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戦史に介入し,最善の未来を導け!「ガンダムジオラマフロント」の新コンテンツ「リプレイド作戦」について開発運営チームにインタビュー
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印刷2018/09/04 17:20

インタビュー

戦史に介入し,最善の未来を導け!「ガンダムジオラマフロント」の新コンテンツ「リプレイド作戦」について開発運営チームにインタビュー

 バンダイナムコオンラインがサービス中の「ガンダムジオラマフロント」で2018年8月28日に大型アップデートが実施され,タイトルも「ガンダムジオラマフロント3rd」となった。
 その目玉となる新コンテンツ「リプレイド作戦」(以下,リプレイド)が本日(9月4日)実装された。これは“自他含めたプレイヤーのリプレイに介入してガンダム世界の歴史を体感できる”という,かなりユニークな内容になっている。

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敗北という結果を勝利に書き換える新コンテンツ「リプレイド」


 「ガンダムジオラマフロント」は「機動戦士ガンダム」の世界をモチーフとしたストラテジーゲームだ。プレイヤーは「ジオラマベース」に施設を配置して自分だけの基地を構築し,そこでモビルスーツやモビルアーマーを開発。ほかのプレイヤーやCPUのジオラマベースに攻め込み,防衛部隊と戦う。
 モビルスーツには数で勝負する「量産機」と,1機で高い戦力を持つ「エース機」が存在しており,敵味方合わせて100機以上が入り乱れるガンダムらしい戦いを楽しめる。一方で,使うのはマウス1つだけというシンプルな操作システムも魅力だ。

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 8月28日から始まる大型アップデート「ガンダムジオラマフロント3rd」では,新コンテンツ「リプレイド作戦」が実装される。リプレイドとは,「リプレイ」と「レイド」から作られた造語だ。と言われてもピンとこないだろう。そこで,どのようなコンテンツなのか,初のリプレイドとなる「ネオ・ジオング戦」を例に見てみよう。

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 舞台になるのは「機動戦士ガンダムUC」の終盤だ。プレイヤーは最初に用意された“リプレイ”を見ることになる。その内容は,強大なネオ・ジオングに,バナージのユニコーンガンダムとリディのバンシィ・ノルンが立ち向かうというもの。当然だが,たった2機では強大なネオ・ジオングにかなうはずもなく,しばらくすると全滅してしまった。

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 ここまでなら単に“敗北を収録したリプレイ”なのだが,リプレイドではこのリプレイに対し,プレイヤーが介入できるのだ。例えば,ユニコーンガンダムとバンシィ・ノルンがやられる前に,耐久力を回復するリペアキットを使えば,それだけ長く戦ってくれるようになる。さらに,こちらの部隊を投入してネオ・ジオングの注意を逸らすことができたら,彼らの生存時間はさらに長くなるだろう。逆に,彼ら2機を囮として使い潰しても構わないのである。

 とはいえ,ネオ・ジオングは強力なので,1人のプレイヤーが介入した程度ではびくともしない。そこで,プレイヤーが介入したそのリプレイに対して,さらに自身が介入したり,救援を求めてほかのプレイヤーに介入してもらったりができるのだ。
 乱入での協力プレイではなくリプレイへの介入なので,ゲームを遊ぶ時間がズレていても問題ない。次の仲間がネオ・ジオングを倒せなくても,さらに次の仲間が介入し,それでダメなら……と,戦史を引き継いでいくのである(※プレイヤーが介入できるのは5回。それぞれの戦闘で敗れても報酬は受け取れる)。

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 ここでポイントとなるのが,“介入時のプレイ次第でネオ・ジオングの動きが変わる”ということだ。例えば,あるリプレイでは最後までバナージとリディが生き残っていたとしよう。ここで誰かが介入し,2人がネオ・ジオングのターゲットになるようなプレイをすると,彼らは生き残るどころか途中で破壊されてしまうかもしれない。ネオ・ジオングとの戦いの経過と決着は,ネオ・ジオングを倒すか,5回分の介入を終えるまで未確定なのだ。ループ物のSFのように,同じ時間を繰り返して最善の結末へ向けて戦うシーンが思い浮かぶだろうか。実際は,戦いを重ねるたびに出撃ユニットが増えていくし,その行動は戻せないのでトライアル&エラーとは異なっている。

介入前にリプレイの内容が確認できる。直前のプレイヤーがどのように戦ったのかを見て,どう自分が介入すべきなのかを考えよう
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 以上のようにリプレイドは,「リプレイ」に介入して戦う「レイド」バトルだと考えればいい。

 リプレイドの内容を紹介したところで,この大型アップデートの見どころとリプレイド作戦について,開発運営チームの小池 淳氏分部晃徳氏佐々木健太氏にインタビューしたので,その内容をお届けしよう。

(左から)分部晃徳氏,佐々木健太氏,小池 淳氏
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※インタビュー収録は2018年8月9日

プレイヤーの声に応えたアップデートと導線の整理で,より遊びやすく


4Gamer:
 よろしくお願いします。最初に,皆さんが何に関わっているのかを教えてください。

小池 淳氏(以下,小池氏):
 プロデューサーの小池です。アップデート計画の策定やプロジェクトの統括を行っています。またアートディレクションも兼務しています。

分部晃徳氏(以下,分部氏):
 ディレクターの分部です。以前よりエンジニアのリーダーを務めており,現在は企画を含めた開発全体の管理を行っています。

佐々木健太氏(以下,佐々木氏):
 運営プランナーの佐々木です。お客様と開発の意見を盛り込み,キャンペーンや様々な施策の企画をしています。

小池氏:
 私と分部はプロジェクトの立ち上げから,佐々木はサービス開始後の2016年から携わっています。

4Gamer:
 なるほど。皆さん,本作に長く関わっているんですね。では,今回のアップデートについて教えてほしいのですが,どのように変わったのでしょうか。

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小池氏:
 リプレイドという新しい遊びに加え,シェイプすべきところをシェイプしてよりプレイしやすくしています。例えば「特別任務」は,本来エリア攻略を行いつつ,テーマに合わせたボスとの戦闘を楽しんでいただくためのモードでしたが,私どもの検討不足もあり,特効効果を利用しての資金・資源稼ぎの場として使用されることが多くなりました。これは結果として貴重なプレイ時間が単調になりがちで,ほかのコンテンツにも影響があるなと……。
 そこで今回のアップデートでは,エリア攻略要素を省略して,「特別任務」の本来の目的であるボスとすぐに戦えるように変更しています。さらに「特別任務」とは別に,少ない戦闘数で資金・資源を大量に獲得できる場所は用意しました。つまり,ニーズと遊びのコアの部分を合わせた形にコンテンツを改修し,より遊びやすくしたんです。また,ユニットを成長させると報酬が手に入り,これでさらにユニットを強化して新たなプレイにつなげる……という導線も強化しています。

4Gamer:
 プレイの目的に合わせてスピーディに楽しめるようになっていると。

小池氏:
 そうですね。これに加えて,ご要望が多かった点も改善しています。その最たるものがアビリティディスクの所持数制限撤廃です。これまではアビリティディスクがそれぞれのユニットごとに分かれていて,所持数の制限でせっかく手に入れても持ちきれなかったり,消費を強いる状況がありました。

4Gamer:
 いらないと思ってアビリティディスクを無理に消費したら,対応するユニットが後から手に入って……といったことも起こっていたと。

小池氏:
 そこで,今回のアップデートではユニットごとに分かれていたアビリティディスクを統合した上で,所持数制限そのものを撤廃し,これまでに所持数を増やすために使われたゲーム内アイテムも返却させていただきました。

4Gamer:
 アビリティディスクの所持数制限が無くなるということは,プレイヤー1人当たりのデータ量が増えるということですよね。サービス3年目のオンラインゲームとしてはかなり思い切ったアップデートという印象ですが。

小池氏:
 アビリティディスク実装当初より,プレイヤーの皆様から長い間ご要望が多かったので,何としても解決したいなと。ようやく実現できました(笑)。

4Gamer:
 それだけ熱望されていたポイントなんですね。


ガンダム世界の歴史に介入し,最良の結果を模索する「リプレイド作戦」


4Gamer:
 今回の目玉であるリプレイドについて教えてください。リプレイに介入するというのは,かなりユニークな発想ですね。

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分部氏:
 実は,リプレイに介入して新たな遊びを作るというアイデア自体は,開発の初期段階から存在していました。ほかのプレイヤーにジオラマベースを襲われた際,リプレイに介入してリベンジするという構想があったんです。ただ,通常の戦闘より多くのユニットを出撃させなくてはならず,負荷の問題を懸念して,なかなか実現できなかったんです。
 ですが,3周年のタイミングで行ったUnityバージョンのアップデートと,内部ロジックの大幅な見直しにより様々な問題が解消し,リプレイを使用したコンテンツを入れる準備が整ったことで,改めてこのアイデアが再浮上してきたんです。そこで,リプレイ介入をレイドに使うということで,リプレイ+レイドのリプレイドという名前になりました。

4Gamer:
 昔から暖めていたアイデアだったんですね。

佐々木氏:
 ただ,Unityのバージョンアップとシステム,セキュリティの強化に伴い,ブラウザ版を終了させていただくなど,プレイできる環境や動作条件が変わってしまいました。この影響を受けたプレイヤーの皆様には大変申しわけなく思っています。

4Gamer:
 リプレイという形で時間の流れを強く意識させつつ,宇宙世紀に起きたネオ・ジオング戦という事件に介入するあたりにガンダムらしさを強く感じられました。
 ガンダムと言えば作中に時間と歴史の流れがあり,そこでいろいろな事件が起こります。こうした物語における時間の流れと,時間の流れをテーマとしたリプレイドのシステムは,両者の雰囲気がうまくマッチしているように思います。リプレイドを制作する際に,こうした点は意識されましたか?

小池氏:
 最初のリプレイドにネオ・ジオング戦を持ってきたのは,作品に引っ張られたところがありますね。「機動戦士ガンダムUC」を見た方であれば,ネオ・ジオングに乗ったフル・フロンタルとユニコーンガンダムのバナージのやりとりを思い出していただけるとイメージがしやすいかと思います。作品のネタバレになるので,詳しくは言えないですが,ネオ・ジオングのサイコフィールドにそうした力があるのであれば,リプレイドの最初にはネオ・ジオング戦しかないだろうと。

画像集 No.003のサムネイル画像 / 戦史に介入し,最善の未来を導け!「ガンダムジオラマフロント」の新コンテンツ「リプレイド作戦」について開発運営チームにインタビュー

4Gamer:
 今後のリプレイドでは宇宙世紀の歴史を扱っていくのでしょうか。

小池氏:
 宇宙世紀ばかりというわけではなく,いろいろなシリーズの歴史的事件がリプレイドのテーマとなります。例えば,次のリプレイドは「新機動戦記ガンダムW」の最終話「最後の勝利者」がモチーフです。味方のピースミリオンを守りつつ,ビルゴIIやガンダムエピオンに守られたリーブラをいかに落とすか……という戦いが繰り広げられます。

分部氏:
 原作の再現に絡めて,今回のネオ・ジオング戦でもいろいろな新要素を取り入れています。例えば,ダメージを受けるとネオ・ジオングの形態と攻撃が変化していきますが,これは今までには無かった要素です。ファンネルビットを飛ばして機体を乗っ取る「ジャック」も再現されており,影響を受けた量産機が一定時間敵になってしまいます。

小池氏:
 今後は,ボスだけでなくステージに変化を与えるものや,今までの概念に囚われない動きをするユニットなど新要素も検討しておりますのでご期待ください。

4Gamer:
 では,リプレイドを遊ぶための条件はあるのでしょうか。

佐々木氏:
 「作戦指令書」というアイテムの消費が必要です。そこまでの貴重品ではなく,様々なコンテンツをプレイしていただければ,毎日5〜10枚程度は手に入る設計にしています。また,作戦指令書を使ってリプレイドを遊ぶと,高難度のリプレイドに挑戦できる特殊な作戦指令書がもらえます。

4Gamer:
 リプレイドを成功させると,どんな報酬が手に入るのでしょうか。

佐々木氏:
 今回ですと,倒すことができれば特別なコンテナを手に入れることができます。このコンテナはすぐに開封でき,一定の確率で「ネオ・ジオング」を入手できます。

分部氏:
 ジオラマベースを防衛するためのモビルアーマーであるにも関わらず,Gバーストを使える特殊なユニットです。Gバーストを使うと,ファンネルビットが敵の量産機をジャックし,一定時間仲間にできますよ。

4Gamer:
 なかなか豪華な報酬ですが,ネオ・ジオングへの挑戦は期間限定に?

小池氏:
 そういうわけではありません。リプレイドは常設のコンテンツで,配信されたものすべてを選んでプレイできるようになります。最初はネオ・ジオングのみですが順次追加を予定しております。

4Gamer:
 あとからゲームを始めた人でも,戦力さえ整えばいつでも挑戦できるわけですね。
 ほかにアップデートでの新要素があれば教えてください。

分部氏:
 PvPの新モード「遊撃戦」が追加されます。相手のジオラマベースがどんな配置になっているのか分からない状態での出撃になるのですが,配備されているエース機やモビルアーマーにちなんだ強化素材が手に入ります。勝てば出撃にかかった費用・資源もすべて返ってきますし,得られる資金もこれまでより多くなっていますから,かなりお得ですよ。

4Gamer:
 手に入る強化素材が分かりやすいのは嬉しいですね。防衛した場合はどうでしょうか。

分部氏:
 自分が配備したエース機やモビルアーマーの強化素材がもらえます。これまでは強化素材は主にコンテナから手に入れていたのですが,自分が欲しい強化素材がなかなか手に入らないという声があって。今まで配信の機会がなかった強化素材も入手できることになります。

4Gamer:
 防衛時のほうが,より分かりやすいですね。バリバリ戦ってバリバリ守ると,それだけ自軍を強くできるわけですし,これまで以上にモチベーションが上がりそうです。
 このアップデートに伴って,何かキャンペーンやイベントなどは行われるのでしょうか。

佐々木氏:
 大規模なものでは,9月4日のメンテナンス以降に,リプレイドにちなんで「リプレイドキャンペーン」を実施します。これはリプレイドをプレイされたお客様を対象に「HGUC 1/144 NZ-999 ネオ・ジオング」を始め,ガンプラやメタルビルドなど豪華賞品が当たるといった内容となります。今ならログインボーナスで「作戦指令書」がもらえてチュートリアルが終わればすぐにプレイできるので是非参戦してみてください。

4Gamer:
 豪華なキャンペーンですね。

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佐々木氏:
 もちろん大型アップデートを記念したイベントも盛りだくさんで開催します。DXガシャチケットがもらえる特別ログインボーナスや,メモリアルガシャ10連を1回無料でご提供させていただきます。また,「ユニット3体セット」がもらえるプレミアムプレゼントも公開中です。ぜひ公式サイトを確認してください。

4Gamer:
 分かりました。では,今後の予定を教えてほしいのですが,例えば新しく実装されるユニットはありますか。

小池氏:
 10月以降で新たに3つの作品が参戦予定です。

4Gamer:
 3機のユニットではなく,3作品?

小池氏:
 そうです。どんなユニットになるかは想像してみてください(笑)。もちろんエース機だけだと難度的に厳しいものも出てきますので,量産機も含めてある程度まとまったリリースになると思います。また,キービジュアルにも新規参戦ユニットが入っていますので,そちらにも注目していただければと思います。

4Gamer:
 それは楽しみです。ほかに,今後予定されているアップデートを教えてください。

小池氏:
 今回は本来の攻防サイクルに戻しつつも,主に部隊の活躍の場を増やすアップデートとなりました。冬の大型アップデートでは,主に防衛に重きを置いたアップデートになる予定です。

4Gamer:
 MSカタパルト砲台(仮)も含まれるのでしょうか?

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小池氏:
 いくつかの新防衛施設が企画としてあがっていますが,候補の中にはもちろん含まれています(笑)。ただ,戦艦システムや新モードとの組み合わせで一番遊びの幅が広がるよう,慎重に進めていますので。

分部氏:
 ユニットや防衛施設をうまく組み合わせて使うようなコンテンツを想定していて,以前実装されていた「ジオラマレギュレーション」システムの拡張や,新施設を用いた限定的な戦いを行えるモードなどを検討しています。もしかしたらユニットの新タイプも公開できるかもしれません。詳細は,時期が近づいたらお知らせします。

佐々木氏:
 年末年始に向けては,もちろん恒例となったあの作品も……様々なキャンペーンを準備していますので楽しみにしていただければと思います。

4Gamer:
 分かりました。では,最後に読者へのメッセージをお願いします。

小池氏:
 大型アップデートに伴い,タイトルも「ガンダムジオラマフロント3rd」となりましたが,“ゲームを楽しんでいただきたい”という我々の志はずっと変わりません。いろいろなシリーズから参戦する間口の広い作品になっていますので,今後もガンダムゲームとしての広がりに期待してもらえればと思います。

4Gamer:
 本日は,ありがとうございました。

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