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“ファイプロ同窓会”リターンズ! プロレスゲームの賢人達が贈る「FIRE PRO WRESTLING WORLD」への熱きエール
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印刷2017/10/19 15:34

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“ファイプロ同窓会”リターンズ! プロレスゲームの賢人達が贈る「FIRE PRO WRESTLING WORLD」への熱きエール

 2015年6月,4Gamerに掲載した「燃えよ,ファイヤープロレスリング! 〜亡きヒューマン,そして増田雅人氏に捧ぐ男達のバラッド〜」という座談会を覚えている方は,どれだけいるだろうか。
 開発当時を知るクリエイターならではの貴重な証言,プロレスLOVEをたっぷりと感じさせる熱いエピソードの数々,そして「ファイプロ」シリーズの生みの親である増田雅人氏への想いがドバッと溢れ出した記事だが,その会に参加してくださったクリエイター,いわば“ファイプロの賢人達”による,2年越しの打ち上げが,8月下旬・吉祥寺の某スポーツバーにて行われた。

最前列左から,
田村季章氏(「ファイヤープロレスリングG」企画・シナリオ,「FIRE PRO WRESTLING WORLD」メイン企画ほか)
松本朋幸氏(「FIRE PRO WRESTLING WORLD」総監督)
2列目左から,
須田剛一氏(「スーパーファイヤープロレスリング3 Final Bout」「スーパーファイヤープロレスリング スペシャル」ディレクターほか)
山﨑正通氏(「スーパーファイヤープロレスリングX」ディレクターほか)
3列目左から,
小林高志氏(「FIRE PRO WRESTLING WORLD」開発プロデューサー兼ディレクター)
岩下英幸氏(「ブレイジングトルネード」企画ほか)
笹沢茶々丸氏(「ファイヤープロレスリング コンビネーションタッグ」ドット&パッケージ。元ヒューマンゲーム名人)
最後列左から,
田島弘喜氏(「ファイヤープロレスリングS」企画ほか)
クレーカ・デイビッド氏(「FIRE PRO WRESTLING WORLD」Steamプロモーション担当)
画像集 No.001のサムネイル画像 / “ファイプロ同窓会”リターンズ! プロレスゲームの賢人達が贈る「FIRE PRO WRESTLING WORLD」への熱きエール

 座談会当時,その2年後にファイプロが復活するとは誰も知らず,予想すらしていない状態だったわけだが,今年に入って「FIRE PRO WRESTLING WORLD」PC / PlayStation 4。以下,FPW)としてビッグ・カムバックを遂げたのはご存じのとおりである。
 結果的にはあのタイミングで“仕掛け”ることがバッチリできたということだったのだろう。プロレスの神様ありがとう〜!(河口 仁先生調)

 で,せっかくこれだけのレジェンドが再集結するのだから,ここでもう一度仕掛けなくてはプロレス道にもとる。というわけで集まった賢人たちの言葉をまとめてお届けすることにしたい。

「FIRE PRO WRESTLING WORLD」公式サイト

「FIRE PRO WRESTLING WORLD」(Steam)



歴代ファイプロクリエイターズがそろい踏み


歴代のファイプロクリエイターズが再会を祝して乾杯! ちなみに吉祥寺はかつてヒューマンがあった地だ
画像集 No.002のサムネイル画像 / “ファイプロ同窓会”リターンズ! プロレスゲームの賢人達が贈る「FIRE PRO WRESTLING WORLD」への熱きエール
 さて,会本来の趣旨は座談会の打ち上げ,およびFPWをみんなで観戦しようというものであったが,はからずもその狙いは崩壊。そりゃあ,プロレスフリークがこれだけ集まれば,どうしても話題はそっちに行くわけで。会話の一部を抜粋しただけでも――。

「社長がコンニャクな場合があるからなー(笑)」

「(須田氏が過去に葬儀屋だったと知り)リアルアンダーテイカーじゃないか!」

「(当時ヒューマンにいた社員の)彼らは高野ブラザーズみたいだったよね」

「新日興行なのに平成維震軍がリングジャックしているみたいだな」

「みんな第三世代が好きなんだね(しみじみ)」

 と,終始こんな調子で,プロレスファンでもないと解読不能な暗号ばかり。スキあらば開発当時のいい話を聞ちゃうぜ〜〜! と待ち構えていた筆者は,とんだ肩透かしを食らってしまったのである。もちろん当時を懐かしみながらの裏話も交わされたのだが,大人の判断で「そんなの書けないって!」とカットせざるを得ない内容ばかり。
 しかし,こうしたプロレスとの付き合い方(ていうか人生観?)が,ファイプロを生み出したともいえるワケで,問題ナシなのである。きっと。

 なお,FPWの総監督であるスパイク・チュンソフトの松本氏は,諸先輩方とはほぼ初対面であったが,そこは同じ“ファイプロを作った男達”。気がつけばすっかり意気投合し,楽しいひとときを過ごしていたご様子。誰かが「パイレーツ1号2号が乱入するようにしたら?」と吹き込んでいた気もするが,聞こえなかったことにしておこう。

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初めて顔を合わせる人達もいるとあって,お辞儀をしながら名刺交換をする社会人としての姿も見られた
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現世代ファイプロの担い手・松本氏との交流を深める先輩方。撮影のタイミングが悪いだけで,別に怒られているワケではない


そしてファイプロは,タイムカプセルとなった


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 酒席が中盤に差し掛かったところで,バー据え置きの大型テレビを使ってFPWの実機プレイを皆さんにお披露目……のハズだったのだが,ここでトラブルが発生。開発を担当するゼクス持ち込みPCの映像がなぜかテレビに映らず,急遽筆者のノートPCを接続することとに。そこでハタと気づいた。自分がエディット,あるいはダウンロードしたデータを他人に見られるのは,なんともムズムズした気持ちになるということを。

「おいおい俺の性癖ならぬレスラー癖がバレバレじゃないかよだいたいからして女子プロレスラー大好きおじさん略して“女っさん”である自分が趣味全開で選んだ女子レスラー率5割のダウンロードチョイスが世間様に知れたらアラフィフにして男ヤモメな俺なんか確実にうしろゆびさされ組じゃねーのでもスターダム岩谷麻優選手とのツーショチェキは止めないけど」

プロレスとお酒で夜が更けていく至福のひととき。まったく余談だが,リングス解散以後はプロレスから距離を置くようになったという須田氏は「『有田と週刊プロレスと』(※Amazonプライムビデオで配信中)はマストで見ないとダメですよ!」と,総ツッコミを受けていた。同感である
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 と,在りし日の「マッスル」のリング上なら確実にスローモーション(BGMは「エトピリカ」)になっているシチュエーションに危機感を覚えたが,蓋を開けてみれば意外にも好評な催しに。
 入場してくるレスラーの顔ぶれを見ながら「キャンディ奥津かわいかったなー」「これはIWA JAPANに参戦してたころのテリーでしょ」「ブレイジングトルネードのキャラまで作ってる人いるの!?」といった具合に,ほどよく進んだアルコールパワーも手伝って,そのレスラーにまつわる思い出を肴に,もうひと盛り上がりを見せたのであった。

 そんな賢人達の姿を見ながらふと思ったのは,ファイプロ,とくに数多のレスラーをダウンロードして楽しめるFPWは,“プロレス自分史”を楽しめるタイムカプセルになったのだということ。
 船木と大仁田が電流爆破マッチで戦ったりとか,ある意味リアルがファイプロを追い越してしまった今,こうやってプロレス史を再構築する作業は,味のある遊びになるはず。皆さんにもぜひオススメしたい。


「FIRE PRO WRESTLING WORLD」は絶賛アップデート中!


 さてここで,Steamアーリーアクセスにて絶賛配信中なFPWの状況をお伝えしておこう。7月11日の配信開始からはほぼウィークリーでアップデートは行われていて,バグフィックスや新技の追加が着々と進行中。8月28日には,待望の“入場曲のMP3データ取り込み”が実装されるなど,その成長具合はまるでグリーンボーイが凱旋帰国を終えてメインロースターに加わったかのようである。

某ドームや某アリーナなど新会場の追加も。アレナ某では,メキシカンダンサーが花道で入場をお出迎え!
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 とくにクリエイト(エディット)関連のUI改善は劇的で,コピー&ペーストやショートカットキーの実装といったユーザー本位な便利機能がどんどん実装されていっている。
 そうした効果もあってか,すでにユーザーがクリエイトしてワークショップにアップロード済みのレスラー数は1万9000人オーバー! レスラー数だけでいったら,史上最強のファイプロがすでに存在しているのだ。

 また,10月13日更新の最新バージョンは,クリエイトだけでもボイスや優先行動の追加,レスラーのパーツごとにサイズ変更が可能となるなどかなり大掛かりなアップデートが施されている。新技には画像のコーナトップブレーンバスターなどが追加されたのも,なかなか嬉しい。詳細はSteamのニュースを確認されたし。

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いまだに続々増加中のクリエイトレスラー達。中にはレスラーじゃない人も混じっていたりと詳しい説明は割愛するが,この顔ぶれを見てピンときたら即購入を
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クリエイトが2万人近くあってもまだ不在なレスラーがいるのが面白いところ。筆者も女子レスラーをクリエイトしてアップしなきゃ(使命感)

 といった具合に,今現在のFPWは,ハッキリいってかなり“ヤバイ”ことになっている。にもかかわらず,その盛り上がりがファイプロファンの中だけにとどまりイマイチ世間に届いてないのは(現実のプロレスもそうであるように)ファンとしてはヤキモキしまくりだ。

 ここはぜひ一人でも多くの皆さんに触っていただきたいので,まずは公式サイトからダウンロードできる,動作確認版でお使いのPCでの動作が可能かどうかをチェックしてほしい。Steamの使い方が分からなかったら,こちらの記事を読んでほしい。

自分でレスラーを操作せずとも,クリエイトされたレスラーをダウンロードしてCPU操作で対戦させるだけでも十二分に楽しめる。あの頃を振り返るもよし,まだあるドリームカードを組むもよし!
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2017年に蘇ったファイプロへのエール


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 楽しい時間はあっという間に過ぎるもので,気がつけば宴の時間は終わりに。プロレスと笑いに満ちたこの空間に一秒でも長く浸っていたかったが,そこは日常があっての非日常。ということで,現実にもどって,最後にファイプロの賢人たちにより「ファイプロの今に贈る言葉」を掲載して,ひとまずの終わりとさせていただく。明日から,また生きるぞ!

笹沢氏:
 僕が初代ファイプロを手がけ始めたのは,29年前の夏くらいで,もう30年近くが経過しました。それがこうしてまた楽しめるっていうのは感慨深いですね。増田さんと作っているころは,ちっともそうは思いませんでしたけど(笑)。
 今日の集まりに初期メンバーは僕しかいないので,後輩達がこうして今もファイプロを作ってくれているというのはウレシイですから,松本さんにはこれからもいいものにしていってほしいと思います。

須田氏:
 4Gamerさんの企画で集まったメンバーでの打ち上げをやろうと言ってから,約1年半が経っていました。そこに新作のファイプロがあるという記念的な会となったのですが,どうしても腑に落ちないのは,スパイク・チュンソフトのプロデューサー飯塚(康弘)さん,社長の櫻井(光俊)さんがこの場にいないということ。次のタイミングにはお二人にもいてほしいし,もうちょっと大きな形でファイプロ同窓会を設けてほしいなと,切に思っております。

岩下氏:
 僕ら増田雅人チルドレンは,プロレスの楽しみをファイプロという形で伝えられてきました。そのエッセンスがこういう形で蘇って世界に発信されるというのは素晴らしいことだと思います。これを生み出して形にしたすべての関係者,あらためてすごいなと思います。

山﨑氏:
 いい加減もうねえ,休ませてあげたほうがいいんじゃないですか(笑)。まるでグレート小鹿さんみたくなってますけど,でもまあ,それを見て元気をもらうってのもあるんでね。ファイプロも死ぬまで現役! で頑張ってほしいですね。

田島氏:
 今回集まったことで,またちょっとプロレスゲームを作りたくなりましたね。ヒューマンのあった吉祥寺の地で懐かしい方と酒を酌み交わしながら,プロレスという共通言語で語り合うのは最高でした。ここから先はFPWがずっと残っていって,いつか手伝えたらいいと思いっています。

田村氏:
 この集まりにいる皆さんすべてと面識があったり関わったりしているのはたぶん僕だけで,自分ヒストリーでもあり感慨深いです。僕の知っている人同士が初対面の挨拶をしているのを次々と見るのは不思議な気分でしたが,これもまたファイプロがつないでくれた縁なのかなと。ここにいない人間も含めて,こうした仲間たちとやってきた積み重ねがFPWという形になったのはウレシイし,みんなに伝わってもらえたらいいと思います。
 まだまだやらなきゃいけないことや実装したい技もあってたいへんですが,スタッフ一同頑張って制作を進めているので,ユーザーの皆さんには進化をご期待いただければと思います。

松本氏:
 これまで出演したどのイベントよりも緊張しましたよ(苦笑)。やっぱり遊び手だったときに作っていたレジェンドの方々との交流は,非常に光栄としか言いようがないです。
 普段会社ではあまりプロレスの話をしないのですが,今日はここぞとばかりにリミッターを外して楽しみました。皆さんが楽しみながらもずっと作ってきたバトンを受け取った重みを感じつつ,こちらも楽しみながらいいものにしていきたいと思います。
 興行モードは追加しますし,近々面白い追加発表ができると思うのでご期待ください。製品版になるまではできる限り皆さんのご要望は実現したいので,ぜひどんどん声を寄せてください!

「FIRE PRO WRESTLING WORLD」公式サイト

「FIRE PRO WRESTLING WORLD」(Steam)

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    ファイヤープロレスリング ワールド

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