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時には悪いヤツらが勝つ。邪悪な勢力に征服された世界で冒険するクラシカルRPG「Tyranny」のプレイアブルデモを体験
“暴君”を意味するタイトルどおり,Tyrannyは“カイロス”という悪の君主が武力で統一した世界が舞台になっている。一時は世界を救う英雄を志していたものの,今ではカイロスの軍隊に雇用されている主人公が,無法地帯になっている各地を巡っていくというストーリーだ。主人公は,秩序を乱す存在に独自の判断で法の裁きを与える権限を持つ,Fatebinderと呼ばれる上級官僚で,プレイヤーの行動によって世界のあり方を変えていくという,モラルチョイスに大きくフォーカスした作品である。
「Tyranny」公式サイト
今回のデモでは,主人公のキャラメイク画面は公開されなかったものの,プレイヤーはストーリー形式のオプションを通じて,カイロスがどのように世界征服を成し遂げたか,そして主人公がどのようにして悪の勢力に加担することになり,Fatebinderになったかといったことを決定していくのだという。これによって,各勢力や主要なNPCとの敵対/友好関係が決定される。また,クラスなどはなく,どんなスキルを使ったかによって個々の能力が向上していく,スキルベースのシステムが採用されている。
Obsidian Entertainmentの前作「Pillars of Eternity」はクラスベースのシステムを採用していたが,複数のキャラクターでパーティを編成してゲームを進めていくという点はTyrannyでも変わらない。Unity Engineのカスタマイズ版が使われている点も同様で,ビジュアル面でもそれほど大きな違いはないようだった。「Baldur’s Gate」から続くクラシカルなRPGが好きな人なら,間違いなく満足できる作品になるだろう。
デモの解説をしてくれたプログラマーのブライアン・ハインズ(Brian Heins)氏と,品質管理担当のアレック・フレイ(Alec Frey)氏によると,ゲームエンジンに関してはPillars of Eternityでひと段落しているため,Tyrannyでは上述のようなモラルチョイスを中核とするゲームデザインと,そこから派生する深みのあるストーリーに時間をかけて開発しているのだという。
実際,コンパニオンと関係を深めていく要素はさらに重視されており,彼らと良い関係を築くことができれば「Companion Combo」と名付けられたコンボ技を発動できるという。会話専用のスキルツリーも用意されているとのことで,NPC達の話にしっかりと耳を傾けながらのプレイが求められるゲームになりそうだ。
今のところ,2016年内の発売が予定されているTyrannyだが,プレイヤーは悪の手下としての道を極めるのか,カイロスを超えるほどの暴君として成長するのか,それとも反乱を起こして平和な世界を作り上げることになるのか……。今後の情報に期待しつつ,開発の進展を見守りたいところである。
「Tyranny」公式サイト
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