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東京レトロゲームショウ2015:第33回 「Diablo II」で,ハック&スラッシュの醍醐味を再確認する
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印刷2015/12/24 12:00

連載

東京レトロゲームショウ2015:第33回 「Diablo II」で,ハック&スラッシュの醍醐味を再確認する

画像集 No.001のサムネイル画像 / 東京レトロゲームショウ2015:第33回 「Diablo II」で,ハック&スラッシュの醍醐味を再確認する

今週のテーマ:今も昔もFrozen Orbが好き

 オンライン要素は,もやはゲームになくてはならない存在だ。FPSやTPSにおけるガチな対戦やCo-opだけでなく,「Demon's Souls」「DARK SOULS」シリーズの“ヒントのやりとり”といったライトなつながり(ガチ対戦もあるけど)や,ソーシャル要素,ランキングシステムなど,その使われ方も実に多様化している。

 振り返ってみると,インターネット初期のオンラインゲームはもっとシンプルな対戦や協力プレイが中心だったような気がする。ヘビーゲーマー達は「エイジ オブ エンパイア」「アンリアルトーナメント」などで,熱いオンラインの戦いをどっぷり楽しんでいた。もちろん,「ウルティマ オンライン」のようなMMORPGも忘れてはいけない。
 筆者も,アッシ青銅入りが最短で何分になるかを試行錯誤したり,ブリ銀前で「Vendor Buy bank Guards」とか叫んだりしたものだ。

画像集 No.002のサムネイル画像 / 東京レトロゲームショウ2015:第33回 「Diablo II」で,ハック&スラッシュの醍醐味を再確認する

Blizzard Entertainment「Diablo II」公式サイト


 そんなオンラインゲームの歴史を語るうえで外せないタイトルが,「Diablo II」だろう。というわけで,2015年最後の掲載となる今週の「東京レトロゲームショウ2015」は,その「Diablo II」を取り上げてみたいという腹づもりだ。正直な話,最近なんとなく遊び直してみたら相変わらずものすごく楽しかった,ってのがピックアップした理由なんですけどね。


楽しさの中心は,キャラクター育成とトレジャーハント


 「Diablo II」は,Blizzard Entertainmentが開発し,2000年にリリースされた作品だ。インターネット黎明期に誕生した前作「Diablo」の大ヒットもあって,世界中の大きな期待の中でリリースされたのだが,その期待を裏切らぬ完成度で,前作をしのぐ超ヒットをぶっ飛ばしたはず……と思って調べてみたら,販売本数はなんか400万本ぐらいらしい(関連記事)。3000万本ぐらい売れてるイメージがあったんだけど,昔は市場規模も小さかったのね。

 ちなみに,翌2001年には拡張版である「Diablo II: Lord of Destruction」が登場し,新たなステージ(ACT)やキャラクタークラス(Class)が追加され,さらに盛り上がった。なお本稿で扱うのは,この「Diablo II: Lord of Destruction」を導入した英語版,ということになっているので,よろしく。

 ゲームジャンルは斜め見下ろし型のアクションRPGで,いわゆる「ハック&スラッシュ」というタイプに分類され,レアアイテム収集や,際限なきキャラクター育成が非常に熱かったりする。

 キャラクタークラスには,パラディン(Paladin),ソーサレス(Sorceress)など7種類が用意され,そこから1つを選択する。それぞれ,外見はもちろん,基本能力やスキル,得意な武器などがまったく異なり,さらに,同じクラスでも育成によって戦いかたが大きく変化していく。

二刀流で戦えるバーバリアン(Barbarian),トラップを仕掛けて戦うアサシン(Assassin)など,能力はさまざま
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 キャラクターの個性を大きく左右するのが,レベルアップに合わせて段階的に解禁されていくスキルだ。新たな技や魔法が使えるようになるものや,キャラクターの能力を底上げするもの,敵の死体からスケルトンを召喚するものまで,スキルの内容はじつに多彩。ただし,プレイ中に獲得できるポイントは限られているため,全スキルを最高にまで育てることは不可能というデザインになっている。
 どのスキルを成長させていくかで,能力や戦いかたがガラッと変わるので,選択はかなり重要だ。もっとも,長年にわたって遊ばれ研究されてきたため,方向性は大まかに(場合によってはガッチガチに)固まっている。

ネクロマンサー(Necromancer)は,敵の死体を材料にスケルトンを召喚したり,死体を爆発させてダメージを与えたりなど,一風変わったスキルが多くて楽しい
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ちなみにスキルはツリー形式で配置されており,下位のものから順に修得していく必要がある。各スキルの最高レベルは20だが,アイテムでブーストすることも可能
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アイテムには,ランダムで特殊効果が付与されることがある。青文字がその特殊効果。さらに,ユニークアイテムやセットアイテムといった強力な装備も存在する
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 もう一つのお楽しみ要素が,強力な武器を求めて敵を倒すトレジャーハント,略してトレハンだ。本作における武器の性能は,ベース部分は決まっているが能力の一部や追加効果などがランダムに変化するという仕掛けになっている。そのため,最高と思われる武器を入手できたとしても,ランダム部分の性能が低かった場合,さらなる武器を求めてトレハンを繰り返す……という,無限に続く楽しさを味わえるのだ。

 この2つの要素が面白さの中核であることは間違いないが,これらを支える屋台骨である戦闘がまた楽しい。強力なスキルで敵を一網打尽にする爽快感,常に死の恐怖がつきまとう緊張感,さらにアクションの楽しさと,とにかく戦闘が面白く,そこにキャラクターの成長要素が加わってくるのだから,もうずっとプレイし続けられちゃいそう。

無数のツララをまき散らしながら飛んでいく,ソーサレスの「Frozen Orb」。かなり強力でしかも使いやすい,個人的にイチオシのスキル。ただし最高難度では力不足かもしれない
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 オンライン要素にも触れておこう。本作では,オンラインプレイを楽しむにはいくつか方法があるが,主流はBlizzardが運営する「Battle.Net」に接続して遊ぶというものだ。16年前のゲームであるにも関わらず,なんと現在でも公式サーバーは稼働中で,しかもそれなりに遊んでいる人がいるという,ちょっと驚くような状況だ。ちなみにオンラインプレイに追加料金などは必要なく,本体を購入するだけで楽しめる。

 さて,そんなBattle.Netのオンラインプレイだが,キャラクター作成時にチェックを入れることで,ラダー(Ladder)というランキングモードで競うことが可能になる。このラダー対応キャラクターでプレイするのが,本作の一般的な楽しみかただ。

ラダーがリセットされると,キャラクターから“Ladder Character”の文字が消えてしまう。分かってはいたが,ほんのり寂しい瞬間
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 ランキングがそんなにはやっているの? と思われるかもしれないが,そうではない。ラダー対応キャラクターのみが入手できるアイテムがあったり,後述するルーンワードが存在していたりなど,対応させておけばメリットが非常に多くなるからだ。MMORPGでたとえると,新パッチで導入された武器やアビリティが,このモードでのみ反映される,という感じだろうか。

 ただし,このラダーにはクセがあり,一定期間ごとにランキングがリセットされ,リセットと同時にキャラクターがラダー非対応になってしまうのだ。これを元に戻す方法はなく,そのため,だいたい半年ごとに,プレイヤーはまた新キャラクターを作成して遊び直す,というサイクルになる。

 ちなみに,ラダー非対応となったキャラクターでもオンラインプレイは可能だ。ただし,対応キャラクター専用のアイテムはもう出現しないし,ルーンワードも発動しなくなってしまう(すでに入手したアイテムや,発動させたルーンワードは,そのまま使い続けることが可能)。
 ちなみに,オフラインのシングルプレイモードで育てたキャラクターは,“Other Multiplayer”というモードでオンラインプレイが可能だ。こちらはBattle.Netを使ったり,昔懐かしのTCP/IPを使ったりして楽める。

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ルーンワードがめっちゃ熱い!


 というわけで基本的な魅力をざっくり紹介してきたが,いかがだったろうか? そんな「Diablo II」は,拡張版の「Diablo II: Lord of Destruction」ともども,Blizzardの公式サイトでダウンロード販売中だ。価格はどちらも9.99ドルと,かなりリーズナブル。

 さらに,製品版のディスクを持っている人は,Battle.netにCDキーを登録することで,ダウンロード版と新しいCDキーがもらえるという嬉しいシステムもあるので,「久々にやりたいなあ」という人は,押し入れからディスクを探し出してみよう。筆者の場合,本体のディスクはあったが,拡張版のそれが見つからず,結局,買ってしまったぜ。

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 以上,終わり……なのだが,原稿がまだ続いていることに気がついた人も多いはずだ。ここからは,久々にプレイした筆者が驚いた,過去と現在との変更点をピックアップしたいと思う。そう,この16年間,「Diablo II」は筆者の知らないところで進化を続けており,当時と比べて大幅に快適度がアップしていたのだ。

 まず,ウインドウモードでプレイしているとき,ウインドウサイズの調節が行えるようになったことが地味に嬉しい変更点だ。当時は640×480ドット,「Diablo II: Lord of Destruction」を導入しても800×600ドットという低解像度でしか遊べなかったのだが,今や高解像度ディスプレイでも快適にプレイできるようになったのだから,ありがたい。

 さらに,ステータスやスキルの振り直しが(回数制限はあるが)可能になったことも大きい。
 昔は振り直すことができなかったため,有用なスキルを覚えられるまでポイントを取っておく,つまり序盤では役立つが最終的に使えないスキルは一切取らない,というプレイスタイルが主流で,そのため低レベルでの戦いはかなり厳しかった。

 だが,スキルとステータスの振り直しが可能になったため,序盤で戦いやすいように成長させても,後にポイントを振り直すことでいくらでもリカバリーできるようになった。序盤の育成が大幅に楽になり,ポイントを振り間違えてキャラクターの作り直し,という苦労ともサヨナラだ。

最初のクエストの報酬に,ステータスとスキルの振り直しが追加された。各難度で1回ずつ行えるほか,最高難度である「HELL」のボスが落とすアイテムを使うという方法もある
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 また,ルーン(Rune)の存在感がより大きくなったようにも感じる。本作には,“ソケット”のある武器に,ルーンや宝石をはめ込んで性能を強化するというシステムがあり,これにより,防具のレジスト値を向上させたり,武器に属性追加ダメージを与えたりできる。

 ルーンは宝石と異なり,特定の組み合わせではめ込むと,特殊な効果が発生する。例えば,ソケットが4つある刀(Swords)または盾(Shields)に,TAL,THUL,ORT,AMNという順でルーンをはめ込むと,「Spirit」という効果が発動する。各ルーンそれぞれの効果に加えて,ボーナスの追加効果が発動する感じだが,オマケ的なレベルではなく,超強力な効果がやたら多い。ヘタなレア武器を入手するよりも,断然役に立つ。

 ルーンは,種類とはめ込む順番も厳密に決まっており,この組み合わせをルーンワードと呼ぶのだが,強力なルーンワードの一つに,「Insight」がある。効果はいくつかあるが,目玉はパラディンのスキルである「Meditation」を発動できることだ。
 これはマナ(Mana)の自然回復量を増やすスキルで,昔は,このスキルを持つパラディンと一緒に遊ばない限り,ほかのキャラクターはその恩恵を受けられなかったが,このルーンワードが登場したことで,ほかのキャラクターも無尽蔵といえるほどマナが使えるようになり,戦い方が激変したのだ。

ルーンワードの「Insight」を発動させると,マナの自然回復速度が6〜7倍になり,マナポーションが必要なくなるくらい強化される。ちょっとスゴすぎ
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 このルーンワード,発動させられる武器が少ないという弱点もあるが,傭兵にその武器を持たせれば,かなりお手軽にマナの回復量を増やせるようになる。使うルーンは比較的入手しやすいため,ほぼ誰でもこの恩恵にあずかれるだろう。個人的には,もうないとやってられないレベル。

 ざっとこんな感じだが,進化した「Diablo II」は,久々にプレイした筆者をたちまち熱中させてしまうほど,遊びやすくなった。その魅力は長い年月を経ても,まったく色褪せていない。超有名なゲームので,名前はよく知られていると思うが,まだプレイしたことがないという人は,ぜひこの機会にどうぞ。

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Blizzard Entertainment「Diablo II」公式サイト

次週の「東京レトロゲームショウ2015」は,年末年始の休業のためお休みします。次回の掲載は,2016年1月14日を予定しております。
  • 関連タイトル:

    ディアブロ II

  • 関連タイトル:

    ディアブロII:ロード オブ デストラクション

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