企画記事
今から始める,みんなで桃鉄! 家族や友だちと「桃太郎電鉄 〜昭和 平成 令和も定番!〜」を遊ぶとき,知っておくとよりゲームが楽しめる“基本のキ”
今回まとめたのは,3〜4人で「みんなで桃鉄」を10年(プレイ時間目安は4時間)以上遊ぶことを想定したもの。ここで挙げる基本はほんの一部で,CPUとの対戦や「桃鉄10年トライアル!」「桃鉄3年決戦!」などのモードでは楽しみ方や勝つ方法は異なるが,本稿で紹介した知識や技術が応用できるはずだ。
「桃太郎電鉄 〜昭和 平成 令和も定番!〜」公式サイト
ゲーム開始! ……さて,どうしたらいい?
サイコロを振って日本各地を周るときの基本
まずは,ゲームが始まったら何をして,どうやってコマを進めたらいいのかといった基本を,序盤のゲームの進め方を中心にお伝えしよう。
サイコロを振って日本各地を周り,ゲーム中に起きるイベントや出来事に一喜一憂しながら家族や友だちとワイワイ遊ぶ――それだけでも十分に楽しいのが桃鉄だが,どのようにゲームを進めれば自分の会社が成長するかを知り,理想どおりに会社が大きくなれば,ゲームはより面白くなってくる。
■とにかく目的地を目指そう
持ち金が少ない序盤では,目的地に一番乗りした際にもらえる援助金はかなり大きなプラスとなる。ほかのプレイヤーより先行して目的地に近づければ,周辺の物件を買ったりカードを集めたりしながら余裕をもって歩数合わせができるので,マイナス駅(以下,赤マス)に注意しながら少しでも早く目的地に近づこう。
援助金の重要さは,たくさん物件を手に入れて収支が安定すると下がるので,ゲームが進んでからはアイテム集めや物件購入を優先してもいい。ただ,目的地やほかのプレイヤーの位置に注意しよう。目的地から一番遠いときにほかのプレイヤーがゴールすると,勝手に物件を売ったり無駄遣いをしてプレイヤーの邪魔をする貧乏神が来る上に,孤立した状態だとすぐ誰かになすりつけることもできない。ゲームが進んでも,目的地を目指してその近くにいることの重要性は変わらないのだ。
■目的地を目指しながら,役に立ちそうなカードを集めよう
桃鉄における勝敗を左右する重要な要素といえばカード。目的地に向かいつつ,なるべくカード駅(以下,黄色マス)に止まるようにしてカードをたくさん集めれば,移動はもちろん,アクシデントやほかのプレイヤーからの攻撃に対処できるようになる。
集めたカードをカード売り場駅で売れば,カードの種類や時期によってプラス駅(青マス)に止まるよりお金が手に入る場合もあるので,いらないカードや使いそうもないカードなら売ってお金を増やすといいだろう。
残しておくといいカードについては,「便利なカードはどれ? どう手に入れる? どう使う?」にて後述するので,詳しくはこちらをチェックしてほしい。
■冬の赤マスは慎重に。夏なら思い切って進むのもアリ
マイナスの額が大きくなる冬(12月から2月まで)の赤マスは,序盤でも億規模でお金を失うことも珍しくない。時期的に,決算が近いからと思い切ってお金を使って物件を購入し,次のターンにお金が少ない状態で赤マスに止まってしまい,買ったばかりの物件を手放さなければならなくなった……ということにもなりかねないので,“急がば回れ”で別ルートを移動しよう。
北海道や東北といった赤マスが多い地域や一本道で赤マスが続く日本海の海路などは,コマを進める時期に要注意。逆に夏(6月から8月まで)はマイナス額が小さくなるので,持ち金をしっかり確認したうえで強行突破してもいいだろう。
■ループする線路と「いけるかな」機能を使ってピッタリを狙う
誰より早く目的地の駅に近づけても,なかなかサイコロの目が出ずに一番乗りになれない……そんなときは,目的地の周囲を見渡して,ループしている線路を見つけよう。右回りや左回り,ぐるぐる回るといった方法で歩数を細かく調整できるので,一本道を行き来するよりゴールできる確率が上がる。
サイコロの出目が大きければそれだけ歩数調整のパターンが増えるので,急行系や特急系のカードを持っていれば思い切って使ってみるといい。「いけるかな」を使えば止まれる駅が光って表示されるので,桃鉄にあまり慣れていないときはこちらで確認してみよう。コツがつかめれば,ちょっと離れたところから複数のルートを活かしてゴールを狙えるようになるはずだ。
■貧乏神はもらわない! 近づかない! いたら離れる!
貧乏神がついているプレイヤーから離れて移動するのも基本中の基本だ。「1ターンくらいなら貧乏神がきてもいいかな」と思ったら大間違い。つけられた途端,ほかのプレイヤーがカードを使って一気に離れていき,なかなか追いつけないうちにキングボンビーに……なんてことも起きるのだ。
貧乏神持ちのプレイヤーの近くにいるときは,目的地から離れすぎないよう後退したり,ほかのルートを探して遠回りしたりといった「とにかくもらわない」行動を取ろう。
■物件購入は,安くて収益率が高い食品物件から
お金は持っているだけでは増えていかない。さまざまな駅で物件を買い,3月の決算で大きな利益を得るのが,会社を大きくするなによりの基本となる。
物件は食品,観光,水産,商業,工業,農林と大きく6つに分かれており,それぞれ特徴が異なるが,そのなかで序盤から多くの収益を生んでくれるのが,物件自体は安いが利益率の高いものが多い食品物件だ。
食品物件の中でもとくに序盤でおすすめなのが,1000万円〜3000万円くらいで買える収益率が50%を超える飲食系。収益率200%の「なつかしパン屋」がある小田原(関東),収益率70%の「喜多方ラーメン屋」が5軒並ぶ喜多方(東北)など,5つの1000万円の食品物件で構成された駅は,序盤で独占できれば会社の成長の原動力となってくれるだろう。
食品物件の中には,流行のトピックスや4年に1度行われる「食品日本一」に取り上げられることで臨時収入を生んでくれるものがある。お金が少ないうちからも,コツコツ購入して集めておくといいだろう。
■農林物件は購入タイミングに要注意
食品物件とは逆に,序盤での購入に注意したいのが,5000万円〜1億円で買える水田や果物畑などの農林物件。所持金がマイナスになっても売られることがなく,長期的に見ると安定した資産となって重宝するので,手が出しやすい価格帯のものは早く購入したくなるが,収益率が低いため序盤から購入すると会社の成長が遅くなることもある。
基本は駅を独占できそうなときにまとめ買いし,独占を狙っている駅やほかのプレイヤーに独占されると困る駅で先手を打つときのみ単体で買うといったように,購入する条件を絞るといいだろう。
■少額で独占できる駅は日本各地にある
毎年3月の決算期に少しでも多くのお金を手に入れるために狙いたいのが,収益が2倍になる独占だ。松島(東北),小浜(北陸),鶴橋(近畿),出雲(中国)など,各地方に1億円以内で独占できる駅があるので,目的地が近いときに立ち寄って物件を購入するといい。
なお,少額で独占できる物件の中には,一つ一つの物件の収益率が低い駅もある。こちらは独占しても得られる利益は小さいので,無理して買わずに後回しにするかスルーしてもいいだろう。
3000万円で独占できる森(北海道)。物件数は少ないがすべて収益率100%のため,見た目とコストの印象以上の収益を生んでくれる |
小城(九州)は1つ1つの収益率を見ると悩ましいところだが,独占して2倍の収益になれば安定した収益が得られる |
■歴史ヒーローのいる駅の独占を狙おう
会社に大きな利益をもたらしたり,ほかのプレイヤーを攻撃したりと,クセもあるがプレイヤーの心強い味方となる歴史ヒーローたち。歴史ヒーローがいる駅は高額な物件であることが多いが,さぬき(四国)の平賀源内や彦根(近畿)の井伊直弼,御坊(近畿)の武蔵坊弁慶,深谷(関東)の渋沢栄一など,10億円前後で味方にできるヒーローもいることを覚えておこう。
自分より先にほかのプレイヤーが歴史ヒーローのいる駅を独占しそうなら,物件を1つでも先に買うのも手。その物件を手放さないかぎり,歴史ヒーローの登場を防げるからだ。
便利なカードはどれ? どう手に入れる? どう使う?
「目的地を目指しながら,のちに役立つカードを集めよう」の欄でお伝えしたとおり,桃鉄にて有利にゲームを進めるうえで重要な要素となるのがカードだ。
手元に持てるのは8枚と,たくさん持てるようには見えるが,「あれもこれも便利そうで手放せない……」と思っていると,あっという間に枠がいっぱいになったりする。カードの特徴を知れば,「いま必要なカードはどれか」が分かるようになり,より効率的に使用できるようになるだろう。
■振れるサイコロを増やす急行系カードは最優先
「特急カード」「新幹線カード」など,振れるサイコロが増える急行系のカードは,ゲームの流れを直接左右する重要なカードだ。とくに「周遊」と名がつくカードは1枚で何度も使えてお得なので,複数持っているととても有利になる。
ダビング駅や「ダビングカード」で枚数を増やしたり,周遊駅で使用回数をリセットしたりすれば,有利な状況をキープすることが可能だ。注意してほしいのが,プレイヤー全員が急行系カードやカードのダビング使いすぎると,日本各地をじっくり周る楽しさが減ってしまう可能性があること。一緒に遊ぶ人たちと使用制限などのルールを決めるのもいいだろう。
■一気に移動できるカードも便利!
東京,名古屋,大阪などの大都市に飛べる「6大都市カード」,選んだ地方にあるどこかの駅に移動できる「地方へ!カード」,月ごとにランダムで選ばれる4つのカード売り場駅のどれかを選んで移動できる「☆飛びカード」といった移動系カードも役に立つ。移動先はランダムだが,追い詰められたときは一か八か「ぶっとびカード」を使ってみる手もある。
■ほかのプレイヤーの持ちカードを見逃すな!
いくら便利なカードを複数持っていても,ほかのプレイヤーも同様に強力なカードを持っていれば,カードの力で差をつけるとまではいかない。ほかのプレイヤーがどんなカードを入手したかを見逃さずチェックし,厄介そうなカードを持っている人がいれば,「刀狩りカード」で奪うか「豪速球カード」で破壊して対応しよう。
もちろん自身がほかのプレイヤーに動きを見られていることも忘れてはならない。「強力なカードを手に入れ,ここぞというときに仕掛けるつもりが先手を打たれた」「反撃された」なんてこともあるので,使用タイミングには注意が必要だ。
■房総半島のナイスカード駅でカード入手
なかなかいいカードが揃わないときは,“比較的いいカード”が手に入りやすいナイスカード駅が固まっている房総半島をしばらく周回するのも1つの手だ。近くにカード売り場もあるので,いらないカードを売却して欲しいカードを買うこともできる。
中盤以降も使える手段なので,目的地争いに取り残されないよう気をつけながらカード集めをしよう。
貧乏神がやってきた! ……どうしよう?
いくらほかのプレイヤーの動きに注意していても,ちょっと気を抜いたときや行き先の選択をミスしたとき,貧乏神はやってくる。3〜4人というプレイヤー数でプレイ年数が20年近くの設定であれば,一度ももらわないというのは難しい。もらわない行動と同じように,もらってからの対処方法も重要だ。
■移動系カードを使い,なすりつけたら一気に離れる
定番の“なすりつけ方”が,移動系カードを使った方法だ。急行系のカードを使ってほかのプレイヤーになすりつけ,そのまま通過する。距離をとったところで「ぶっとびカード」や「6大都市カード」といったテレポート系のカードを使ってさらに遠くに行けば一安心。目的地に近づくように使うのが理想的だ。
実行する際は,なすりつける相手の所持カードに要注意。急行系のカードを使った“なすりつけ合い”になったり,遠くにテレポートしても「ぴったりカード」や「テレポートカード」でついてきたりされると,余計なカードを消費することになるからだ。
■相手のいるマスにピッタリ止まる
なすりつけたい相手がいるマスにピッタリ止まれば,相手のターンで戻されることはほぼなくなる。なすりつけた相手が離れたら,移動系カードで安全なところまで距離をとろう。なすりつけたい相手に,1ターンその場にとどまる「足踏みカード」を使われると貧乏神を返されてしまうので,こちらも相手の手持ちカードには注意が必要だ。
■貧乏神がいる状況を利用し,目的地に一番乗り
ほかのプレイヤーよりも目的地に先行した位置にいる際は,あえて貧乏神に憑りつかれた状態を維持して,ほかのプレイヤーが前に進みたくても進めない状況にする手もある。
なすりつけられるのを覚悟で強行突破してくる相手もいるが,後退や回り道をしてくれたなら,目的地争いで有利になるはず。貧乏神が線路に「うんち」をして道をふさぐというアシスト(?)をすることもあるので,これを好機と目的地に一番乗りしよう。
■なすりつけたら遠くに離れてもらう
貧乏神のなすりつけに成功したら,相手を遠くに飛ばす「最果てカード」や「屯田兵カード」を使って遠くに離れてもらう手もある。
さらに,しばらく1歩ずつしか進めなくなる「牛歩カード」,何か月か行動不能になる「冬眠カード」などで動きを制限するという方法もあるが,これは“奥の手”くらいで覚えておいてほしい。なるべくは他者への攻撃ではなく,ぴったり狙いでサイコロを振ったり目的地への一番乗りを目指したりといった“正攻法”で貧乏神とお別れしよう。
借金地獄に突入……復活の手段はあるの?
貧乏神に長居されてしまい,借金が膨らんでしまっても,あきらめるのはまだ早い。コツコツ目的地を目指すだけでは,多額の資産を持つプレイヤーに追いつき,追い越すのはかなり難しいが,桃鉄には,多額の借金を帳消しにできる方法がいくつかあるのだ。
■絶望するのはまだ早い。カードで逆転の一手を打とう
最下位や不幸続きで借金暮らしになっても,イベントやカード使用によって意外と簡単に借金が無くなることがあるのも桃鉄だ。一番シンプルなのは,黄色マスやカード売り場駅でタダで入手できる「徳政令カード」を使って借金をゼロにする方法。貧乏神がついているときに使うとすぐに赤字に逆戻りとなるので,使うタイミングには気をつけよう。
全プレイヤーから持ち金をもらう「坊主丸儲けカード」や,全員の持ち金を平均化する「たいらのまさカード」も,借金をなくしたいときに有効なカードで,みんなの持ち金が多いはずの決算直後などに使うと効果的だ。
■逆転の一手はタイミングに要注意
たくさんの物件や持ち金があるプレイヤーは,その資金力を活かして良いカードを集めている場合が多い。こちらが借金だらけのなかで何とか手にしたなけなしの強力なカードの効果が,違うカードで簡単に打ち消され,反撃を受けることもままある。
狙った相手がどんなカードを持っているのか。なにを使ってなくなり,まだ何を持っているかなどをしっかり確認し,強力なカードを失ったタイミングを逃さず逆転の一手となるカードを使おう。
■デストロイ号が大きな逆転のきっかけに?
通過した駅やその周囲を破壊し尽くすデストロイ号は,憑りつかれたプレイヤーだけではなく通過した駅の物件を持つすべてのプレイヤーが被害を受ける,最強最悪の貧乏神だ。
被害にあったほかのプレイヤーは気の毒だが,借金だらけで物件を持っていない立場にあると,これが大きな逆転のきっかけにもなる。発生した場所次第では状況が一気に変わるので,早急に会社を立て直して上位プレイヤーに追いつこう。
大事なのは「みんなでワイワイと楽しむこと」
他者への攻撃より,自社を大きくすることを考えよう
最後に,みんなと遊ぶうえでオススメしておきたいのは,「ソロプレイでも桃鉄をたくさん遊ぶ」ということ。CPUを相手に長い年数を設定しゆっくり自分のペースで遊べば,良い物件がある駅や強いカードを売っている場所,歴史ヒーローや名産怪獣が登場する駅,どんなイベントやハプニングがあるかなど,対戦するうえで有利になることが学べるのだ。
さらに,日本の地理や各地方の名産なども自然に学べるので,日本の魅力を再認識する機会にもなるだろう。
そして,あらためて伝えなければならないことがある。それは,「みんなでワイワイと楽しむことがなにより大事」だということだ。
桃鉄はカードの力が強く,使い方次第では反撃を許さないくらい一方的な展開になる。攻撃系や妨害系のカードで特定のプレイヤーを追い詰めるような使い方をしては,一緒に遊ぶ仲間が楽しめなくなってしまうのだ。
本稿で紹介した「刀狩りカード」や「豪速球カード」での攻撃や,貧乏神をなすりつけて遠くに飛ばすといった手段は,やりすぎには要注意。あくまで“切り札”として多用しないように心掛け,また強力なカードについては一緒に遊ぶ人と使用に関するルールを決めたり話し合ったりするといいだろう。
上位を狙うときは,ほかのプレイヤーの足を引っ張る行動をとるよりも,まずは“自社の収益が伸びる行動”を地道に積み重ね,自身の会社を大きくすることを優先的に考えるのだ。
自分が優勢なときだけではなく,ほかの誰かが好調のときも一緒に喜び,桃鉄の特徴である“運に左右される”要素にみんなで一喜一憂する。まだゲームに慣れていない人がいれば,本稿で紹介したような知識やテクニックを教えてあげる――このようにプレイすれば,一緒に遊んだ全員が充実した時間を過ごせるはずだ。
「桃太郎電鉄 〜昭和 平成 令和も定番!〜」公式サイト
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桃太郎電鉄 〜昭和 平成 令和も定番!〜
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