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[GDC 2016]HTC「Vive」に対応したFPS「The Brookhaven Experiment」と魔法調合デモ「Waltz of the Wizard」をプレイしてきた
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印刷2016/03/18 15:49

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[GDC 2016]HTC「Vive」に対応したFPS「The Brookhaven Experiment」と魔法調合デモ「Waltz of the Wizard」をプレイしてきた

 ValveはGDC 2016イベントフロアの一角でSteamVR体験ブースを出展し,VR向けの最新デモを公開している。HTCとValveが共同開発するVRヘッドマウントディスプレイ「Vive」は,Valve自身が“ルームスケールVR”というキーワードで呼んでいるとおり,Oculus VRの「Rift」やSony Computer Entertainmentの「PlayStation VR」などと比較して広めのプレイエリアが必要となるのが大きな特徴。そのため,体を使う体験型バーチャルリアリティ的な作品が多い。今回はVive向けのFPSとなる「The Brookhaven Experiment」と,魔法調合デモの「Waltz of the Wizard」を体験できたので紹介しておこう。

画像集 No.002のサムネイル画像 / [GDC 2016]HTC「Vive」に対応したFPS「The Brookhaven Experiment」と魔法調合デモ「Waltz of the Wizard」をプレイしてきた


押し寄せるモンスターを倒し続ける「The Brookhaven Experiment」


 シカゴを拠点にするPhosphor Games Studioが開発する「The Brookhaven Experiment」は,モンスター達が夜な夜な現れるブルックヘイヴンの街でのサバイバル体験をするというアクションシューティングだ。団地の真ん中でモンスターに囲まれてしまったのか,プレイヤーは自分が移動できない状態ながらも,全方位から襲ってくるモンスターに対し,ピストルや手榴弾などの武器を手にして戦い続けるという内容になっている。

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 The Brookhaven Experimentは,右手にピストル,左手に懐中電灯を持った状態でプレイする。懐中電灯のバッテリーには限度があるらしく,もともたしていると照明が消えてしまうという状態の中,プレイヤーは少しでも効率良く迫ってくるモンスターを倒していかなければならない。使える銃弾に制限はないものの,初期装備のピストルであれば12発ごとにリロードが必要になるので,一息つける時間があったら,小まめにリロードボタンを押しておく必要がある。
 銃器の照準は非常に自然で,画面内にクロスヘアは表示されないのだが,それでも自然に敵に向かって銃口を向けて発砲できた。

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 気味の悪いヌルヌルボディのモンスターはいくつかの種類がいて,波状攻撃に耐え抜くほど強力な個体の出現率が高まっていく。基本的には,ヘッドショットで一撃で倒せる距離におびき寄せてから始末したほうが良いのだが,じっくり待っていると振り向いた途端に別のモンスターが目の前にいて,不気味な姿が懐中電灯に照らされるという場合があり,バーチャル世界だと知っていてもついつい飛び上がってしまう。モンスターの中には,1発被弾すると突進してくる獰猛な個体もいて厄介だ。“驚かし”のパターンは少ないのに,モンスターを避けようと自分の体を何度ものけ反らせてしまった。
 こちらが倒されてしまうと,“カイジュウ”と呼ばれる巨大なモンスターが団地を壊しながら進んできて食べられてしまうのだが,その迫力も大満足だった。

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Phosphor Games Studioのアニメーター,Jeremy Chapman(ジェレミー・チャップマン)氏。プロトタイプとなるプレイアブルデモは,別の開発者と2人でたった3週間で作ってしまったという
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アルケミストの訓練生になった気分で魔法の調合を楽しめる「Waltz of the Wizard」


 アイスランドのAldin Dynamicsが試作した「Waltz of the Wizard」は,アルケミストの訓練生となったプレイヤーが,ガイコツの中に囚われた魂に誘われるがままに,さまざまなアイテムを調合して魔法を作るという,一人称視点の体感型VRデモだ。

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 現時点での「Waltz of the Wizard」には,アイテム調合がパズルになっているとか,成功させることでポイントを得るといったゲーム的な要素は皆無なものの,ルビーと枝,そしてポーションを中央の鍋の中で混ぜ合わせることにより,触るものすべてが蝶々に変わってしまう魔法などが生み出せる。
 筆者が体験した中では,手から火の玉を放射したり,巨人化してのし歩いてみたりできたが,中でも面白かったのが,両手の動きに合わせて重力を操れるようになるというもの。部屋の中の木箱や樽,本や調合器具など移動可能なオブジェクトが,すべてプレイヤーの手の動きに合わせて動き回るので,腕をぶるんぶるんと振り回してカオスな状況を作り上げていく。自分自身に,何かのパワーが備わったかのような錯覚を起こさせる優れたVR体験だった。

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 ちなみにこのAldin Dynamicsは,筆者が非常に感銘を受けたRift向けのVRデモ「Asunder: Earthbound」の製作者でもある(関連記事)。彼らがこれからどのようなゲームを生み出すのか,手腕に期待したいところだ。

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