルの使い勝手はかなり変わってくる。どのような場面で,どの組み合わせが適しているのか,いろいろ試してみるといいだろう。
なお,今回のCBTでは,そこまでいろいろなスキルを試せたわけではないが,ストーリーを追うだけであれば,とりあえず使いやすいスキルを優先して強化していけば何とかなる印象だった。
美麗なグラフィックスで展開する壮大なストーリー
さて,今回選択したクラスは「ファイター」。実は以前に韓国のSmilegateを訪問した際に,チュートリアル部分を紹介したクラスだ。いわゆる近接戦闘系で,火力を活かして敵をなぎ倒すタイプといったところだろう。前回のプレイでは言語がハングルなのでストーリーが分からないままだったが,「ああ,そういうことだったのか……」と,1年を経てようやく経緯を知ることができた。
そんなこんなでチュートリアル(飛ばすことも可能だが初見プレイではオススメしない)をクリアすると,“世界の観測者ベアトリス”が待つトリシオンへと旅立つことになる。ここで“アーク”を探し出すという目的を得た主人公は,さっそく上級クラスに転職し,最初の目的地を目指して冒険へと旅立つのだ。
これ以降,すべてのクラスの物語が合流して進むのだが,ほかのプレイヤーも同じフィールドでプレイすることになる。ここまでシングルプレイゲームのように進行するので,「ああ,MMORPGだった」と思い出す人も多いのではないだろうか。
本作では,基本的に通常のフィールド(人数が多くなるとチャンネルが分けられる)のほか,特定のストーリークエストやダンジョンに侵入した際のインスタンスゾーンでプレイすることになる。そのため,モンスターを倒せだったり,何かを拾ってこいだったりを除けば,能動的にパーティを組まない限り,ほかのプレイヤーと関わることなく物語を進められるのだ。
実際のところ,ストーリーで挑戦するダンジョンの難度はそれほど高くはなく,レベル30台のダンジョンあたりから多少難しくはなるものの,最大であるレベル50に到達するまで(達成してもなお),シングルプレイゲームのように楽しめる。そして,シングルプレイライクだからこそ,イベント中はとにかく派手な演出が連発するのだ。
そうして,プレイヤーの冒険はさまざまなドラマを乗り越え,いずれは海の外へと広がっていく。ストーリーを進めていくだけでもレベルは50に達し(場合によっては,少し足りないこともあるかもしれないが),ベルンという国にたどり着くと,一気に大量のコンテンツが開放されるのだ。そこで,レベル50までが真のチュートリアルだったことに気づくのである。
ただ,この時点でも物語は中盤といった感じで,先はまだ長そうだ。今回は,レベル50を目標にしてプレイしたので,現時点でのストーリーの完結には至らなかったが,どんな展開が待っているのか気になってしまう。ともあれ,ストーリーだけでもかなりのボリュームであることは間違いないだろう。
レベル50で開放される大量のコンテンツと世界中に隠された“謎”を探し出す面白さ
もちろん本作はMMORPGなので,ただストーリーを進めることだけが目的ではない。カードやスキルポイントを得られるクエストもあれば,冒険の途中では,鉱石や木,花,魚といった資源を収集する生活スキルを学ぶこともできる。中には遺跡を調査するという一風変わったスキルも。
また,今回はあまり触れられなかったのだが,上で書いたように,ベルンに到達することで「カオスダンジョン」「遠征隊領地」「ガーディアンレイド」など,大量のコンテンツがいきなり開放される。
「遠征隊領地」ではプレイヤーが領地を持ち,そこでハウジングが楽しめる。内装を楽しむというより,建物や庭にオブジェクトを配置して楽しむ箱庭コンテンツと言えるだろう。
一方,「カオスダンジョン」は特殊なインスタンスゾーンに進入し,大量のモンスターを討伐して4つに分かれたエリアを進むというコンテンツだ。1つのエリアで一定数のモンスターを倒せば次へと進むポータルが出現するというものだが,各階層に制限時間が設けられており,倒し切れないとそこで終了となる。ここでは強力な装備が入手できるので,開放されたらぜひ挑戦してみよう。
そして本作をプレイするうえで,長く付き合うことになるコンテンツが「冒険の書」だ。これはゲーム序盤に入手し,各大陸の進行度が確認できるというもので,メインストーリーやサブストーリーの進行度のほか,モンスターなどからドロップする収集品,制作できる料理,特殊なモンスターやレイドボスの討伐状況などをチェックできる。
中でも「秘話」という項目は,文字どおり隠された物語といった感じで,NPCなどからクエストを受注するわけではなく,ヒントを頼りにして起点になる場所を自分で見つけ出す必要がある。さらに制限時間内に,新たに提示されたヒントをもとに次の場所を見つけるなど,謎解き要素の強いコンテンツになっている。時間切れになっても最初の起点から再挑戦できるので,余裕ができてからでも問題ないだろう。
また,世界中に飛び散ったモココの種を集めるという要素もある。モココの種はフィールド上はもちろん,ダンジョン内でも発見できるのだが,中にはミニマップで表示されたフィールドの外,いわば隠し通路に落ちていることも。このあたりは視点の固定を活かしたギミックと言えるだろう。ほかにも,島をめぐって「島の心」を集めるというコンテンツなど,さまざまな収集要素が存在する。
いずれも今回のCBTでは全部を触れる余裕はなかったが,ゆっくり遊べるタイミングが来れば,じっくりと探してみたいところだ。
大ボリュームのストーリーが楽しめるRPG。ストーリー後の展開は?
というわけで,「LOST ARK」のCBTをプレイしてきたが,とにかく物語の演出とバトルの爽快感は,MMORPGだというのを忘れてしまいそうだった。そして,本作は現時点でかなりのボリュームが楽しめるのも間違いないだろう。
実際のところ筆者は1日平均2〜3時間というプレイで,レベル50への到達はタイムリミットギリギリだったのだが,序盤はいろいろ触れながら遊んでおり,途中から「これはいかん」とストーリーのみに絞って進めていた。それでもストーリーは完結していないし(現バージョンでどこまで話が進むのかは分からないが),レベル50以降のコンテンツに触れられたのもほんのわずかだ。正式サービスにつながるオープンβテスト(?)が始まったら,じっくりと遊んでみたい。
さて,上にも書いたように今回のCBTではいわゆるエンドコンテンツにはあまり触れられなかったが,一方でメインストーリーを終えたあとの展開やアップデート速度も気になるところだ。というのも本作のストーリーは,グラフィックスはもちろん,演出,BGMも含めて,高いレベルでプレイヤーを楽しませてくれるものだった。それだけに,高難度コンテンツや生活コンテンツだけではなく,ストーリーの追加にも期待したくなるからだ。
もちろん,いまでもかなりのボリュームがあり,複数のクラス(もしくは上級職)を試したくもなるので,プレイする分にはしばらく困ることはなさそうだが,やはり新しい刺激は欲しくなるもの。そのあたりを韓国の開発には期待したいし,CBTでストーリーを体験した感じから,ローカライズや音声の収録といった日本語版の対応が大変そうな作品だけに,日本運営の頑張りにも注目したいところだ。
本作の有料要素の1つであるペット「青のヨウコリン」。召喚しておくと地面に落ちたアイテムを自動で拾ってくれるので便利である。また有料アイテムで活性化させるとペット倉庫なども利用可能になる |
こちらも有料要素となるアバターだ。ほかにも,好感度NPCへのプレゼントなどが有料アイテムとして販売されていた(CBT中は無料で購入できた) |
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