「LINEAGE2 REVOLUTION TOURNAMENT 血盟王者決定戦 SEASON4」レポート。スケボー風の騎乗ペットなど新情報も

　ネットマーブルは2020年2月22日，スマートフォン向けMMORPG「リネージュ2 レボリューション」（iOS / Android）の公式大会「LINEAGE2 REVOLUTION TOURNAMENT 血盟王者決定戦 SEASON4」を都内で開催した。128の血盟が参加した予選を勝ち抜いた4血盟が，雌雄を決した。アップデートに関する新情報も公開されたので，合わせてレポートしていこう。


　「LINEAGE2 REVOLUTION TOURNAMENT 血盟王者決定戦」は年に2度ほどのペースで開かれている公式大会。30対30の「要塞戦」で血盟の強さと団結力を競い合う。この日の「LINEAGE2 REVOLUTION TOURNAMENT 血盟王者決定戦 SEASON4」（以下，LRTS4）は初めての観客招待イベントとなる予定だったが，諸事情により選手のみでの開催となった。

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●「LINEAGE2 REVOLUTION TOURNAMENT 血盟王者決定戦」登壇者一覧
・李仁奎（イ インギュ）氏（日本開発・運営プロデューサー）
・山下大和氏（運営プロデューサー）
・伊藤千凪海さん（司会進行）
・OooDaさん（実況）
・S嶋さん（解説）

写真左から，伊藤千凪海さん（司会進行），山下大和氏（運営プロデューサー），李仁奎（イ インギュ）氏（日本開発・運営プロデューサー），・S嶋さん（解説），OooDaさん（実況）

●「LINEAGE2 REVOLUTION TOURNAMENT 血盟王者決定戦」出場血盟一覧（アルファベット順）
「GoodFeIIows」血盟
「LogicDonater」血盟
「SFiDA」血盟
「Vertex」血盟

「GoodFeIIows」血盟のべるお選手，いず選手	「LogicDonater」血盟のりんこ。選手，paripari@選手
「SFiDA」血盟の太郎選手，めも選手，ばなならて選手	「Vertex」血盟のHecatoncheir選手，☆おしず☆選手，奈菜選手

2020年上半期もアップデートが山盛り

　各試合の結果をお伝えする前に，日本開発・運営プロデューサーである李仁奎（イ インギュ）氏と，運営プロデューサーである山下大和氏が発表した2020年前半のアップデート情報をお伝えしていこう。


●「栄光の戦場」
　「栄光の戦場」は，新たなPvPコンテンツ。5人のチーム2組が戦うというもの。マップ上に存在するオブジェクトに刻印することでチームのポイントとなり，多いほうが勝利となる。オブジェクトにはこのほかにも「バフを付与する」「HPを回復する」といった効果のものがあるそうで，いかに使いこなすかが勝利への鍵となりそうだ。


●「エンチャントボード」
　ジグソーパズルを思わせる風変わりなコンテンツが「エンチャントボード」。後述する「全サーバー要塞戦」の報酬である“エンチャントボードの欠片”を集めて絵柄を完成させると，専用スキルを使えるようになる。この日紹介された専用スキルは「チェシャ猫を召喚して周囲を攻撃させ，巻き込んだ相手をスタンさせる」というもの。楽しい見た目に加え，PvPコンテンツでも使えるそうで，幅広く活用できそうだ。イ氏いわく「一般のスキルよりは強くしたい」とのこと。

「エンチャントボード」で使えるスキルの1つ。チェシャ猫を召喚して周囲の相手をスタンさせる

●新コスチューム＆騎乗ペット
　今回のテーマはなんとスケートボード。ストリート風ファッションの新コスチュームに加え，騎乗ペットとしてスケートボードが登場する。中世の重厚な鎧スタイルから打って変わってのオシャレな新コスチュームは，キャラクターの新たな魅力を引き出せそう。
　また，スケートボードは種族ごとに異なるデザインとなっており，迷彩柄のダークエルフ，ファイヤーパターンが力強いオーク，アニメ調イラストをあしらったドワーフなど，種族のイメージを現代風に表現したものとなっている。山下氏によれば「今後は変わったテイストのものも取り入れていくので，カスタマイズを楽しんで欲しい」とのこと。


●「全サーバー要塞戦」
　全サーバーのプレイヤーが戦えるPvPコンテンツ「全サーバー要塞戦」がついに登場。通常の要塞戦と同じ土曜日に開催され，入札のあとに120の血盟がぶつかり合う。期間中に血盟が獲得したポイントによってランキングが争われ，専用ショップでアイテムと交換できる「要塞の証」，そして前述した「エンチャントボードの欠片」が報酬として手に入る。


●レベルキャップ開放など（2020年4月頃予定）
　レベルキャップが現状の400から440に引き上げられる。401〜440レベルの経験値テーブルについては，前回のレベルキャップ開放時と同様にそこまでキツいものではない（山下氏）とのこと。また，新領地「アデン東部」が追加され，「悪魔特性」装備が実装される。

スライド左右のキャラクターが装備しているのが「悪魔特性」装備

●「全サーバー攻城戦」（2020年5月頃予定）
　かねてからアナウンスされていた「全サーバー攻城戦」が実装される。最大36の血盟が参加でき，ルールが異なる「1ラウンド」「2ラウンド」「3ラウンド」の戦いを経て最強を競い合う。勝利した血盟は「光の城」「闇の城」のいずれかを選べ，それに応じて手に入る制服（コスチューム）も変わるという。

スライド左右のキャラクターが着ているのが，「全サーバー攻城戦」の勝利血盟に与えられる制服。「光の城」を選ぶと白ベース，「闇の城」だと黒ベースのものになる

　「1ラウンド」は3血盟による三つ巴で，10分間でもっとも多くポイントを獲得した血盟が勝利となる。ポイントが入る条件は，敵血盟員をキルするほか，ランダムで決められる時間帯にマップ中央部「集結地」に血盟員がいること。つまり，自血盟の仲間を生き残らせつつ，他血盟を排除しないといけない。三つ巴であるため駆け引きが複雑な戦いを見られそうだ。


「2ラウンド」は前ラウンドの勝利血盟が参加でき，4つの血盟が15分間戦う。フィールド上にある旗に刻印してポイントを獲得し，これを競い合う。旗は「女神の旗」（5ポイント），「騎馬兵の旗」（3ポイント），「兵士の旗」（1ポイント）の3種。要塞戦で聖物に刻印するのと同じ要領で保有でき，敵の旗も奪えるという。


　ラストの「3ラウンド」は2つの血盟が30分間戦うもので，聖物への刻印が勝利条件となる。基本的には攻城戦と同じルールだが，マップ上の特定位置にリスポーン地点となる「前進基地」を設営できるため，これを使いこなすことがカギになりそうだ。


●「要塞戦新要素」（2020年6月頃予定）
　要塞戦の新要素については，バランス調整もあるため，慎重に開発が進められているという。この日明かされた新要素の1つが「モンスターを召喚する機能」。召喚されたモンスターはプレイヤーと一緒に戦ってくれるとのこと。


●「クラス覚醒」「バックグラウンドモード」「工匠マスターアガシオン」「クラスバランス調整」
　「クラス覚醒」は新たなスキルツリーによってキャラクターを強化できるというもので，新たなスキルが増える。「バックグラウンドモード」では，バックグラウンドで自動的に戦闘してくれる。そして日本版のみのコンテンツとなる「工匠マスターアガシオン」。工匠を最大レベルまで上げると，魔法付与師，料理人，鍛冶屋，宝石細工師，錬金術師といったアガシオンが手に入る。また，クラス間のバランス調整も行われる。

熱戦の連続となったLRTS4は，王者Vertexが初の2連覇を達成！

　128の血盟が参加したLRTS4，勝ち上がってきたのは「GoodFeIIows」「LogicDonater」「SFiDA」「Vertex」の4血盟（アルファベット順）。2連覇に燃える前回王者Vertexと，これを阻止せんとするほかの血盟がぶつかり合った。

「要塞戦」ルール概略

LRTS4では128の血盟が参加

この日は4血盟が激突

　準決勝第1試合はGoodFeIIows対Vertex。キル数で勝るVertexが両祭壇を確保し，その勢いで刻印に成功，決勝戦にコマを進めた。続く準決勝第2試合はSFiDA対LogicDonater。LogicDonaterが徹底して手堅い動きで試合を進める中，SFiDAは倒れた血盟主を復活させてのカウンターで対抗。しかしLogicDonaterはすばやく対応して勝利をつかんだ。
　3位決定戦はGoodFeIIows対SFiDA。お互いが慎重に立ち回るジリジリとした展開の中，GoodFeIIowsが一気に刻印を伸ばして決着をつけて3位となる。

GoodFeIIows血盟（左写真）とVertex血盟（右写真）

GoodFeIIows血盟（左写真）とVertex血盟（右写真）の職業構成・人数比率

SFiDA血盟（左写真）とLogicDonater血盟（右写真）

SFiDA血盟（左写真）とLogicDonater血盟（右写真）の職業構成・人数比率

SFiDA血盟（左写真）とGoodFeIIows血盟（右写真）。「さっきの試合に負けて鎧が剥がれた」とはGoodFeIIows血盟の弁

SFiDA血盟（写真右側）は，試合開始前に「S」の字に並ぶパフォーマンスを披露

　連覇を狙うVertexと，初出場のLogicDonaterが激突することとなった決勝戦。第1ラウンドは，LogicDonaterが積極的に刻印しつつ，しっかりと守りも固め，約12分ものあいだ，Vertexの刻印を一切許さない。しかしVertexは，血盟主を囮にしたとも取れる動きで両方の祭壇を確保し，一気に攻勢に転じて，4倍近い累積刻印時間差をひっくり返して勝利した。続く第2ラウンドはLogicDonaterも立ち直り，Vertexと互角に戦う。息詰まる攻防の中，VertexはLogicDonater側聖の物の付近でリザレクションを待つ血盟主を見事に復活させ，そのまま刻印を決めて勝利。LRT史上初となる2連覇を達成した。

LRTS4優勝血盟に贈られるトロフィー

優勝したVertex血盟

2位のLogicDonater血盟

3位のGoodFeIIows血盟

　この日は，「抽選で選ばれたサーバーの面々がS嶋さんを討伐する」というプレイヤー参加型イベントも行われた。OooDa氏によるくじ引きで選ばれたのは「トール」サーバー。S嶋さんはそのどこかに降り立ち，逃げ切れれば勝ち。プレイヤー側はこれを討伐すれば勝ちである。S嶋さんのキャラクターは攻撃されても1ダメージしか食らわないため，プレイヤー側はとにかく多人数で囲んで攻撃することが重要となった。

　イベント開始直後，どこにいるか分からないS嶋さんに対し，プレイヤー側はパーティ申請を出して位置を特定しようとするが，さすがにS嶋さんは引っかからない。うまく逃げていたS嶋さんも結果的には見つかってしまい，プレイヤーたちから袋叩きにされるが，集まった人数が多すぎてついにはサーバーが落ちてしまった。なんというオチだ。
　プレイヤーの熱意が勝った（？）ということでイベントは成功となり，全サーバーを対象に「下巨人の秘伝書」が配られることになった。



　見応えのある，高レベルな戦いが繰り広げられた今回のLRT。事前のインタビューにて「実装時期的に育成が間に合わないのではないか？」と予想されたカマエルも少数投入されたうえ，強力な反射スキルを持つ「ウォークライヤー」を大会用に仕上げてくる選手もいるなど，試合前から激しい戦いがあったことを予感させる。イ氏いわく「次のLRTシーズン5については，要塞戦の新要素を取り入れた形で開催したい」とのことなので，今後の発表にも注目しよう。

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