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[GDC 2017]Twitchのe-Sportsに対する取り組みとは。GDCに新たに加わったe-Sportsトラックのセッションをレポート
内容としては,Twitchのe-Sportsに対する取り組みを語るというもので,ケーススタディの題材は,Psyonixが2015年にリリースしたスポーツゲーム「Rocket League」だ。というわけで,まずは,そのポテンシャルから。
ゲーマーは基本的に他人と競いたがるものだとAllen氏は言う。直接戦うゲームでなくとも,例えばグローバルリーダーボードのトップに自分の名前を連ねたいと思うのはゲーマーの本能だ。そして,放っておいてもファンが集まり,リーグの運営を開始する。現在あるRocket Leagueのリーグも,もとはといえば草の根から始まったものだという。
一方で,ゲームメーカーは自分のゲームを売るための投資をしたいと常に考えている。e-Sportsに対する資金援助や,サーバーの増強などは,メーカーの望むことでもあるのだ。かくして,プレイヤーとメーカーの利害が一致するe-Sportsには高い成長性が見込め,目指すべきゴールは,包括的な拡大だとAllen氏はまとめた。
そのためのTwitchの取り組みとしては,トップレベルのチャンピオンリーグがあり,TwitchはPsyonixと共に,RLCSシリーズの運営を行っている。また,映像配信では,ビギナーにも分かりやすくゲームを解説してくれるキャスターの存在が欠かせないが,Twitchは積極的にそうした解説者のリクルートや養成を行っているという。
もう一つ,e-Sportsの成長に欠かせないのが,「プロへの道」が用意されていることだ。それだけで食べていけるようなプロになれることが分かれば,トーナメントへの参加者も増える。
もちろん,ライブイベントも開催しなければならない。Twitchは「Rocket League」の対戦イベントを世界各地で実施しており,会場の設営や出場選手の招待,試合中継などのコーディネートに予算を使っているとAllen氏は述べた。また,以上のような施策は各リージョンで行う必要があり,それぞれの地域ごとの成長も重要だ。
こうした取り組みにより,現在,Twitchにおける「Rocket League」の配信時間やユニークビューアー数,ライブイベントの参加者数などが上昇しているとのことだった。
Twitchと連携して,インゲームで配信ができるような仕組みを実装したり,システムの変更などを行ったという。Wynn氏が強調したのが,ゲームコミュニティの意見を聞き,それを反映させることだ。コミュニティとは常に緊密に協調して,e-Sportsタイトルとして,今後も成長させていきたいとして,話を終えた。
というわけで,GDCに新たに加わったe-Sportsトラックの最初のセッションは,つまりは成功事例の発表という形で行われたわけだ。欧米と日本とでは環境がかなり異なるため,これをそのまま持ってきても,うまくいくとは考えづらい気もするが,GDCでは今後もe-Sportsがフォーカスされていくはず。この新たなトラックには,今後も注目すべきだろう。
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