カプコン 綾野智章氏やマフィア梶田氏らが登壇した映画「レディ・プレイヤー1」試写会＆トークイベントをレポート

会場はワーナー・ブラザース社屋にある試写室

　ワーナー・ブラザースは2018年4月10日，全国公開が4月20日より予定されている映画「レディ・プレイヤー1」の試写会＆トークイベントを同社にて実施した。

　「レディ・プレイヤー1」は小説「READY PLAYER ONE」（邦題：ゲーム・ウォーズ）を原作とした，スティーブン・スピルバーグ監督による新作映画だ。近未来のVR仮想世界“オアシス”の中に隠されているという莫大な遺産を巡る争奪戦が描かれる。

「レディ・プレイヤー1」公式サイト

　注目すべきポイントはなんと言っても，日米の枠を飛び越えたコラボの数々だろう。オアシスには多数の人気キャラクターが参戦しており，「ストリートファイター」シリーズのリュウや春麗といったゲーマーには馴染み深い顔ぶれも登場する。

　そこで，今回のイベントには「ストリートファイターV」のプロモーションプロデューサーを務める綾野智章氏をはじめ，フリーライターのマフィア梶田氏やゲーム業界関係者が登壇した。本稿では，試写上映前に行われたトークショウの模様をお伝えする。

カプコンの綾野智章氏は春麗のコスプレ姿で登場

フリーライター/タレントのマフィア梶田氏

アメキャラ系ライターの杉山すぴ豊氏

IGN JAPAN編集部のクラベ・エスラ氏

　トークショウの冒頭では，登壇者が「レディ・プレイヤー1」の感想を語った。そのなかで話題に上ったのは，やはり劇中に登場するコラボコンテンツだ。綾野氏によると，「知ってるキャラクターやネタがどんどん出てくるから，画面に集中して字幕を読み飛ばしてしまう」ほど，多数の作品が登場するのだという。映画の舞台であるVR世界では，プレイヤーのアバターとしてさまざまなキャラクターが出現するため，こうしたコラボは作品のフレーバー（香り付け）以上の存在になっているようだ。

　また，マフィア梶田氏は「パロディやオマージュの範疇を越え，映画を構成する一つの要素として昇華されています」「『この世界が存在したら当然，このコンテンツはあるだろう』というシミュレートが確実になされている。（スピルバーグ監督は）ちゃんとゲームを遊んでることが分かって，いちゲーマーとして嬉しい」と絶賛。杉山すぴ豊氏も「ゲームにおけるイースターエッグ（隠し要素）を，映画ならではの形で盛り込んでいる稀有な作品」と，ゲーマーならではの視点で本作を解説した。


　その後，やはりと言うべきか，「ストリートファイター」参戦の経緯にも話題が及んだ。しかし，綾野氏は今回のコラボについて情報公開まで知らなかったようで，今でも驚きを隠せない様子が見て取れた。「第一報を受けたときは『これは，やらかしたやつじゃないか』と思った」（綾野氏）と発言していたので，本当に何も知らされていなかったのだろう。

　というのも，こうしたコラボにあたって働きかけが必要なのはCAPCOM U.S.A.（米国のカプコングループ。ストリートファイターシリーズの版権は，主に同社が管理している）であり，今回のコラボは極秘に進められていたことから，綾野氏の耳に届かなかったらしい。ただし，監修はキッチリ行われていたとのことで，そのクオリティはプロデューサーのお墨付きをもらっていた。


　最後は登壇者各位がコメントを残して，トークショウは終了となった。以下にそれらを掲載して，レポートの締めくくりとしよう。

綾野智章氏：
「（ストリートファイターのキャラクターは）PVにも登場していますが，それ以外にも出番があります。誰もが分かるところに出てくるので『綾野が言っていたのは，これか』と思いながらご覧ください」

マフィア梶田氏：
「ネタバレになっちゃうので，細かくは言えませんが……。ホラー映画お好きな方は，ぜひご期待ください」

杉山すぴ豊氏：
「元ネタ探しで映画ファンが盛り上がる作品ですが，元ネタを知らなくても楽しめます。その点は強調しておきたい。恐竜を知らなくても『ジュラシック・パーク』が面白いのと一緒です。もしオタクの友達がいれば，見終わった後も楽しめると思いますよ」

クラベ・エスラ氏：
「エンターテイメントを体現しているような作品です。映画とゲームのコラボ，まさに皆さんのストライクゾーン，ど真ん中の作品です。ぜひ楽しんでください」

「レディ・プレイヤー1」公式サイト