2024年2月24日・25日の2日間,Electronic Artsがサービス中のバトルロイヤルFPS
「Apex Legends」 (
PC /
PS5 /
Xbox Series X|S /
PS4 /
Nintendo Switch /
Xbox One )の大型オフラインイベント
「APEX LEGENDS ASIA FESTIVAL 2024 WINTER」 が千葉県の幕張メッセにて開催された。
両日共に,日中韓の選抜チームとスペシャルゲストチーム「TSM」「Alliance」によるバトルロイヤル,チームデスマッチ形式の激闘が繰り広げられ,さらに各国のインフルエンサーやクリエイターが参加するショーマッチが行われた。
リアルタイムで配信されており,トッププロやインフルエンサー,クリエイターによる手に汗握る戦いの模様はアーカイブを視聴可能だ。
APEX LEGENDS ASIA FESTIVAL 2024 WINTER【DAY1】
APEX LEGENDS ASIA FESTIVAL 2024 WINTER【DAY1】
VIDEO
APEX LEGENDS ASIA FESTIVAL 2024 WINTER【DAY2】
APEX LEGENDS ASIA FESTIVAL 2024 WINTER【DAY2】
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本稿では,筆者が足を運んだDay1(2月24日)について,会場の雰囲気や運営面の感じたことをレポートしたい。
この日は肌寒かったものの,天気は快晴。絶好のオフラインイベント日和だった。開場は10:00から,オープニングセレモニーは12:00からというスケジュールだが,筆者が到着した9:30頃には入場待機列がものすごいことになっていた。お目当ては参加チームのグッズ販売のようだ。
開場前から長蛇の列
オープニングセレモニーでは,和太鼓パフォーマー集団の彩(-sai-),書道化の万美さんによるパフォーマンスが行われた。さらに,シーズン2ローンチトレイラーの使用楽曲「Only One King」を作曲したTommee Profittさん,ボーカルを務めた歌手のJung Youthさんのスペシャルライブを開催。当時からプレイしている筆者としては,なんとも嬉しい気分になった。
今回のイベントは,幕張メッセの4・5ホールがステージ会場,6ホールが物販やフォトスポットなどを設けたコミュニティエリアになっていた。
4・5ホールのステージ会場。写真はオープニングセレモニーだ
開場前の6ホール。嵐の前の静けさといった具合だが,多くのスタッフや関係者によってイベントは成り立っていることを感じさせる
開場直後の6ホール。チームの物販にはすさまじい行例
名物(?)の巨大ネッシー。記念に写真を撮影する来場者が多く見られた
PlayStation 5版の120fps動作を体験できるブース
パスファインダーのパンチングマシーン
個室タイプの写真撮影機
ホライゾンのクレーンゲーム
6ホールにはキッチンカーブースも設けられていた。もちろんホールの外に出れば飲食店はあるのだが,少々面倒だ。会場内で飲食を行えるのは,便利だっただろう。
オフラインイベントと言えば,やはり「同じ空間に“推し”がいる」ことが魅力だ。お手製の団扇やボードなどで選手やチームを応援する姿があったり,ステージの合間には選手やクリエイター,ストリーマーといった面々がコミュニティエリアに立ち寄ったりしていた。一時の邂逅がかけがえのない思い出になった,という参加者も多いはずだ。
筆者は2022年夏,今回と同じくRAGE主催の「RAGE Apex Legends 2022 Summer」を取材しているが,当時と比べても運営方法や設備などが全体的に洗練されている印象を受けた。
個人的に注目したのが,ステージ上のプレイ環境にモニターアームが配置されていたことだ。たかがモニターアームと思われるかもしれないが,その効果は大きい。台座がないぶん,スペースを有効に活用でき,モニターの高さや距離といった環境もプレイヤーが日常的に用いているものと近くすることができる。
非常に細かい部分だが,こうしたこともプレイヤーを尊重する環境構築の一環だろうし,それによって発揮されるパフォーマンスがあると信じている。プレイヤーのパフォーマンスが存分に発揮されてこそ,会場が大きく盛り上がるシーン,ドラマにもつながるはずだ。
また,ステージ音響のバランスも良かった。こうしたイベントでは銃撃音,爆発音といったゲーム内のサウンドと,実況や解説の音声が同時に鳴り響くわけだが,「どちらかのバランスが大きい(どちらかが聞き取りにくい)」という状況になることがしばしばある。
とくに実況や解説がかき消されてしまうと,ただただスクリーンとゲーム内のサウンドで判断することになり,「今はいったい何が起きているんだ?」と状況をつかめなくなる。
その点,今回のイベントは鳴り響く重低音を全身で感じる,といったオフラインならではの醍醐味を味わいながら,試合の状況を観客にしっかりと伝えてくれる実況や解説が聞き取りやすかった。ゲーム風に言うならば,何度もこうしたイベントを手がけてきたRAGEの“経験値”が為せる技といったところか。
最後は話が脱線気味になったが,オフラインイベントでしか得られない体験は,ゲーム文化の浸透から定着へのプロセスにおいて,非常に大きな役割を果たすと考えている。もちろん,これには「オフラインだからこその楽しみ方」「コストに見合ったリターン」を来場者に提供できることが大前提になるが,そのクオリティが確実に上がってきている印象だ。
前日から開催を心待ちにしていた参加者も多いだろう。会場の一体感に身を委ねたり,初めて顔を合わせるゲーム内のフレンドがいたりした人もいるだろう。高揚感に包まれながら帰路に着いて,「今日は楽しかったな」なんて振り返る。こうした体験をもっと多くのゲーマーに楽しんでもらいたい,と強く実感するイベントだった。