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「クロノマギア」第1回ドリームトーナメントに4Gamerが参戦。大人げないから優勝できる
今回は縁もあってDCG界(デジタルカードゲーム)の強豪であるルネ選手,Tredsred選手,Gundamflame選手に“4Gamer.netチーム”を組んで参加してもらったので,その模様をお伝えしていこう。なお,本作がどのようなカードゲームなのかは下記リンクからチェックしてほしい。
ガンホーの新作「クロノマギア」は,シンプルながらも奥深いデジタルカードゲーム。先行プレイレポートをお届け
2018年4月某日,番組収録のために東京・池袋のシアター&カフェ「STORIA」に集められた選手達。我が4Gamerは世界中で戦いを繰り広げてきた実績最強の3人がチームを組んでいたがために,ほかの参加者達(※トッププレイヤー同士,顔見知りも多い)から「本当に“本当のチーム”なんですか?」と煽られるが,涼しげな顔で聞き流す名采配で切り抜ける。盤外戦だろうとこの3人にプレミはないのだ。それにほかのチームの面子だって知っている人から見れば大概である。
参加メディア&選手
■カードゲーマー
有留知広
松本友樹
村上圭佑
■電撃オンライン
辻村涼介
mondial
ゴロー
■ファミ通App
岩田ジュビ漏
ターザン馬場園
ちょもす
■4Gamer.net
Gundamflame
Tredsred
ルネ
●イベント進行
司会:ドグマ風見
実況:野村達也
解説:浅原 晃
※チーム名50音順
※敬称略
大会ルール
■大会フォーマット
・3名1チームで対戦を行う
・チームで2本先取 Bo3(3位決定戦と決勝戦は3試合すべての試合を実施)
・各プレイヤーの試合は1本先取Bo1にて試合を行う。
・1名つき2デッキまで登録可能
・チーム内の能力者は重複することが出来ない。
・先方、中堅、大将を各マッチごとにチームで選択し対戦を行う
・先行、後攻はランダムで選択される。
※2018年4月21日に大会用の開発環境で収録。
本作が既存のDCGと大きく異なるのは「カードをプレイするMP(リソース)を次ターンに持ち越せる」「能力者(プレイヤーキャラクター)がダメージを受けるとMPが溜まる」ところだ。ライフをギリギリまで減らされても「死ななきゃ安い」とばかりに,潤沢に溜まったMPで手札を大展開できるため,能力者によっては“ライフ29点もリーサル圏内”とされている。つまり,相手から下手にライフを奪っても命取りになるのだ。
さらに言えば,今回使用されたアプリはテスト版として「先行側はドローなし」という仕様になっていたため,本来のテンポを崩していた選手もいたかもしれない。とはいえ,戦いとはそれらも込みで厳しいものである。
4Gamerチームの初戦はトーナメント第2試合で,対戦相手は電撃オンラインチームとなった。先鋒のルネ選手とmondial選手は,ゲームの配信直後から人気を博してきた「ゼータ」デッキ同士の戦いであったが,ルネ選手が選び抜いたという1枚「化け蟹カルキノス」が光る。
6マナのクリーチャーはバフ効果を特色とするものが多いため,単独のステルス効果を発揮するカルキノスはあまり選ばれにくい。しかし“6マナなら弱めのバフ系クリーチャーだろう”と相手に思わせたか,裏表示からのステルス発覚で敵の速攻を空かすことに成功する。チームメンバーも「それほとんど一発芸ですよね」とエールを送る。初手で流れを掴んだか,ルネ選手はそのまま危うげなく勝利を収めた。
続くGundamflame選手と辻村涼介選手の対戦では“ガンフレ流 エレナデッキ”が冷たい戦術を披露した。初手の「破滅の化身テューポーン」と,次の手の「光の乙女ヘーメラー」で高耐久の壁役2体&スペルマークを確保し,マギアスキル「光の壁」のライフ上昇&挑発付与でさらに磨きをかける。その後,エレナお得意のマギアスキル「ウェイクアップ」で相手の裏表示クリーチャーを次々とひっくり返し,相手のクリーチャーを毎ターン圧殺していく。単純な構図ながら,切り崩すには除去スペルがないと厳しいえげつないロック戦術だ。
本大会は“4月中旬までのデッキ提出”が義務づけられていたため,どの選手も本格的な擦り合わせは間に合っておらず,定番構築に自分なりのアクセントをほんの少し加えたものが多かった。しかし,ルネ選手,Tredsred選手,Gundamflame選手はフレンドマッチを重ねながら,この日のために短い期間で“相手の狙いを外す一歩先の構築”をそれぞれ詰めていったという。
そんなガチ勢考案のロック戦術を押し付けられてしまった辻村選手は,これを打開することが叶わず,最後まで冷徹に押し潰されてしまう。自分のチームとしては心強いばかりだが会場は冷え冷えだった。そして4Gamerは3試合中の2本を先取し,早くも決勝へ進出となった。
3位決定戦によって3位がファミ通Appチーム,4位が電撃オンラインチームに決まった後,決勝戦では4Gamerチームとカードゲーマーチームがぶつかる。初戦は前回3番手で控えていたTredsred選手と松本友樹選手の対戦だ。Tredsred選手は「サリー」デッキで挑んだが……何故だろう,序盤から中盤まで大して動きが見られない。ディスプレイの都合上,味方側のゲーム画面が見られない中,チームの2人からも「あいつのハンドどうなってんだ」「これは事故ってますね」と激励が飛ばされる。
松本選手の「ライザー」デッキに正面から一方的に殴られ,削られ,万事休すか――というところで,Tredsred選手がまさかの“1ターンでライフ27点”をもぎ取る電光石火の一撃を決め,大逆転で勝利した。20枚中4枚の大型クリーチャーを1枚も引けなかったことから,低コスト中心の戦術を咄嗟にプランニングしたという彼の勝利の一言は「これがクロノマギアです」。
個人的には対戦が終わりを迎える前に,画面上での形勢がまったくといって変わっていない最中,ハンドも見えないのに「うーん,24点かな」「アルテミスあれば足りるね」と仲間のリーサルを計算しきっていたルネ選手とGundamflame選手にも驚きだった。10秒後に実際にそうなってドン引きだった。目の付けどころが違うのだろうか。
次のルネ選手と村上圭佑選手の勝負は,またもや「ゼータ」デッキ同士の対決に。今大会では参加者のほとんどが「ゼータをどうぶつけ,どういなすか」に焦点を合わせていたらしく,周囲も固唾をのんで見守る。ライフ20点も一瞬で致死圏内となる抜き身の取り合いであったが,ここでもルネ選手のゼータ殺しが冴えわたり4Gamerチームが勝利する。
この時点で優勝チームは決まっていたが,せっかくと言うことで最後にGundamflame選手と有留知広選手の対戦も行われた。両者ともに「エレナ」デッキであったが,Gundamflame選手は前述したロック系戦術を,対する有留選手はハンデス中心のテクニカルな戦術を用いて,トーナメント第1試合でも見事な勝利を収めていた。
試合前から「ガンフレ君と俺(ルネ)の順番が逆だったら良かったんだけどなー」と敗戦ムードを漂わせていた4Gamer陣営であったが,デッキに刺していたクリーチャーの火力の違いが決め手となったか,Gundamflame選手が勝利する。ふたを開けてみたら,4Gamerチームは全試合全勝で優勝を果たしていた。遠い森のせせらぎのように「さむいわーあのチーム」という声が微かに聞こえた気がした。
本作では既存のDCGではお馴染みの「序盤は小競り合い,終盤でフィニッシュ」といった一連の流れは定型になっておらず,序盤から中型・大型クリーチャーがバンバン出せるようになっている。そのため,デッキ20枚に凝縮された“持ち味と持ち味”が真っ向からぶつかりやすく,対戦模様も派手で分かりやすいのが魅力だ。
今回優勝した4Gamerチームは,良く言うと“身内同士のやりこみが足りていた”のが勝因だった。これはイベント終了後にさまざまなチームの選手達と交流したうえで出てきた生の意見なので,信憑性は高い。しかし,悪く言えば“この3人にチームを組んでもらった”ことこそが勝利の要であったのは間違いない。でもいいさ,構わない。「大人げねえぞ4Gamer!」とでも言うがいい。これが大人ゆえの大人げないやり口だ。
なお,本大会の模様は下記リンクより動画でチェックできるので,興味がある人は引き続き視聴してみてほしい。また,今回は第1回ドリームトーナメントと題されていることから,もしかしたら次回もあったりするのかもしれない。もしもあったら,また出よう。そのときもこの3人を引き連れて。
トッププレイヤー大集合!!
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(C)GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved. /(C)CHRONO DREAM PROJECT
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