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[GDC 2019]ピクセルの1つ1つが物理シミュレートされた横スクロールアクション「Noita」のプレイアブルデモが公開
「Noita」公式サイト
本作は,一見するとよくある2Dゲームのようだが,その最大の特徴はピクセルの1つ1つが物理シミュレートされていること。ウィザードとしてダンジョンを彷徨うプレイヤーは,習得したマテリア(魔法)を使って敵を凍らせたり,火炎を放射したり,毒を浴びせたり,爆破を起こしたりすることができる。マップの構成や,どんなマテリアが手に入るかはゲームを開始するたびに自動生成されるため,長く楽しめる作品に仕上がりそうだ。
火薬入りの樽など,引火物の多い場所で爆破魔法を使うと,大爆発を起こして画面に広がる地下洞窟が破壊され,1つ1つのピクセルになって飛び散るなど,マテリアの表現は非常に凝っている。上層に広がる湖の底に穴を開け,洪水を起こして敵を押し流したり,毒入りの巨大タンクをなぎ倒して敵を粉砕したりなど,さまざまなマテリアを駆使してマップを進んでいくゲームになるようだ。
マテリアをうまく利用すれば,コンボ技のようなこともできる。デモを担当してくれたプログラマーのアルヴィ・テイカリ(Arvi Teikari)氏によれば,炎に水をかけると水蒸気が上っていくが,天井が凍結しているとその途中で急激に冷やされ,雹(ひょう)になって降り注ぐといったことまでシミュレートしているという。
マテリアの属性や効果の発生の仕方などは,さまざまなパターンが用意されており,テイカリ氏は今回,アルコールの雨を降らせるという,何に利用するのか分からないマテリアを見せてくれた。どうやら,何か燃えているオブジェクトと組み合わせて周囲を燃焼させるといった,広範囲の攻撃に有効なようだ。
また,すべてのマテリアはプレイヤーキャラクターにも影響を及ぼすので,自分自身に引火してしまうこともある。そんなときは,水や毒などの液体に飛び込めばヘルスの減少を抑えられる。毒の影響を受けた場合は,しばらくすると免疫が作られるという設定なのか,次の毒エリアではヘルスが減少しなくなるが,この場合でも水に浸かった時点で洗浄され,プレイヤーキャラクターの体は元どおりとなる。
テイカリ氏は,2019年内にはアーリーアクセス版をリリースしたいと話していたが,現時点ではストーリーをどのように上乗せしていくのか,まだ決定していないという。これは魔法に巻き込まれてNPCが死ぬことで,クエストが進行できなくなるといった状況が起き得るからだそうで,今のところはマップに書物や日記を点在させるような形を想定しているとのことだった。
GDC 2019公式サイト
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