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満を持して日本展開を迎えるスマホ向けRPG「夢間集 -ムカンシュウ-」。その経緯をプロデューサー欧陽丹傑氏に聞いてみた
東京ゲームショウ2016では,中国でのリリースを前に本作を試遊できるチャンスということで,その体験の模様をプレイレポート記事として掲載している。プレイアブル出展されていたものは開発中のバージョンではあったが,日本の声優陣を起用した豪華なキャスティング,Live2Dによる細かなキャラクターアニメーションは目を引くものがあった。
その取材の際,プロデューサーを務める欧陽丹傑氏は「夢間集 -ムカンシュウ-」を中国でリリースしたのち,いずれは日本展開も視野に入れたいと話していた。それから1年が経過し,そんな本作が2018年春のリリースに向けてついに動き出す(関連記事)という。今回,欧陽氏に日本での展開を行うことになった経緯と意気込みを聞く機会を得られたので,その模様をお届けしよう。
4Gamer:
本日はお時間をいただきありがとうございます。まずは「夢間集 -ムカンシュウ-」を日本向けにリリースすることになった経緯について教えてください。
実は「夢間集 -ムカンシュウ-」は,企画の段階から日本市場を意識していた作品なんです。中国での正式配信時点で,中国語音声だけでなく日本語音声も実装していたくらいです。幸運なことに,中国版は大きな成功を収められましたので,満を持して日本市場へのチャレンジを決定しました。半分は勢いですけどね(笑)。
4Gamer:
そういえば日本展開が正式決定する前から日本語音声が実装されていましたね。ちなみに,中国では日本語音声を選択する人も少なくないんですか?
欧陽氏:
そうですね。半分くらいのプレイヤーが日本語音声で遊んでいるというデータがとれています。
4Gamer:
思ったより日本語音声で遊んでいる人が多いんですね。
欧陽氏:
中国では日本の声優さんが大人気なんです。「夢間集 -ムカンシュウ-」は,中国の声優ファン,ゲームファンのリクエストに応える形で,日本の声優さんを起用しました。好きな声優さんの声を聞くために本作を遊んでいるという人も,相当多いですよ。
4Gamer:
日本のアニメも,中国で人気ですもんね。
欧陽氏:
そうですね。中国で同時配信されている作品も増えてきていますし,インターネットで情報を集めるのもたやすいですから,日本で人気のある作品は中国でもだいたい人気です。
4Gamer:
本作に起用した声優は,どういった基準で選んだんですか?
欧陽氏:
中国での人気を鑑みつつ,登場キャラクターとの相性,適性を重視してキャスティングしています。
4Gamer:
TGS 2017の一般公開日初日(9月23日)には,本作でCVを担当した梅原裕一郎さん,山下大輝さんが登場する「夢の特別ステージ」が開催されますね。今回,このお2人にオファーしたのは,やはり中国での人気が理由なんでしょうか(※インタビュー収録は9月21日)。
欧陽氏:
お2人の人気はもちろんなんですが,梅原さんが演じているセイカというキャラクターが,本作で一番愛されているんです。山下さんが演じるキャラクターも,猫耳としっぽがキュートでセイカに負けず劣らずの人気です。
4Gamer:
ちなみに,今回の試遊バージョンは,去年出展されていたバージョンとは戦闘システムが大きく異なっていますね。
欧陽氏:
はい。去年の戦闘システムは,いわゆるカードバトルだったんですが,システム的にはマンネリ感が否めませんし,どう作っても「これだ!」という手応えが感じられなかったので,シミュレーションRPG風のシステムに改修しました。スマホアプリなのでマップは小さめにして,手軽さと奥深さを追求しています。スキルやキャラクター間の相性,合体技など,ゲームをより面白くする要素も盛り込んでいますよ。
4Gamer:
ずいぶんと大胆な変更ですよね。これはプレイヤーの意見を受けてのシステム改修なんでしょうか。
欧陽氏:
ここまでのブラッシュアップは,中国でも珍しいでしょうね。「夢間集 -ムカンシュウ-」では2回のクローズドβテストを中国国内で実施したのですが,2回目のCBTでシミュレーションRPG風の戦闘に変更したら,テスターから良い反応をもらえました。テスターの平均プレイ時間も確実に増え,ブラッシュアップが正しかったことが証明され,我々の自信につながっています。
4Gamer:
戦闘システムはもちろんだと思いますが,個人的に一番の見どころだと考えている部分があったら教えてください。
欧陽氏:
やはり,個性豊かなキャラクター達でしょうか。すでに45人以上のキャラクターをLive2Dで作成しています。多くの人気声優さんたちに素晴らしい声を用意していただけたので,仕草だけでなく表情に関しても,声優さんの演技やセリフのテンションに合わせて,徹底的にこだわって制作しているんです。
4Gamer:
キャラクターへの深い愛が伝わってきます……。ところで日本の女性向けタイトルとしては,リズムゲームやノベル系のアドベンチャーなどが人気を集めているのですが,本作はシミュレーションRPG風の戦闘システムを特徴としています。日本市場では,どのような戦略で本作をアピールしていく予定ですか?
欧陽氏:
PERFECT WORLDとシーアンドシーメディアが,本格的なスマホアプリを日本で展開するのは,本作が初めてなんです。私も開発スタッフも,日々大きなプレッシャーと戦っており,勝ち負けについては冷静な予想ができないかもしれません。
しかし,やるからにはベストを尽くします。勝つか負けるかは分かりませんが,両者の力を合わせ,やれることをすべてやりきり,成功を収めたいと思います。
4Gamer:
日本での配信を楽しみにしております。本日はありがとうございました。
――2017年9月21日収録。
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